渾沌滅七竅

生命ある無秩序を愛する渾沌。

久し振りの国立新美術館

2021年11月20日 | 日記

今年も、日展詣でで乃木坂の国立新美術館に出向いてきた。

まず、3階の第5科・書の展示室に上がり、展示約1,200作品の中から、目指す諸先生方の作品と主な受賞作品の展示室をチェック。   とてもじゃないが、すべて目を通すなんていうことは無理。  それでも、20作品程を繰り返し拝見させて頂き、自分なりの評価や講評を纏める。

政治の世界じゃないが、結構、書道家の家系というか親子で役員や入選を繰り返す書家がいることに気付く。  天賦の才能は弛まぬ努力と通じるところを否定はしないが、「芸術の世界、お前もか」と笑ってしまう。

元々、官製展覧会の流れを汲む総合的美術展で、日本画・洋画・彫刻・工芸美術の4部制だったが、終戦後すぐに、書が加わり5部制になった。  近年、読売書法展の盛況振り同様、「書」の応募が圧倒的に多く、入選・展示には極めて狭き門となっている。   洋画の様にチョットしたタレントが入選するのとは訳が違う。  イベントとして観た場合、「書」の高い出品料で賄われている様なもの。

折角故、日本画と洋画を覗いた。 各約280作品、約750作品を見たが、100号、150号と公募展ならではの見映え受けする様に、また、鑑賞者を圧倒する様に大作が並ぶが、とてもじゃないが、普通の家屋内では扱えない様なサイズの代物だ。

都合、2時間半あまり、3部のみを見たが、作品は老害を含め、正直、玉石混交といった印象だったが、「書」の筆運びの心地良さを実感した。  

醜聞から8・9年経過、今まで「新生・日展」と謳っていたが、今年は単に「第8回 日展」と当り前表記に戻ったが、明治の初回から数えて114回、体質を変えない限り、また、似た様なトラブルを起し兼ねない気がした。   米MLBでのMVP受賞ニュースの爽やかさが際立つ。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする