BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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ボローニャ紀行

2010-09-30 21:38:53 | 読書感想文
旅ものの本が読みたくなって購入した「ボローニャ紀行」。
井上ひさしの本は初めて読みます。
調べたらひょっこりひょうたん島など放送作家さんなんですね!
ボローニャは井上さんが憧れてた地らしい。
テレビ局の企画で初めて訪れたボローニャで早くもスリに合い、強烈な洗礼を受けてしまう。
イタリア料理人で長いことイタリアに住んでた奥さんからも「イタリアは職人の国。なめてはいけない。スリも同じく職人なのよ。」の台詞になるほどなぁと思いました。
街の至る所に遺跡がごろごろしてるとはよく聞きますが、ボローニャも同じく古い建物を大事にしながら利用している都市らしい。
知らなかったが世界一古い大学(あのダンテやコペルニクスが卒業生)=ボローニャ大学があるのね!
それにイタリアと言えばサッカーで、著者がこのエッセイを書いてる時は、まさに中田英俊が活躍してた時代なので、それにも触れていて難しい話をサッカーで例えるのはわかりやすい。
組合やレジスタンスの話など少し難しかったけど、なかなか読みごたえはありました。
ただの旅行記とは違いますね。
イタリアは華やかなイメージがありますが、実はとっても地味で堅実な感じという印象を受けました。
そしてほんとに職人の国ですよね。
考えてみたら靴といえばイタリアだし、「耳のすませば」でバイオリン職人を目指す少年はイタリア留学すると言ってたし、宝石屋の友達の弟もデザインを学びにイタリアへ留学してたっけ。
私は一度も行ったことないのですが、そのような職人技を見るためにもイタリアに行ってみたくなった。
あとあのとんでも発言で有名なイタリア首相ベルルスコーニのことも書かれていて、なんであんな奴が首相になるのか、、、わかってかなり面白かった。

○ボローニャ紀行 井上ひさし 文春文庫