全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

トヨタ・デンソーうつ病・パワハラ裁判、証人尋問傍聴記

2008年07月31日 14時36分54秒 | Weblog
No.2**************************************
裁判傍聴記                支援する会会員

 5月12日、名古屋地方裁判所第1103号法廷でのKさんの裁判を傍聴した。
証人尋問2日目で、順番に、被告トヨタ側(上司だったF次長)、被告デンソー側(上司のK1課長)、原告デンソー側(同僚のY1係長)、被告デンソー側(上司のA課長)4人の陳述書の内容等に関する質問をそれぞれの弁護人がする。その後、裁判官も質問する。

 今回の全般的な印象は、FさんとY1さんは質問にはっきりと答えていた様子だったが、K1さんとAさんは隠し立てをしている感じだった。答えたくないところには「記憶にありません」「覚えていません」・・・・答えたくないことは逃げてごまかそうという感じは前回同様。

 Fさん(原告Kさんのうつ病のトリガーともなった『パワハラ』上司)の人間性が本人はもとより、他の証人の答弁からも明らかにされた感じがした。相手の気持ちなど考えず、皆の前で叱る。会社での口調も(本人は普通と思っているので気にも留めず、記憶にも残らないが)大分きびしい感じだったのがわかった。トヨタさんの一言がDNマンにどれだけ重く圧し掛かるのかを裁判官は感じてくれただろうか。

 K1さんは、部下の残業時間の申請・承認についても会社(DN)の規則さえ良く理解していない。『早く帰れ』と1~2週間は毎日言った」がKさんは帰らなかった」と証言したが直接命令できる立場で、部下の業務負荷も把握できていない感じだ。(DNにはこんな上司が目につく)

 Yさんは真面目そうな感じだった。自分の感じたことや見たことははっきりと答え、推測に類することには断言を避けていた。

 Aさんは答弁に矛盾がみられた。(マイコンの16ビットと32ビット)原告Kさんの仕事が簡単であったように見せたかった意図が見え見えだった。


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トヨタ・デンソーうつ病・パワハラ裁判、証人尋問傍聴記

2008年07月30日 14時37分05秒 | Weblog
No.1です。**************************************
裁判傍聴記                  
                            支援する会会員

 4月25日、名古屋地方裁判所第1103号法廷でのKさんの裁判を傍聴した。
証人尋問で、原告(Kさん)、被告トヨタ側(上司だったY課長)、被告デンソー側(上司のN課長)の陳述書の内容等に関する質問をそれぞれの弁護人がする。その後、裁判官も質問する。

 全般的な印象は、KさんとYさんは質問に丁寧に誠実に答えていた様子だったが、Nさんは隠し立てをしている感じだった。答えたくない処は即座に「記憶にありません」・・・・まるで聞かれたくないことは逃げてごまかそうという感じの汚職の政治家みたいだった。

 過重労働・トヨタの上司からの言葉によるパワハラでうつ病になった原告Kさんに対する反対尋問の時に、被告デンソー側の弁護士から「Kさんは当時家を新築しましたね」という質問が唐突に出てきたが、トヨタの内野さんの裁判でも出てきた『家のローンのための生活残業(本来やらなくても良い残業をして、残業代を稼ごうと言うもの)』に結び付けたかったようだ。思わず人格を疑ってしまった。いろんな提出証拠を調べれば、無理と思われるような短納期の突発仕事がいっぱいあったことは分る筈である。一体誰が自分を苦しめて挙句の果てにうつ病になどなるというのか?(過重労働・長時間残業によるうつ病発症に対する被告弁護士の『定石』なのか?)
 以前、デンソー関係で傍聴した裁判は、組合執行部の上部団体派遣の「全トヨタ参政会」に絡んだもので、弁護士は「全てを認める」姿勢だった。(公職選挙法に抵触しそうな雰囲気だったからか?)

