全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

国会でのやりとり

2006年10月27日 09時26分44秒 | Weblog

フィリピントヨタについては、最近でも国会でやりとりがおこなわれています。

フィリピントヨタ問題で国会質問
 2006年10月25日、阿部知子議員が厚生労働委員会でフィリピントヨタ問題を取り上げました。
 阿部議員は偽装請負問題から入り、「新聞紙上ではすでに明らかになっているのに、厚生労働省が偽装請負問題で派遣先企業を一件も『企業名公表』していないのはなぜか。」と質問し、企業の責任を明確にすべきだと迫りました。そして、「『指導』、『勧告』、『企業名公表』直前企業それぞれの数」を公表するように迫りました。

 ここから会社法を絡ませて親会社の責任の問題を指摘し、多国籍企業問題からフィリピントヨタ争議の問題を取り上げ、フィリピンでも最高裁判決が出ていること、当事者組合が日本組合に加盟しての中労委でも争っていることを指摘して意見を求めた。

 柳沢厚生労働大臣は争議の事実を認めたが、「日本を代表するトヨタが根拠なしに争議に入るとは思われない」として、「コメントを差し控える」とした。
 
 この社民党の阿部知子議員の質問とそれに答える柳澤伯夫大臣の全時間ビデオ映像(28分)が下記ウェブサイトで見ることが出来ます。
衆議院TV  ビデオライブラリー

開催日:10月25日(水) 厚生労働委員会
案件:厚生労働関係の基本施策に関する件
質問者:阿部知子(社会民主党・市民連合)
以上
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渡辺社長への申し入れ

2006年10月27日 09時22分06秒 | Weblog

フィリピントヨタで起きた出来事については、別途見てください。この件については支援する会が申し入れをしましたが、1ヶ月近くも音沙汰がありません。オープンにした方がいいのではという判断から、このブログにおいても紹介さていただきます。トヨタ首脳はこのけんについてどう考えているのでしょうか?
①どうでもいいことじゃないか
②でっち上げだ
③別法人だから責任はない
④時間が過ぎれば人は忘れるだろう
⑤判断不能


2006 年9 月30 日
〒471-8571 愛知県豊田市トヨタ町1番地
Email: katsuaki.watanabe@mail.toyota.co.jp
トヨタ自動車株式会社
代表取締役社長 渡辺 捷昭 殿
フィリピントヨタ労組を支援する会
共同代表 山際 正道
連絡先;横須賀市追浜東町3-63-901
Tel/Fax 046-869-1415
Tel 045-231-2479(直通)
Email:uniyokosuka@hotmail.com

