キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

十六夜を楽しむ

2009年10月05日 | Weblog
満月は宵の口眺める事が出来ませんでしたが、真夜中南天に上がった煌々と輝く小さな月を眺める事が出来ました。昨日は宗田鰹を狙って大磯海岸で竿を振り回しましたが、虚しく納竿。とぼとぼと畑の中の一本道を帰路につきましたが、後ろから赤みを帯びた大きなやつが上ってきました。東の空に上るやつはでかくて迫力があり良いもんです。見返り月を楽しみました。夜半には、可也上って小さくなり白みを帯びたやつを鑑賞し、明け方雲間から望む西に傾いたやつを観ました。

この時期、月の事が気になって夜も眠られないのは、平安の貴人と同じ悩みですが、彼らは愛人のところへ牛車で赴き、褥から手の空いたとき眺めていたに違いなく、その楽しみは百倍くらい強烈なものであったでしょう。後生のあほな研究家がその部分を欠落して考え、月見は風流だなどと形容したのは大きな間違いで、ルナティックナな光の下で繰り広げられた営みを、誰かに伝えたいと思って記録したと考えるのが妥当でしょう。最近、大塚さんなんかはこの線で源氏を約しておられているようで、人から読むように随分薦められておりますが、残念ながら未だ親しんでおりません。

月見には団子を肴に冷酒をちびちびやって一晩を過すのがいいようです。
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