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沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【JICA】フィリピンバナナworkshop

2006-10-31 | Philippine
行ってみて驚いたのだが、会場はworkshop形式で
すでに40名の参加者名簿があり、抽選で8つのチームに振り分けられ、
5人のメンバーがフィリピンバナナについて、討議するものだった。

参加者の割合は高校生が8名ほど、大学生が20名ほど、
あとは社会人が上は50歳から下は25歳ぐらいまで。
男性よりも女性が圧倒的に多く、3分の2を占めていた。

ボクは【レチョン】と呼ばれるチームに配属され、
高校生の女の子と、大学生の男子、バナナを育てているおばさん、高校の女性教師とともに
フィリピンバナナについてのさまざまな設問に答えていく。

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↓このworkshopのガイドラインはこんな感じ↓。
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日本で消費されるバナナのほぼ100%が輸入され、その実に88%がフィリピン産。
年間100万トンものバナナが消費されている背景がありながら、
その生産体制は、ほとんど知られていない。

通常スーパーで扱われて食卓に上っているバナナは
【キャベンディッシュ】と呼ばれる種類で
品種改良のため害虫に強く、生産性も高い。さらに見た目もキレイである。
(これは熟す前に輸入し、日本国内の工場で化学的に追熟させているからである)

しかもスーパー店頭で一房198円という安価で販売されているが、
アグリビジネスと呼ばれる多国籍企業(ドール・デルモンテ・チキータなど)
が仲介をしているため、フィリピンの原価はさらにその10%!という現実。

原価のしわ寄せは当然、現場に降りてくるわけだが、
生産地であるミンダナオ島の農園では、現地フィリピン人を16時間労働で雇い、
農薬の人体被害に対しても、対策を取ることなく、労働の搾取で対応しているのだ。
まさに「バナナ植民地」が、現実に成立している状態なわけだ。

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で、このworkshopが推奨するバナナが【バランゴン】と呼ばれるバナナ。
これはフィリピンに古くからある在来品種で、フィリピン人も食す。
手間もかからず栽培でき、無農薬でも対応できるが、
多国籍企業が行うような品質管理がなされていないので、見た目も悪い。

ただ、「バナナ植民地」の現状を打破するためにも、
ネグロス島で生産されている【バランゴン】バナナを購入しよう。
購入先はNGO団体が輸入しているので、インターネットで注文しよう…ということらしい。

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草の根運動で、アグリビジネスに対抗しよう…と本気で考えているのだろうか?
市場原理に基づいた生産体制を根底から覆すためには、
そこに甘んじている現地フィリピン人の意識改革が先決ではないのか?
        
ふと、そんな辛辣な意見がアタマをもたげた。







日本ネグロスキャンペーン委員会

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