フィリピントヨタ社の工場内で発生している会社の不祥事に関する申し出

拝啓
 貴職の日頃よりの経営努力に心から敬意を表します。
既にご承知のことと思いますが、私達は貴社のフィリピン子会社であるフィリピントヨタ社の、フィリピン法を無視した6 年以上にわたる団交拒否、233名の解雇などの攻撃に屈することなく闘っているフィリピントヨタ労組(以下「TMPCWA」という)を支援し、同時に親会社である貴社がその責任において本件争議を早急に解決するよう要求して活動している団体です。
 さて私達は最近、TMPCWA より以下のような驚くべき出来事を知らされ驚いています。
それは、フィリピントヨタ社サンタロサ工場で本年4 月1 日に起きた出来事です。工場メンテナンス(保守)部門職場での夜勤の就業時間内に、TMPCWA 組合員2名はネスター・タデオ課長より至急課内全員が集まるように命令され、集合場所に行ったところ、全員(総勢9 名、すなわち前記TMPCWA 所属課員2 名のほか職制4 名、TMPCLO 所属課員1 名、新正規労働者1 名、実習生1 名)が集まっていた。課長はPT 会議(注:後述)を開始すると言って、就業時間内にもかかわらず飲み食いパーティーが始まった。さらに驚いたことには外部からプロの1 人の女性が呼ばれていて、ストリップショーが行なわれた。参加していた仲間の何人かはその現場の写真(動画)を自分の携帯電話に収録した。この飲み食いの費用は職制が予め用意したものであり一般課員の負担はゼロであった。TMPCWA はこのような恥ずかしき出来事を5 月19 日の組合ビラで暴露した。会社は当初、このビラは嘘であると言い張ったが、結局事実を認めざるを得ず、5 月22日の工場朝礼の場で、ネスター・タデオは「申し訳ありません」と全従業員に謝罪した。TMPCWA は再度6 月3 日の組合ビラで、「会社は就業規則に則り、関係職制を懲罰するべきである」と訴えたが、会社は未だに何の処分も行っていない。
 私達はこのようなことが日本を代表する多国籍企業であるトヨタ自動車において行われたことに驚き、フィリピントヨタの労務管理の実態について若干の調査を行いました。その中で、このフィリピントヨタの腐敗は単にこの事件にとどまらないことが分かりました。
 第一に、フィリピントヨタの管理職従業員はフィリピントヨタの取引先業者との外部での付き合いで同様のことを行っており、今回の事件はそれを会社内へ持ち込んだに過ぎなかった。
 第二に、フィリピントヨタでは労使協議会と監督職組合に対してTMPCWA 組合員の切り崩しなどの活動を勤務時間内に行うことを認めるばかりでなく、時間外活動も残業として認められ、中には150時間の残業代を支給される者もいる。さらには、監督職組合委員長は会社の車を使った飲酒運転で事故を起こしても、会社の野外パーティーで労働者に銃を向けたり、暴力を振るっても会社から大目に見られて来たのです。
 つまりフィリピントヨタはTMPCWA を弱め、御用組合を育成するために社内の就業規則を無視した活動を管理職や労使協議会、監督職組合に認めてきたのであり、そのことが社内風紀を堕落させ、今回の事件につながったのです。その大元にはフィリピントヨタとトヨタ自動車のTMPCWA との団体交渉拒否という不当労働行為があったのであり、手段を選ばないTMPCWA に対する攻撃があったことは明らかです。またこれはアメリカにおけるセクハラが多国籍企業トヨタにとって決して偶然ではないことを示しています。
 以上が、私達がTMPCWA から得た情報です。これらはトヨタにとって決して見過ごせないはずです。トヨタ本社は、もしも未だに承知していないのであれば、早急に事実関係を調査し、現地企業フィリピントヨタ社ばかりでなく、親会社としての責任と態度を明らかにすべきです。
 貴社はこのことに対してなんら恥じるところはないという態度を取られるのでしょうか。またこれまで同様に、出先の現地企業において起こったことであるから現地に任せるという態度をとられるのでしょうか。ご承知の通り、現地には社長を含めて十数名の日本人幹部社員が貴社から派遣されています。はたして親会社としてはなんら責任を感じないという態度を取られるのでしょうか。
 私達は既に前記の動画も入手していますが、本件はデリケートな問題でもあり、貴社の体面・評判をも慮って、まず貴社に猛省を促し、如何に本件に対処されるおつもりかをお伺いしたいと思います。
 私達は10 月9 日までに貴職から迅速な責任ある回答が寄せられるようお待ちしております。

敬具

注  PT 会議のPT とは Personal Touch of Boss の略で、この仕組みにおいては、労働者に対する管理職の対人的触れ合いということを意味します。管理職が労働者間の関係固めを図るものです。これは、心と心の通じた話合い(heart to heart talk)を取り込もうという会社の発想によるものです。あるいは、労働者は、管理職に対して問題を抱いたならば、良好な関係を構築するために心と心の通じた話合い(heart to heart discussion)に持ち込むことが出来るというものです。

追伸 この書簡は必ず貴職に見て頂きたいので、会社に親展で郵送するほかe メールでも
送信しますのでご了解願います。
 
以上
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フィリピントヨタでおきたこと

2006年10月27日 09時09分06秒 | Weblog

フィリピントヨタ労組を支援する会から送られてきたものです。以下の出来事はすでに、私たちも知らされていましたが、とりあえずはトヨタ自動車がどのように受け止めているか推移をみまることにしました。申し入れもしましたが、ここまで黙殺しています。企業の社会的責任という意味で、以下の事項を私たちもこのブログへの訪問者に紹介させていただきます。この件については、事実関係を確認できるものもあるとお聞きします。