 さて、次回の証人尋問(5/12)では、問題のトヨタのパワハラ上司、デンソーの上司2名、デンソーの同僚の計4人である。尋問でどんなことが出てくるか、とても楽しみだ。
 トヨタの内野裁判の時の上司の、裁判官からも信じるに値せずといったものも直接聞けるかも知れない。
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勇気をもらった。デンソーKさんの裁判結審

2008年07月29日 02時50分41秒 | Weblog
 7月28日(月)名古屋地方裁判所にて、デンソーの原告Kさんがトヨタ自動車とデンソーを訴えていたうつ病・パワハラ損害賠償裁判が開かれ結審を迎えた。
 午後3時からの開廷にぞくぞくと傍聴者が押し寄せほぼ満席となった。原告のKさんが最終意見陳述書を感情こめて話されて提出された。
 最後に裁判長から結審を言い渡され、10月30日(木)に判決が下されることになりました。
 うつ病を患いながら仕事をこなし、提訴以来2年2ヶ月かけて裁判を取り組んできました。「辛く長い道のりでした」(最終意見陳述書より)本当にお疲れ様でした。勝利判決が出るまで支援の輪をひろげていきましょう。

以下最終意見陳述書の要約です。

最 終 意 見 陳 述 書
2008年7月28日
 

 最初にこのような意見陳述をさせて頂ける機会を与えて下さったことに感謝いたします。
 2006年5月11日に提訴してから、2年2か月が経ちました。うつ病を患いながら仕事と裁判の準備は本当に大変で、辛く長い道のりでした。それでも倒れずに毎回裁判に出席し、こうして無事に結審の日を迎えることができました。

 私は2000年と2002年に過労とパワハラによるうつ病で会社を休職していた当時は、気力も体力も消耗しきって、顔の表情も無くなり、身も心もボロボロ状態になりました。何もやる気がおきず、毎日寝たきり状態で、家族との会話も無くなり、先が見えない長いトンネルの中にいるような思いでした。

 最初の発症から既に8年が経過していますが、未だに完治せず、通院、投薬治療を余儀なくされています。うつ病は『心の風邪』とよく表現されますが、風邪のように1週間程度で治るような軽いものでは決してありません。少なくとも数年、長い場合10年、20年以上にわたって治療を続けている人もいますし、最悪は自殺にも繋がる本当に怖い病気です。

 私は入社以来、ディーゼルエンジンの噴射装置の設計技術者として、機械式ポンプ、電子制御式ポンプ、コモンレールと時代の変化に即した新しい高度な技術、システムの設計担当をしてきました。それは、会社が進むべき方向性を理解し、新しい製品分野に挑戦する人が必要と考え、自らもステップアップしていかなければ上司の期待に応えることができないと思ったからです。

 1999年8月からトヨタ自動車へ長期出張した時は、人員不足の中、最新鋭のコモンレールの学習をしながら突発的な品質不具合業務など睡眠時間や休憩時間を削りながらも何とか対応していました。しかし、上司のF主査から早急な対策を迫られ、周りに支援者も無く、心理的に追い込まれる状態でした。
また、デンソー側もF主査からの理不尽な叱責の際も全く私ひとりの責任にし、その後も配慮をしてくれませんでした。過労うつ病になって倒れてからは自己責任を押し付け、人事査定を下げました。デンソー側の設計ミスで私が長時間労働で対応しているのに、裁判では、私の職務怠慢だと言っているのです。こんなことが許されるのでしょうか。

 私が当時相談した時に、真剣に対処をしてくれていれば、私はうつ病にならなくて、こんな不利益も被らずに今現在も生き生きと働いていたと思います。健康な身体を返してほしいと思います。

 トヨタ・デンソーでは、36協定の趣旨は無視し、少ない人員で対応するために恒常的に長時間労働を行わせてきました。本来は労使協定を結んでいる労働組合が長時間労働を防止する役割を担っていますが、使用者側の言いなりで締結されています。組合員の健康を守るべき労働組合の役目が全く果たされていない状況です。

 デンソーでは、3か月以上休職している従業員が相当数おり、その中でうつ病などの精神疾患の人もたくさんいると聞いています。休職まで至らないまでも、その予備群はもっとたくさん存在すると思われます。また、メンタルヘルスの相談件数も多く、産業医の数も不足しているようです。
真面目に一生懸命に働いている社員が次々に過労やうつ病で倒れていき、休職や退職に追い込まれています。

