ジャーナリスト・青木理氏、朝日新聞出版の2017年上梓、図書館から借りた単行本。
もともと強固な政治信念があったわけでは無さそうな前総理・安倍晋三氏と実父・晋太郎氏、父方祖父・安倍寛氏の絡みを纏めたルポルタージュ。 成蹊大学法学部で教鞭をとった政治学者・教授・宇野重明氏は、2017年学長で亡くなられるも、晋三氏の学生時代を語っている。
情念を同じくする学生仲間と集い、可もなく不可もない、特段、目立つ学生でもなく、どこかのお坊ちゃまと言った感じだったらしい。 政治的スタンスは、その後のお付き合いの中で培われたものらしいので、芯のある保守政治家とはやゝ違うらしい。 その意味では、たたき上げ、シタタカな菅善偉・前官房長官のサポートが大きかったのか。 故に、国民の感じていたモリ・カケ・桜問題なんて、何とも思っていないのではないか。 その受け止め方、感じ方は、肝っ玉政治家か否かではなく、シモジモの人間とは違うということなんだろう。
今や、全衆議院議員の4分の1、自民党議員の3分の1、閣僚の2分の1が世襲議員で占められるのが実態。 家業となってしまった感のある日本の政界・国会議員、この侭じゃ心もとないし、健全社会も遠のく、とは言え、ガラガラポンも恐ろしい。