以下フィリピントヨタ労組を支援する会からのものの引用です。

グローバル化の中で堕落するトヨタ
TMPCWA攻撃の中で腐敗するフィリピントヨタ

フィリピントヨタ、就業時間中の工場の職場で全裸ストリップショー

2006年10月26日
フィリピントヨタ労組を支援する会

グローバル化が激しい競争を生み出し、トヨタは貧困と不法を持ち込んだ

 トヨタは国境を越えて全世界に展開し、今全世界的な激しい競争を行っている。この競争の中でトヨタは、資本主義の先進諸国と比較して20分の一の安い賃金の発展途上国労働者を使ってこの世界的競争を行うことでこの極端な格差になれ、この格差を当然のことと思い始めた。また、トヨタは公然と違法行為を行うことにもなれた。フィリピントヨタ労組の闘いが示しているように、トヨタは6年間も平気で団体交渉を拒否し続けた。最高裁判決が出てもILO勧告が出てもフィリピントヨタ労組(TMPCWA)との団体交渉を拒否し続けた。フィリピン政府と一体になってTMPCWAを不法に攻撃し続けることになれた。そして、フィリピン官僚の接待にもなれたに違いない。

 こうしたグローバル化の下での発展途上国の経験によって、トヨタは日本においてもただ雇用契約の形態が違うだけで賃金が2分の1から3分の1の安い非正規労働者を企業内に大々的に導入することに違和感を持たなくなった。下請企業が違法を行わざるを得ない取引条件を彼等に強制することに違和感を持たなくなっていった。事実がそれを示している。トヨタ自身もサービス残業など様々な違法行為を行っているが、トヨタの下請けでは違法行為のオンパレードである。違法請負、違法派遣、違法出向から始まって、残業割増・社会保険・年金未払い、給料未払い、違法解雇、労災隠し、そして研修生実習生に象徴される強制労働、ここにはありとあらゆる不法が滞留している。トヨタはトヨタグループの中に非正規労働者と貧困、不法を蔓延させることで1兆円の利益を生み出したが、同時に腐敗にまみれることになった。

それは労働組合潰しのフィリピントヨタで起きた

 その恥ずべき事件はフィリピントヨタ社サンタロサ工場で今年4 月1日に起きた。工場メンテナンス部門職場での夜勤の就業時間内に、TMPCWA組合員2名はネスター・タデオ課長より至急課内全員が集まるように命令され、集合場所に行ったところ、全員(総勢9名、すなわち前記TMPCWA所属課員2名のほか職制4名、TMPCLO所属課員1名、新正規労働者1名、実習生1名)が集まっていた。課長はPT会議を開始すると言って、就業時間内にもかかわらず飲み食いパーティーが始まった。さらに驚いたことには外部からプロの1人の女性が呼ばれていて、全裸ストリップショーが行なわれた。参加していた何人かはその現場の写真(動画)を自分の携帯電話に収録した。この飲み食いの費用は職制が予め用意したものであり一般課員の負担はゼロであった。

 TMPCWAはこのような恥ずかしき出来事を5月19日の組合ビラで暴露した。会社は当初、このビラは嘘であると言い張ったが、結局事実を認めざるを得ず、5月22日の工場朝礼の場で、ネスター・タデオは「申し訳ありません」と全従業員に謝罪した。TMPCWAは再度6月3日の組合ビラで、「会社は就業規則に則り、関係職制を懲罰するべきである」と訴えた。それに対し、フィリピントヨタはこのPT会議の告発者であるTMPCWA組合員も含めて参加者全員に対して懲戒処分(TMPCWA組合員も軽微な処分)をしたが、ネスター・タデオに対しては処分の詳細は不明であるが月曜集会で謝罪したことを理由に解雇されることなく働き続けている。フィリピントヨタは自主的な労働組合には233名の解雇という『断固たる処分』を行うが、自主的な組合の破壊者に対しては信じられないほど優しいのである。

TMPCWA攻撃の不法状態が職場の秩序を破壊した

 グローバル企業トヨタの職場で就業時間中にこのような行為が行われたのは決して偶然ではない。それは起きるべくして起きたのである。私たちの調査によれば、フィリピントヨタの管理職従業員はフィリピントヨタの取引業者との付き合いで会社の外でではあるが同様のことを行っている。つまり、フィリピントヨタの管理職従業員は取引業者に供応を行わせ、彼らは女性をもその供応の道具として使った。それだけではないフィリピントヨタ管理職従業員はフィリピントヨタの従業員を御用組合へ誘うために従業員との外での付き合いでそれと全く同様なことをしてきた。

