3月3日、エクセルギーハウス
「雨デモ風デモハウス」の内覧会へ。
エクセルギーとは「資源性」という意味。
各種エネルギーの総和は宇宙全体で見れば一定不変であり、消費されない。
あくまでも消費されるのは「有効エネルギー」つまり「エクセルギー」である…という考え方。
だから、エクセルギーハウスとは「エネルギーを最大限活用する住宅」ということになる。
そして、この「雨デモ風デモハウス」は、エクセルギーの考え方を最大限工夫したデモハウスだ。
ネーミングにもあるように、雨デモ風デモ、都市部にもあまたある自然を最大活用し、
できるだけ既存エネルギーには頼らない、しかも快適な環境配慮型住宅は建てられないか…と、
東京都の「地球温暖化対策推進のための区市町村補助プログラム」の支援を得て、
武蔵小金井市の市民が中心となり、専門家、NPO、大学、小金井市とタッグを組んで
2009年からスタート。2011年の9月に建立した。
写真のパネルが「太陽熱温水器」。
太陽エネルギーの15%しか活用できない太陽光発電にくらべ、
この太陽熱温水器だと60%のエネルギーが吸収され、お湯となる。
その雨水のお湯(約60℃)が3トン、床下のビニール状の放熱タンクに貯められ、
床面がゆるやかにぽかぽかと温かくなる。
さらに熱放射の理屈で、床の温度が天井や壁に映り、部屋全体が快適になるのだ。
なんといってもこの住宅がスゴイのは、2つのポイント。
★快適さを生み出す「面温度」
体感温度は壁の放射熱で決まる…ということ。
空気温度(室温)が、快適とされる温度(夏26度、冬20度)であっても、
周囲の天井、床、壁の面温度が快適温度でなければ、体感温度が変化し、
人は体力を2割も消耗するのだ…という。
逆に室温がたとえ快適温度ではなくても
周囲の面温度が快適温度であれば、人は快適に過ごせる。
★熱調節に「水」を活用
面温度の調節媒体に「水」を最大限利用している。
「水」は最も熱を貯められる物質。
すべての生物の体温調節は「水」でおこなっている。
人間も70%は「水」である。だから急激な体温変化もなく
どのような環境下でも適応できるのだ。
この仕組みになぜ今まで着目してこなかったのだろう。
冬の雨水放熱タンクも「水」を太陽熱で温め貯蔵することで
家の床下が夜になっても温かさをキープできる。
夏は熱伝導の良い金属を天井に使って、
天井裏をぬらし風を通すことで、終日25℃ぐらいの面温度に調節する。
すると、天井からの熱放射で部屋全体がひんやりと涼しくなる。
そのほかにもグリーンカーテンや、生活排水の浄化など、
あらゆるエクセルギーが節約された住宅が「雨デモ風デモハウス」だ。
黒岩さんは、もう十年以上も前からこの「エクセルギー」を提唱してきた。
「住まいが変われば、人間の生活も思想も変わる」
温度調節にエアコンが当たり前、
「室温」調節で急冷房、急暖房。
大きなガラス面が占めたモダンな住宅。
ガス給湯で熱湯と水を混ぜて適温に。
…などなど。
実は「住まい」の設えからエクセルギーの大量消費が始まっている。
この設えを整えていけば、人間の営みも自然に寄り添うこととなる。
「地球の棲まい手」となるために、黒岩さんは3つの力を提唱する。
1.自然の力
2.生き物の力
3.自分の力
住まいに「自然(太陽・風・雨)」を取り込み、
「生き物(微生物)」の浄化作用を活用し、
「自分(智慧・体力)」を使って生活に工夫を施せば、
大量生産・大量消費で偏り、欲望の煽動された今の社会が
どこか歪んだものであることを実感することになるのだ。
戦後67年の急先鋒な生活を、ひとつひとつ見直していく。
「住宅」にその源泉があると思う。