 私の体調が悪くなり、メンタル不全で、上司に業務上の配慮を求めていた時も、上司は、仕事を減らすこともせず、新しい仕事をあるだけ与えるという状況でした。会社側は私に対し、毎日のように早く帰るよう指示したと言っておりますが、それは嘘です。しかも、当時、裁量性の無いたくさんの仕事があり、仮に早く帰れといわれたとしても、到底早く帰れる状況になかったのです。それは同僚のY氏の証言からも明らかです。それで私のうつ病は増悪していきました。このような上司の態度では、職場の人間の健康が守られることはなく、管理職の姿勢に問題があると言わざるを得ません。

 社内の問題点は、その中で実際に働いている社員が一番よくわかっていると思いますが、『自分が言ったところで何も変わらない』と諦めたり、『何らかの不利益を被る』ことを恐れ、目の前にある問題に目を背けることが多いのが現実です。しかし、私は内側にいる社員こそが、声を上げなければ何も変わらないと思い、裁判をおこしたのです。

 過去の準備書面や口頭で申し上げてきたことが事実であることが前回の証人尋問で裁判官の皆様にはご理解頂けたと思います。私がうつ病になった原因がトヨタ、デンソーでの過酷な仕事であることは明らかです。

 今後、仕事やパワハラでうつ病になる人がひとりでも少なくなるようにどうか公平な良い判決をお願いいたします。
                                   以上

明日から2回に分けて、証人尋問の傍聴記を掲載します。






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創意くふう提案活動について

2008年07月27日 18時44分54秒 | トヨタ自動車
創意くふう提案活動は明確に上司の指示があり自主活動ではありません。

会社にとっては、人材育成上なくてはならない提案活動ですから、これまでも強力に推し進めてきました。
 ところが6月から見直しをするとの事で、改めて自主活動であることを徹底するために以下の運用とするというのですが。?

1、上司、職場による目標管理/実績管理は行わない。
2、提案用紙の記入は、職場外(自宅等で)で行う。
3、職制(TL・GL)による助言・修正指示等については時間取り扱いとする。

 実態は、上司、職場による目標管理/実績管理は行われていないのでしょうか。
しかも、賞金6000円以上の記入は業務で、それ以下は自主活動(業務外)であるというのです。
用紙記入段階では自宅で作業をします。賞金金額などわかるわけではありません。なのになぜ区別をするのか疑問なのです。春の団体交渉でもこの点を指摘したのですが、納得いく回答が得られませんでした。

 当労働組合は、現在、刈谷労働基準監督署と豊田労働基準監督署に調査・監督・指導の要請をしているところです。

 当労働組合には、いくつか意見をいただいております。
内容は、
○強制はしないといいながら必ず書かされます。
○仕事中や残業で書かされます。
○ネタが無いと上司に指示されます。
○どうでもいいやつでも書かされます。
○500円要りませんから強制しないでください。
○そんなにそんなにネタがあるわけないぞ!。
こうした意見を見ても書く側には納得して書いている人は少ないように思います。
皆さんのご意見を引きつづきお待ちしております。
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定期労働相談について

2008年07月27日 15時07分49秒 | Weblog
皆さんこんにちは!
暑中お見舞い申し上げます。

 当労働組合は上部組織の南地域労連と共同して、週3回労働相談を電話で受け付けています。下記を参照してください。
 時間帯について、質問が寄せられていますが、労働者が相談する時間帯としては確かに不都合かと思います。
 私たちも全員働きながら組合活動をしている実情から、当面変更なしでやらやせていただきたいと思います。相談者の方には、お昼休みを活用いただけたらと思います。
 役員のほうから敏速に相談者にご連絡を差し上げる要にいたします。
どうぞ、ご利用ください。

ご相談受付日

毎  週 (月)(水)(金)

相談時間 午前11時から13時まで

お電話  0566-82-6684

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ホームページ再開

2008年07月26日 23時48分11秒 | Weblog
 ATUのホームページが永らく凍結状態でしたが、このたび技術的サポートの支援があり、再開の運びとなりました。
 これから内容を充実させていく所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
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トヨタ・デンソー過労うつ裁判へご支援を

2008年07月26日 23時33分48秒 | Weblog
デンソーKさんの過労うつ裁判がいよいよ結審を迎えます。

7月28日(月)

午後3時開廷 名古屋地裁 11階 1103法廷

秋ごろには判決が出る予定です。
Kさんの訴えは同じ苦しみにある人たちを励ましています。
6月22日に開かれた内野さんを支援する会の総会でもご支援を訴えました。
皆さんの裁判傍聴とご支援をよろしくお願いいたします。
当日午後2時半から1階ロビーにて参加受付をしていますので、声をかけてください。  
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愛労連大会