 ここから私たちが世界のトヨタではかなりの程度でこのようなことが行われていると想像することは考え過ぎだろうか。いやそうではあるまい。このようなことが普通になっているからこそトヨタの北米のトップがセクハラで告発され、フィリピントヨタでのストリップショウ事件も解雇することなく済ますことになったと私達は考えざるを得ない。むろん、会社内で個人的にセクハラを行うのと職場で部下を呼びつけてストリップショウを行うのは大きく異なっている。フィリピントヨタでは、加えて、会社内で公然と違法行為をやっても平気な風土がTMPCWAへの攻撃の中で作り上げられていた。

 フィリピントヨタは労使関係の問題でTMPCWAの勢力を弱くし御用組合を育成することを最大の課題にしてきた。そのために管理職はPT会議を最大限利用した。PT会議のPT とは Personal Touch of Boss の略で、労働者に対する管理職の対人的触れ合いということを意味するが、実際は管理職がTMPCWAの組合員を切り崩し、御用組合を強化するためにこの会議を利用してきた。そのほかにフィリピントヨタでは労使協議会と監督職組合がTMPCWA攻撃と一般職御用組合(TMPCLO)育成のために使われてきた。彼らの指導部はTMPCWA組合員の切り崩しなどの活動を勤務時間内に会社施設を使って行うことを認められていた。時間外活動や社外活動さえも残業として認められ、中には150時間の残業代を支給される者もいた。さらに、監督職組合委員長は会社の車を使った飲酒運転で事故を起こすとか、会社の野外パーティーで労働者に銃を向けたり、暴力を振るうという違法行為を行っても会社から大目に見られて来た。

 つまりフィリピントヨタはTMPCWAを弱め、御用組合を育成することを時間内に会社施設を使って行うことを認め、違法行為すら容認していた。そのことが社内風紀を堕落させ、管理職従業員に職場でストリップショウをやっても良いのだと思わせたのである。その大元にはフィリピントヨタとトヨタ自動車のTMPCWAとの団体交渉拒否という不当労働行為があったのであり、手段を選ばないTMPCWAに対する攻撃があった。

労働者を貧困に叩き込み、不法状態を作り出すトヨタは恥じない?

 トヨタは恥かしげもなく「内外の法およびその精神を遵守し」(『トヨタ基本理念』第1項)「あらゆる企業活動を通じて、住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組む」(同第3項)と述べているが、事実は全く異なっている。

 トヨタはトヨタ車の生産に直接間接携わるほんの一握りの労働者に確かに相対的に高い賃金を払い豊かな消費生活を可能にしている。しかし、このほんの一握りの豊かな消費生活は過密・長時間労働による過労死・精神疾患や家庭・地域生活の破壊と同居している。また、トヨタは非正規労働者の導入によって日本社会の中に真面目に働いても明日に希望の持てない大量の労働者を生み出した。その賃金は子供を産み育て教育するには安すぎ、かつ仕事は将来にわたって保障されない。いや、トヨタの下請け労働者の中には親に頼ることなしには自分自身すら再生産できない貧困にあえぐ労働者すら生み出した。つまり、トヨタは下請企業との取引条件を切り下げることで労働者の貧困化を徹底的に推し進めた。それは下請企業に違法派遣、偽装請負、違法出向、残業割増・社会保健・年金未払い、有給休暇不支給、労災隠し、違法解雇、そして事実上の強制労働といった不法を強制するものであった。

 トヨタは自分が企業競争で勝利するために、1兆円を超える利益をあげるため、労働者を貧困に叩き込むこと、不法状態を作り出すことを平然とやってきたのであり、死者さえも生み出し続けている。トヨタの在職死亡は毎年60名を超えるといわれている。「法の遵守」「豊かな社会」など何処にもない。このようなトヨタが職場でストリップショウを行っても何の不思議もない。

 トヨタは襟を正すだろうか。トヨタは世界的な不買運動でもやらない限り事態を理解できないのであろうか。

以上
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