Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

媚びる椅子。

2005-10-28 | ルノーな話。
カーグラフィック誌...1979年1月号。
執筆、大川悠氏。ルノー17のインプレッション。
その中で氏は、このクルマをこう評しています。

「さてこのR17、色は一頃フロンテにも使われていた淡いグリーンがかった
シルバー・メタリックという奇妙なものだし、
その格好も個人的な好き嫌いを言うことが許されるなら、とても好きにはなれそうもない。
(中略)これだけは他の部分と不調和なほど出来の良いシートに座ると、
外観の醜悪さも許してしまおうという気にすらなってくる。
特にこのシートは手が掛かっている。
伊丹十三はR16のシートを”積極的に座る者を迎え入れる椅子”という風に評していたが、
この17のシートはもう一歩先を行っている。
”座る者を積極的に迎え入れるばかりではなく、
あまつさえその人間に徹底的に媚びようとする椅子”なのである...。



はあ....(ため息)。
何も言うまい。
それが、この椅子。





この椅子、たぶんアルピーヌA310 V6などと同じ椅子かと思うので
座ったことがあります。
びっくりするほど沈む椅子ではないのだけど、
沈む→止まる、そしてひたひたとカラダにまとわりついてくる
あの一連の流れは同じ。
モモウラのサポート、腰のサイドサポートともに気持がいい!のです。




ルノー17というクルマ。
合理的なハッチやセダンばかりの国にも、
クーペという「役に立たない系」のクルマはちゃんと存在します。
ルノーには、リアエンジン時代のカラベルから、何かしら2ドアスペシャリティカーを
用意する伝統?があり、ルノー15/17もまた、そんなクルマたちでした。

ちなみに、「醜悪」とまで書かれたその姿は、これ。




かっこいい...と思うのは自分だけ?????



>>ルノー15/17についての詳しいことは書きたいことだらけなのでまた次回(^^

>>ちなみに、僕は大好き。お金があったらホンキでフランスから輸入したい程です。
コメント (18)
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