2008年07月22日 22時24分38秒 | Weblog
私たちが参加する西三河南労連のローカルセンターである愛知県労働組合総連合(愛労連)の定期大会が21日、名古屋市南区の日本ガイシホールで開かれ、加盟する単産、地域の代表や来賓ら約180人が参加し、熱心な討論がおこなわれました。

 冒頭の挨拶で愛労連羽根克明議長は「トヨタ自動車の過労死認定裁判では勝利判決が確定したが、これは愛労連などのトヨタに向けた闘いを継続的におこなってきたことが大きい。労働相談の件数の激増にもみられるように労働組合に対する期待と関心にも変化が現れている。この動きを労働組合運動の前進や政治の転換に結びつけていかなければならない」とあいさつしました。その後執行部からの活動報告や代議員による熱心な質疑、討論が行われました。
 最後に、〈1〉賃金・雇用など人間らしく働くルールづくり〈2〉組織の強化拡大〈3〉憲法改悪阻止〈4〉大増税反対などを柱にした2009年度の運動方針が採択された。
 昼休みに行われた争議団の紹介では、若月委員長がトヨタ・デンソーパワハラ裁判の原告Kさんの闘いを紹介し、支援を訴えました。また大会の発言では、全トヨタ労働組合の発言に限らず、愛教労、重工労組の発言も、今までとは違った新鮮なイメージがしました。
 ただ世代交代の波はここにも押し寄せていると言うことを実感しました。
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ガテン系連帯厚生労働省へ申し入れ

2008年07月06日 10時01分55秒 | Weblog
ガテン系連帯は2日、厚生労働省に申し入れを行ないました。
 
 今後、サブプライムローンと石油と原料高騰により多くの製造工場で派遣社員
が中途解約でされる可能性が大きく、04年に製造派遣が解禁されて以来経験のしたことのないような事態が起きる可能性もあることを説明し、厚生労働省として至急調査を行い、できる対応を行なうように申し入れしました。

 橋本係長は、担当官との話し合いの機会をつくること、それまでに調査を進め
ることを約束しました。

以下、申し入れ事項です。
申し入れ書の全文はこちら↓
http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-171.html

1.いわゆる派遣先指針(平成15年厚労省告示第449号「派遣先が講ずべき
措置に関する指針」)は、派遣先の都合で派遣契約を中途解約する場合、派遣先が自社の関連会社での就業あっせんを行うなどして派遣社員の雇用安定に努めるよう求めています。

 (1)今回の事件の舞台となった関東自動車工業では、この派遣先指針の定めに
基づく就業機会の確保措置は、どのように実施されたのか調査して下さい。

 (2)製造派遣が解禁されてから現在までに、20人以上の派遣社員を中途解約
した事例がどの程度あるか、また、その場合、派遣先指針の雇用安定措置がどの程度なされてきたか、を至急に調査して下さい。

 (3)日本経団連加盟の主要製造メーカーに対し、派遣先指針の趣旨を再度徹底
する措置を緊急に講じて下さい。

2.今後、製造メーカーによる派遣社員の大量解雇が続発するおそれがあるので
、厚労省が主催する「今後の労働者派遣制度のあり方に関する研究会」で至急検討し、来るべき法改正においては、派遣先の中途解約に伴う派遣労働者の雇用安定措置を抜本的に見直し、派遣先の雇用責任を明確にして下さい。
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ベトナム人実習生裁判報告会

2008年07月05日 09時02分47秒 | Weblog
いよいよ本日のことです。ご紹介します。


会員各位

お世話になっております。

2007年3月に提訴した「ベトナム人実習生裁判」も
5/22に和解が成立しました。

報告会を
7月5日(土) 14:30~16:00
名古屋労災職業病研究会事務所にて
行います。

是非ご参加下さい。

***********************************
名古屋労災職業病研究会事務局内
ベトナム人実習生裁判を支える会
〒466-0815
名古屋市昭和区山手通5-33-1
杉浦医院4F
Tel/Fax : 052-837-7420
E-mail : roushokuken@oregano.ocn.ne.jp
http://www18.ocn.ne.jp/~roushoku/
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