キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

モヒート

2007年05月23日 | Weblog
先日ワイン輸入業者三社が揃って中華街で中華とワインの相性を確かめ、腹がくちくなった潮時で野毛のRに場所を移動して、カクテルをいただきました。モヒートというヘミングウェイが愛飲したカクテルをおしえていただいたのですが、ミントの香りが爽やかでこの夏をこの研究で過そうと決めたことは既にお話いたしました。多少研究成果が出てまいりましたので中間報告をしたいと思います。

モヒートはキューバのハバナ発祥と言われ、ラムベースのカクテル。ライム、ソーダ、シロップ、ミントが使われます。バリエーションは多く人さまざまである事が今回の研究でわかって来ました。初めて口にしたモヒートは、Rの塚田さんが作ってくれたもので、コリンズグラスにミントの葉がちりばめられた爽やかさが印象的なもので、これからやってくる鬱陶しい梅雨を乗り切るのに格好のカクテル、同夜梯子をしたグローリーの大倉山のチーフが作ってくれたものは、オールドファッションドグラスにミントをかなりバーテンダースプーンで練りこんだもので、色合いも少し濃く甘味があり味わい深いものでした。個人的にはかなり好みの味わいでした。

5月9日に札幌のセンチュリーロイヤルホテルのスカイレストランロンドでいただいたモヒートは、コリンズグラスにミントがちりばめられた爽やかスタイル、回転式の展望レストランから眺めた札幌の夜景とあいまって、北国の遅い春を楽しむのにうってつけの一杯でした。5月16日にはところを変えて大阪北新地のアスラン、辰巳バーテンダー作のモヒートは中庸を旨としたスタイル、夜の蝶が寄って来そうな風情を漂わせておりました。翌日5月17日は、御園座近くの街場のバーで一杯いただきましたが、ミントリキュールを使ったもので似て非なるもの大いなる絶望を感じ、名古屋定宿の名古屋観光ホテルのメインバー・マルコポーロで飲み直しをいたしました。木下さんが作ってくれたモヒートは、繊細で洗練されたもの、薄い黄緑色のミストにフレッシュライムを飾り、オールドファッションドグラスで供されます。直前の失望を一掃するのに最適なカクテルでした。長い研究の後がうかがわれる一品で、師匠譲りのレシピーとの事。私のグラスから盗み飲んだ同行者も大いに気に入りお替りを頼むと、一杯目とはスタイルを替え、ラムも多くミントが細かくちりばめられた味わいの濃いものでした。酒飲みの舌と心理を研究し尽くしたサーヴィスに大いに感激いたしました。個人的には一杯目の洗練繊細なスタイルはこのカクテルの一つの到達点と考えます。日本人にしか作れないモヒートと思います。

横浜へ帰って、グローリーの田村さんのモヒートをいただきましたが、クラッシュアイスを数回に分けて締めてゆくスタイルで、最初の一口ではミント、ライム、ラムの強い味わいが一つずつ感じられ、途中からはこれらの三要素がバランスされます。ほとんど氷が解けないので濃度は変わらず変化が味わえるスタイルです。

気候も蒸し暑くなってきました、モヒート研究にはうってつけの季節が到来です。急遽ミントを購入し庭で栽培を始めたことが、財布が軽くなる事を防ぐ対策として有効である事を望んでおります。
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