キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

試飲地獄

2006年12月11日 | Weblog
横浜は小春日和です。久し振りの良い天気で今週は面白い事が期待できそうです。先週は海外のお客様を迎え忙しい一週間でしたが、何より大変だったのは来春の新商品選択のための試飲でした。その日以降憔悴が激しく新しい記事を投稿する気力を失っておりました。

83アイテムのワインを試飲して評価するのは地獄の苦しみです。我々ワイン業者にとっての評価は、美味しい不味いではなく、売れる売れないという評価です。味わいを評価するのはもちろんですが、価格、パッケージ、バックグラウンド等等総合的な評価が求められます。書類選考によって篩いにかけられ第一次選考に残ったワインが83アイテム、第二次選考の試飲によって選ばれたものが7アイテムありました。これから在庫状況や輸送コストの多寡により第三次選考をして最終的な採用アイテムを決定しなければいけません。

ワイン愛好家であれば味わいの良し悪しで完結する試飲が、仕事となると大いなる苦痛になる事中々理解されませんが、ワインの顔も見たく無いという気持ちお分かりいただきたいものです。しかし、この大変な生みの苦しみのあと市場に出したワインが皆様に受けいられて好調な売上を示し、美味しいなんていわれるともっと良いのを見つけ出して更なる賞賛を浴びたいという気持ちが抑えられず、また大量試飲という悪循環、これを称して”試飲地獄”

今回は、コート・ド・ヴァントゥーのメーカーに見るべきワインがありました。南仏のワインは安いものでも果実味が濃くその部分に問題は無いのですが、酸味が少なくシャープでスッキリしたワインを見つけ出すのが中々難しいのです。価格もこなれていて皆様に1000円以内でお買い求めいただけそうです。この1000円以内というのがとっても重要でお買い求めの際の大きな壁がこの価格にあるようです。ワイン愛好家で多くのお金をワインに投資している方なら何でも無い金額かもしれませんが、日常用ワインの価格が500円というのが我が日本国の多くの方の常識です。それを1000円近くのワインを買っていただくだけでも大変な力技なんです。

私の好み?低価格で品質が高く良く売れるワインが私にとって一番のワインです。
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