▼最近図書館に行くとまっすぐ「憲法コーナー」に向かう。憲法改正が身近になってきたからだ。「安全・安心のまちづくり」がテーマの町会連合会としては「国民投票」などについて、市民に関心を持ってもらうのも、重要な使命になると思うからだ。
▼借りてきた本で、作家早乙女勝元さんが編集した「平和のための名言集」を読んだので、その中で今の私たちにとって、覚えていたい文章を選び出してみた。
▼戦争の時、ひろしま、長崎の原子爆弾で殺されました。平和になった時、原子爆弾は原子力発電所に化けて出ました。エネルギー平和利用の名の下で、放射能がばらまかれているのです。・・・丸木位里・俊夫妻「原爆の図」の画家。
▼悲しみと恥ずかしさを言葉で言い表すことはできません。核戦争は絶対に選択肢にしてはいけません。私は米国に帰って正義と平和のために尽くします。・・・米国下院議員バーバラ・リー。広島の原爆記念館見学後、感想ノートに記載。また、9:11のテロ事件後、下院でテロへの戦争に反対した唯一の黒人議員。「420対1」。
▼「万歳とあげていった手を大陸に置いてきた」。・・・川柳作家・鶴彬。
▼「戦争協力が国際貢献とは」言語道断である。・・・ペシャワール会医療サービス総院長・中村哲。
▼より強く、より大きくならなければならないのは個々人であって、国家ではない。これは現代において、自明の理である。強大な国家権力の下で国民が完全支配を受けるとき、いかに多くの不幸が生み出されることか。・・・ノンフィクション作家・本田靖春。
▼世界中どこでも見られる戦争墓地は、人間の命を尊ぶべき国家指導者たちの失敗を記す沈黙の証言です。・・ノーベル平和賞受賞・イツハク・ラビン。
▼みなさんは、つぎの事実を隠すことはできない。それはかつてみなさんが、戦争という手段をとったという事実である。・・・この事実をしっかり踏まえた上で、日本人は着実に平和の道を進まなければならない。しかし日本はあろうことか、再軍備の道に突き進もうとしている。これは由々しき事態である。「私は日本の再軍備に反対する」。・・・東京裁判のインドの・ラダービノード・パパール判事。
▼せめて、こんな形でも一つの戦争反対だと思って、千人針は人針もしませんでした。・・・社会運動家・丹野セツ。
▼このところわたしは「平和」という言葉を「日常」と言い換えるようにしています。平和はあまりにも使われすぎて、意味が消えかかっている。そこで意味をはっきりさせるために日常を使っています。「平和を守れ」というかわりに「この日常を守れ」と。・・・劇作家・井上ひさし。
▼「左右の傾向を排して公正の立場をとる」といった考えが現実にはしばしばかえって自分の偏向を隠蔽し、あるいは社会的責任を回避する口実になることを注意しなければなりません。・・・政治学者・丸山眞男。
▼教え子を再び戦場に送るな。・・・1951年日教組城崎大会。
▼最後に、昨日ノーベル賞医学生理学賞受賞・本庶佑教授。
「教科書に書かれていることも簡単には信じず、自分の目で見て納得することだ」。
▼私はこの言葉を「道徳の教科を簡単に信じず、自分の心で考え理解することだ」と解したが。