キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

煮込みの美味しい季節に

2008年12月20日 | Weblog
先日アルコール業界人必読書が連続的に出たのであわてて購入し目を通しましたが、昨日名古屋のホテルで朝飯をいただきながら新聞を見ておりましたら、大学の先輩坂崎重盛さんの「東京煮込み横丁評判記」光文社が広告に載っており、名古屋からの帰り早々に駅地下の三省堂で買い求めて新幹線でざっと目を通しました。

居酒屋煮込みとなるとやはり北区を中心に東京の東がそのメッカといえ、各書でお馴染みの居酒屋が大量に出てきておりました。そういえば昔々文化人類学が世の脚光を浴びていた頃、山口昌男を鬼のように読みまくったことがありました。彼の著書の中に都市に関するものがあり、東京を分析している論文があったように思います。岡場所(公娼)の近所に飲み屋があり、そこでは銘酒屋などの私娼窟なども同時に営業され、所謂悪所のヒエラルキーを構成しているというようなことが書かれていた筈です。東京の東側がそれに当たり、居酒屋、煮込みなどはこの記号にくっ付いているわけです。

生憎、今回の坂崎さんの本には色のほうは出てまいりませんが、東京を愛し和洋のアルコールを愛する坂崎さんの面目躍如たる書物です。しかし、男というものは歳を取るとどうして居酒屋が恋しくなるのでしょう。あるいは歳を取らないと居酒屋の本当の良さが分からないのかもしれません。居酒屋で見かける人は中年以降の男性が圧倒的ですからね。
コメント
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