「雨デモ風デモハウス」の内覧会へ。
エクセルギーとは「資源性」という意味。
各種エネルギーの総和は宇宙全体で見れば一定不変であり、消費されない。
あくまでも消費されるのは「有効エネルギー」つまり「エクセルギー」である…という考え方。
だから、エクセルギーハウスとは「エネルギーを最大限活用する住宅」ということになる。
そして、この「雨デモ風デモハウス」は、エクセルギーの考え方を最大限工夫したデモハウスだ。
ネーミングにもあるように、雨デモ風デモ、都市部にもあまたある自然を最大活用し、
できるだけ既存エネルギーには頼らない、しかも快適な環境配慮型住宅は建てられないか…と、
東京都の「地球温暖化対策推進のための区市町村補助プログラム」の支援を得て、
武蔵小金井市の市民が中心となり、専門家、NPO、大学、小金井市とタッグを組んで
2009年からスタート。2011年の9月に建立した。
写真のパネルが「太陽熱温水器」。
太陽エネルギーの15%しか活用できない太陽光発電にくらべ、
この太陽熱温水器だと60%のエネルギーが吸収され、お湯となる。
その雨水のお湯(約60℃)が3トン、床下のビニール状の放熱タンクに貯められ、
床面がゆるやかにぽかぽかと温かくなる。
さらに熱放射の理屈で、床の温度が天井や壁に映り、部屋全体が快適になるのだ。
なんといってもこの住宅がスゴイのは、2つのポイント。
★快適さを生み出す「面温度」
体感温度は壁の放射熱で決まる…ということ。
空気温度(室温)が、快適とされる温度(夏26度、冬20度)であっても、
周囲の天井、床、壁の面温度が快適温度でなければ、体感温度が変化し、
人は体力を2割も消耗するのだ…という。
逆に室温がたとえ快適温度ではなくても
周囲の面温度が快適温度であれば、人は快適に過ごせる。
★熱調節に「水」を活用
面温度の調節媒体に「水」を最大限利用している。
「水」は最も熱を貯められる物質。
すべての生物の体温調節は「水」でおこなっている。
人間も70%は「水」である。だから急激な体温変化もなく
どのような環境下でも適応できるのだ。
この仕組みになぜ今まで着目してこなかったのだろう。
冬の雨水放熱タンクも「水」を太陽熱で温め貯蔵することで
家の床下が夜になっても温かさをキープできる。
夏は熱伝導の良い金属を天井に使って、
天井裏をぬらし風を通すことで、終日25℃ぐらいの面温度に調節する。
すると、天井からの熱放射で部屋全体がひんやりと涼しくなる。
そのほかにもグリーンカーテンや、生活排水の浄化など、
あらゆるエクセルギーが節約された住宅が「雨デモ風デモハウス」だ。
黒岩さんは、もう十年以上も前からこの「エクセルギー」を提唱してきた。
「住まいが変われば、人間の生活も思想も変わる」
温度調節にエアコンが当たり前、
「室温」調節で急冷房、急暖房。
大きなガラス面が占めたモダンな住宅。
ガス給湯で熱湯と水を混ぜて適温に。
…などなど。
実は「住まい」の設えからエクセルギーの大量消費が始まっている。
この設えを整えていけば、人間の営みも自然に寄り添うこととなる。
「地球の棲まい手」となるために、黒岩さんは3つの力を提唱する。
1.自然の力
2.生き物の力
3.自分の力
住まいに「自然(太陽・風・雨)」を取り込み、
「生き物(微生物)」の浄化作用を活用し、
「自分(智慧・体力)」を使って生活に工夫を施せば、
大量生産・大量消費で偏り、欲望の煽動された今の社会が
どこか歪んだものであることを実感することになるのだ。
戦後67年の急先鋒な生活を、ひとつひとつ見直していく。
「住宅」にその源泉があると思う。