Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【ルノーな話】久しぶりにラグナ2を堪能する。

2010-06-18 | ルノーな話。



先日、猫澤君のラグナ2ワゴンを借りて、100キロほどあちこちウロウロしてきました。

結構久しぶりに借りるので、同じような年代、同じクラスのライバル車でもある
ウチの旧型初期C5との違いを改めて探すのも楽しみだったりして。


猫澤君のラグナはワゴンの2L(直4)、布シート。
久しぶりに見たラグナ2なんですが、外寸法はウチのC5と対して変わらず、
幅はほぼ同じ。
だけどシャープなデザインと低い全高さ(数値的には1480mmで同じなんですが、
ラグナはルーフレール込みでこの高さなので)で、ラグナのほうが広い感じがしますね。





だけど、運転するとラグナが断然乗りやすい。
どんだけ距離を乗っても、なかなか左側の感覚がつかめないC5に比べて、ラグナはわかりやすい。
横方向に広いのはいいんですが、妙にぶかぶかな服を着ているような感じがするので
ドアの向こう側の感覚がわかりにくい。


ステアリングフィールは、低速ではラグナはC5よりも重め。
そして走り出すと、出足の鋭さはC5が勝っています。ラグナは、いかにもルノーだな、というもっさり感
(でも決して遅くないし、スキw)。

で、乗り心地。70kmまではラグナの勝ちです。
ふわふわという乗り心地では無いですが、突き上げなどはまろやかに消し去られて
路面からののアタリがやわらかい。
やわらかいと言っても、ぽよんぽよん系・跳ね返り系・バネ系・ゆらゆら系なやわらかさではなく、
表面はやわらかく、芯にはそれよりは少し固い物質が入っている「何か」が、
タイヤとボディの間に挟まっている感じ。
二級国道、県道を走っていると幸せな気分になります。

それ以上になってくると、ふんわり感、フラットライドさはさすがにハイドロのC5に軍配が上がりますが、
でもラグナはバネサスとしてはさすがルノーな足回りで、鷹揚な揺れ方とリズムは
昔の仏車の感覚をまだ残しているように思います。
操舵感、足回りの動き方などがねっとりしているのはやっぱりルノーならでは。
どっちが勝ってる負けてる、というのはあまり関係ない。ルノーには、ルノーの世界があります。








エクステリアデザインは、ほんとにいいですねえ。
とにかく、まったく古くなっていない
2000年の登場ですから、ウチのC5と同じなんですけど、「柔」に対して「硬」といっても良いほど、
はっきりとしたエクステリアが特徴です。
エッジが立っているような見た目ですが、実際には直線的な部分はあまりなく、
サイドモール、ウインドウグラフィックなどのディティールもシャープで冴えがあります。
隅々まで手抜きされてない感じ。


ラグナ2はハッチとワゴンがあって、これまた個人的にはハッチのデザインが秀逸で大好きなんですが、
でも!ワゴンのこのリアエンドのデザインもいいですよね。






これはハッチ。リアドア~Cピラー~テールにかけての造形がたまらなく好きです。
ルノー世田谷にて。

ある意味、メガーヌ2、アヴァンタイムなど傑作デザインを出していた2000年前半って、
ルノーデザインの黄金期なのではないでしょうか。


内装デザインは常識的ではありますが、各部のディティールが凝っていて、
品質も昔に比べたらびっくりするほど良いです。
フタつきオーディオはいかにも向こうのクルマらしくていいですね。
最近はみかけなくなりましたけど、オーディオの盗難って減ったのでしょうかね。





フランス車の良いところである低いスかットルによる視界の良さは、このクルマでも受け継がれています。
これについてもC5はミニバン気味スタイルの弊害で、今一歩。


シートは布なんですけど、ちょっと表皮が滑りやすくて残念。
形状的にはウチのC5と同じくで、座面クッションがもう少し欲しいかなあ、と思いますが、いいシートなのは間違いない。






リアシートも、座れば幸せになれます。
フランス車のワゴンの美点は、サルーンと同等のシートを持っていること。
とくにラグナ2は、シートサイズも十分、クッションも暑く、何しろ背もたれの角度が絶妙。
ウチのC5が立ち気味なのに対して、少し寝ている+背もたれがやわらかめなので
ソファーに体をもたれるように座れるんです。
うーん、C5はエグザンティアに比べちゃうとリアシートにはもう+αを要求したくなるのと思うと、
これはうらやましい。
なお、ヘッドクリアランスは前後席ともに十分。むろん足元も広大です。


クルマの容積をめいっぱい使う設計(最近はそうも言いきれないが)のフランス車だけあって、
ボディがでかけりゃ荷室も広い。
ハッチでさえ十分以上に広いのだから、ワゴンなのではなおさら。
これでリアシート倒したらなんでも積めますね。




猫澤君ラグナ貸してくれてどうもありがとう!



>>ということで、2010年になって10年前のクルマを比較するieなのでした(汗

>>それにしてもつくづく思うのは、
小さければ小さいほど、フランス車の各メーカーの思想が濃厚になっていく小型フランス車ももちろん好きなのですが、
大きくなればなるほど、その濃度も上がっていくわけで、C6やヴェルサティスが雲の上のような存在に近いフランス車にとって、
ラグナやC5は事実上の最上級車になってくるわけです。
となると、この2台の味の違いはまさにルノー、シトロエンらしさの表れです。

>>お買い得で、濃厚で、マイナーで、安くて、使い勝手良くて、広くて、
というこの2台、今度は並べて走らせたいです。そのときは猫澤君また貸してね、
というか、ドライバーお願いしますー(^^;

>>猫澤君ですが、ひとことで言えば菱形菌に完全に侵されていまして(汗
BX(しかもボビン)、アルファ(しかもスッド、しかもieと同じ4ドアのスーパー)を買った以外は、
全部ルノー。しかも最初のルノーがR9(ヌフ。TSE、5MT。キャピタル正規もの、)。
トウィンゴ(フェイズ1のOHC、イージー)、ルーテシア2(フェイズ1・RXT)、
エスパス2(V6、AT。ドイツ仕様並行)、ラグナ(RTE)、で、ラグナ2。
次は何かなー(ワクワク

いやいやラグナ2を乗り続けてください(^^;

>>おまけ
ルノーのお尻あれこれ。どれも魅力的ですね...。




コメント (57)
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