goo blog サービス終了のお知らせ 

函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

オウム事件と死刑制度

2018年09月11日 05時19分36秒 | えいこう語る

▼私の友人に保護司がいる。毎月届く「更生保護」という冊子を読んだ後私に届てくれる。実は私の父も保護司をしていた。亡くなった後、地区の支部長さんのような方が、長男のあなたに後を継いでいただきたいという要請があった。

▼当時私は40歳ぐらいだった。若いので固辞したが引き受け手もいないので是非と懇願され、引き受けることにした。だがその上部の人から断られた。はっきりしない理由だったので内容は忘れてしまったが、たぶん警察に反抗的な私の性格に、理由があったのではないかと思うが。

▼そんなことで、保護司というジャンルは私から消去してしまったというエピソードを紹介して、本題に入ろうと思う。

▼8月号に北海道出身の精神科医香山リカさんが「加害者家族をどう支援していけばよいのか」という題で投稿している。教祖アサハラを含む13名が、7月に死刑された事からだ。

▼アサハラの後継者といわれ、少女時代は「アーチャリー」と呼ばれた三女についてだ。登校拒否や無数の嫌がらせを受けたが、大学に入学し心理学を学んでいることから、香山さんと付き合いが始まったという。

▼父親とは面会が許されなかった。「心理学を学んでいるのに、聞きたいことがたくさんあった」と寂しがっていたという。

▼「父のしたことは悪いが、娘として父の死を悼みたい」とブログやテレビでコメントしたら「極悪人の家族にその資格はない」そんな批判が押し寄せたという。

▼どんな悪人だろうと、家族の情は捨てきれないと思う家族も少なくないはずだ。ところが日本では、それを表明することは許されないし非難される。香山さんは加害者家族が肩身の狭い思いをしつつ、ひっそり生きつ続けるしかないのだろうかと疑問を呈する。

▼香山さんは、探求心や勉学の意欲にあふれている三女には、特殊な経験を生かしてぜひ心理学の分野で活躍してほしいと願う。それが第二、第三のオウム事件を防ぐヒントになるのではないかという。

▼私もアサハラ以下13人の死刑は、国家による大量殺人ではないかという印象を抱いたと当時ブログに書いた。オウム事件は、今の世の中に警鐘を与える何かが潜んでいたような気がする。

▼それが解明されないよう、国家という魑魅魍魎の団体が、口封じをしてしまったようにも感じる。終身刑で徹底的に究明をおこなえば、オウムという凶悪集団と共に、国家という時には「戦争」という大量殺人を起こす得体のしれない存在の解明になったのかもしれない。

▼元衆議院議員亀井静香氏の死刑制度に対する見解だ。【アサハラのような極悪人がいるからこそ私刑を廃止しなくてはならない。人の命を軽んじる凶悪犯罪が起きるような状況であればあるほど、人の命を大切にしなければならない】。

▼亀井氏は警察官僚出身で、警視正を務めていた。警察官や自衛隊員や教師にも、死刑制度の是非を聞いてみたいものだ。