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沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【Jun_17】畏怖は差別ときわめて近似の感情である。

2020-06-17 | Mement_Mori
古来、死者をホフル(葬る)のも、
カミや霊をハフル(祝る)のも、
畜獣をホフル(屠る)のも同義である。
これらは異界と現世をつなぐ行為であり、
その接点に立つ者は畏怖の対象だった。
畏怖は差別ときわめて近似の感情である。

(『熊野・被差別ブルース』より和賀正樹)

日本の差別問題、の構造が少し見えた。
『』とは、1969年の同和立法において指定された行政用語であり、地区指定によって差別が顕在化した事実。
、皮革加工、清掃・ゴミ収集、解体・産廃事業、屎尿処理など、穢れ作業で生計を立ててきた被差別の人々は、
『』と名指しされ、ハコモノが立てられ(隣保館)、住宅があてがわれ(住宅)、福祉が受けられ、税が免除された。
結果、行政と解放同盟が結託し、同和事業と称して金が配られる。2002年までの33年間で15兆円もの国家予算が費やされた。
被差別を逆手に取ったシャブ漬け状態。「臭いものにはフタをしろ」的隠蔽工作によって、差別構造が複雑化しタブー化してしまった。

これは沖縄における基地問題とも相似形。
日米地位協定の不条理な植民地関係を隠蔽すべく、島嶼県沖縄にすべて押し込め、
利権構造を県内問題として矮小化し、隠蔽してしまう。

さらには、移民問題も然り。
人口減による人手不足を外国人労働者で補う際、『技能実習制度』というフィルターをかけ、
移民という扱いではなく『技能実習』という枠内で国内法の対象外とし、人権無視。
2年、3年というスパンで労働力を使い回す姿勢はナチスの強制収容所と何ら変わらない。
おまけに難民申請は超絶の狭き門で、不法滞在者の法外な長期間収容が常態化している。

明確に線引きをしない曖昧模糊とした日本のやり方は、
核心に触れることを畏れ、アンタッチャブル化で、結果、タブーの域に追いやられる。
そのため利権が固定化し、人々の無関心が助長され、構造だけが一人歩きしてしまう。
『』の問題も、『沖縄』の問題も、『移民』の問題も、いつまでも表層化することなく、
差別闇の中で、だらだらと時間ばかりが過ぎてゆくのだ。
【畏怖】とはよく言ったものだ。直視できないエクスキューズでしかないのに。


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1991年、差別の現在」(YouTube)




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