Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

2CVが加速したもの

2005-04-18 | シトロエンな話。
いなくなってしまった2cvのネタで引っ張ります(^^;


現代の水準で乗るには、あまりに非力、あまりに簡潔、あまりに無装備。
でも、車輪が4つあって、そこそこ走って、雨がしのげるのだから、
これは立派な「自動車」。

いろいろなことを考えさせてくれたし、逆になーんも考えないで乗ることも
出来ました。
以下は、拙稿からの引用です。、

2CVというクルマは、受け入れられれば「クルマなんてこれでいい」と思えてしまう。
暑いの寒いの我慢すれば、日常の足として実用に足るから
(さすがに近年の暑さは耐えきれないけど!)。
でも、暑ければ汗を流し、寒ければ毛布を羽織らなければならないクルマでもあり、
春夏秋冬の空気や風を受け止める事もできる風流なクルマでもある。
だから、2CVに対して許せてしまえば、クルマに対してまるで仙人みたいな気分になる。
確かにそうだ。この不便きわまりないクルマを使うことは、
有る意味クルマへの悟り・達観を開くようなものかもしれないからだ。

でも悟り、達観といってもそれは価値観の相違であるだけの話である。
これを受け入れられるか、そうでないかだけの。

価値観、変わりました。
いえ、前から持っていた価値観をブーストしました。

クルマに対しては、最小限、現代において困らないパワーと
速度、装備があればいいのかなと思う感覚を強くしたのです
(さすがに2CVでは装備は無さ過ぎですが...個人的には
エアコンとパワーウインドウ、パワステ、オーディオがあれば
それで充分と思います)。
見た目よりは基本を大切にし、快適な乗り心地とシートがあれば
それでいいよ、と思うほどに。
さすがに「クルマの種類はなんでもいい」
とは思うことは出来ませんが...。いえむしろ、「シートが良く、快適」な
クルマを選ぼうとすればするほど、「クルマの種類が限られてしまう」
という状態になってしまいました(^^;

>>僕の運命を決定したのがR5ならば、運命を加速したのが2CVなのかも
知れません。

>>そして思ったのは、2cvは、ただの古いフランス車ではなく、
非常に中身の濃い、まさに「フランス車の濃縮袋」のような
クルマであったことでした...。
コメント (2)
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