キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

中国のワイン事情

2010年02月03日 | Weblog
先日フランスからサプラーヤーがやって来て、彼が我々にサプライする有機ワインも惨憺たるものなんですが、中国の状況も悪いらしく、ボルドー・グランクリュについては一撒きがおわり、販売箇所で売れてないものだから、その前のサプライの段階から糞詰まりの状況で、昨年はフランスからの対中国輸出は35%も下がったと腐っておりました。うちの元気なサプライヤーであるニコラのヴァントゥー・ワインは相変わらず好調と聞いておりますから、中国も名前じゃなく実質を求める市場に変化してきているのかもしれません。

そんな話をしておりましたら、佐和さんが香港近郊に居るジョナサンからグランクリュが余っているので、日本に再輸出できないか打診されたという発言がありましたので、中国に輸出されたグランクリュは流通在庫として残っている可能性が高そうです。

ボルドー・グランクリュを悪く言うつもりはありませんが、シナ料理に合わせていただくなら、黄酒か白酒をまず考えますし、高級食材であったら老酒とか茅台酒にグレードアップすれば良いでしょう。4年前の事ですが、香港の金持ちの高級クラブへ潜りこんでいただいたフレンチは余りぱっとせず、この料理なら価格も品質もチリワインがお似合いだなあと思いました。ボルドー・グランクリュを飲むのはショウ・ザ・レイベルの意味合いが強いんだろうなあと考えておりましたから、中味は本物ではなくてもレベルが本物そっくりであれば役割を果すわけで、この手のギミックは隣国の国技にしても良いくらいですから、本物の何十分の一の価格で偽シャトー・マルゴーが手に入る事でしょう。

以前サンプルをいただいた新疆ウイグルの方の話に拠れば、ここの甘口のワインが沿岸部で人気だそうで、随分高く売れるとのことでした。日本でも、ついこの間まで赤玉ハニーワインは、外せない酒店のアイテムでした。ワインについては中国の先へ行っていると優越感を持っていても、あっという間に追いつかれ追い越されてしまうことでしょう。そのフランス人の説によれば、中国のワイン生産量は現在世界第6位だそうで、偉大なるワイン生産国の坂道を急角度で登っていて何れトップまでなる可能性も持っているわけですから。我々もそろそろ中国産ワインの開発に本腰を入れる時が来ているようです。


コメント
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