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韓国ワイパー労組のその後

2024年07月05日 08時45分27秒 | デンソー

デンソー子会社、韓国ワイパー社事業閉鎖による争議解決後の動きをお知らせします

ワイパ解雇者支援「トゥボギ/てくてく財団」スタート

労使合意の雇用基金で設立…安山地域のぜい弱労働者支援も含む▲ 開所式のようす

日系企業の韓国ワイパー清算後、解雇労働者の再雇用と安山地域の労働者支援のための「トゥボギ(てくてく)財団」がスタートした。

6月28日午後、安山市壇園区にあるトゥボギ(てくてく)財団事務所で、法人の開所式が行われた。財団の理事長はカン・シナ弁護士、常任理事にはチェ・ユンミ前金属労組韓国ワイパー分会長が就任した。理事にはパク・ジェチョル安山非正規職労働者支援センター長、バン・ウンジェ韓国労総安山地域支部・議長、イ・ナムシン韓国非正規労働センター共同代表、イ・ヒョンモク民主労総安山支部・議長、オ・ハクス日本労働政策研究研修機構特任研究委員などが名を連ねている。開所式には、ウ・ウォンシク国会議長とウルチロ委員会のパク・チュミン委員長も参加した。

トゥボギ(てくてく)財団は韓国ワイパーの雇用安定基金で設立された公益財団だ。雇用安定基金は韓国ワイパーの一方的な清算通告により解雇された労働者たちの闘いの末、労使合意で用意されたものだ。外国人投資企業に社会的責任を問い雇用安定網強化のため、スウェーデンの事例を参考にしている。昨年8月の労使合意後、社会的雇用安定基金運営準備委員会が作られ、運営の研究が行われたあと、2024年5月16日に財団法人の創立総会が開催された。

トゥボギ(てくてく)財団財団は単に解雇労働者当事者への支援だけでなく、安山地域内の雇用ぜい弱層保護の活動を行う。具体的には△韓国ワイパーの闘争と共有、△韓国ワイパー解雇労働者の就業及び生活支援活動、△ぜい弱労働者への支援活動、△基金拡大活動などだ。

カン・シナ理事長は「財団は不当なことに闘って疲れた労働者の休み場となり、充電ができる所になるべき」だとしながら、「韓国ワイパー労働者の闘いで作られた大切な財団を暖かく見守り維持するため、多くの方々の力を集めたい」と語った。

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デンソー子会社 韓国ワイパー社労組の戦いは続く

2023年04月10日 17時43分02秒 | デンソー

“デンソー資本は雇用合意の破棄を撤回しろ”

「韓国ワイパーは不法代替生産をやめろ!公権力の暴力行為糾弾決意大会」

  • ·· 金属勝利の歴史は続く

偽装清算食い逃げに抗って闘う韓国ワイパーの労働者は、悪天候をついて慶南昌原のデンソーコリア本社前で闘いを繰り広げた。

金属労組は4月5日午後、「韓国ワイパーは不法代替生産をやめろ!機械搬出の公権力暴力行為糾弾!生存権を守る金属労組嶺南圏決起大会」を開催した。

イ・ギュソン金属労組京畿支部長は、あいさつで「韓国ワイパーの仲間たちは、国政監査、特別勤労監督、ハンスト、日本遠征闘争まで展開し、今日ここまでやって来た」とし、「連帯の力で雨風のふきすさぶ中でも、金属労働者がデンソー資本に強力な警告をするために集まった」と高らかに語った。

チェ・ユンミ金属労組京畿支部始興安山地域支会韓国ワイパー分会長は、「大韓民国の国民として生きることが、こんなにも辛く恥ずかしいこととは思わなかった」としながら、「私たち組合員は偽装清算に屈せず闘っている。団結と連帯で韓国ワイパー分会はさらに成長している」と強調した。

:金属労組が4月5日午後、慶南昌原デンソーコリア本社前で「韓国ワイパーの不法代替生産をやめろ、設備搬出の公権力暴力行為糾弾、生存権死守金属労組嶺南圏決起大会」を開いている。

チェ・ユンミ分会長は「警察は3月15日、機動隊を前面に押し立てて労働者を盾で排除し、資本の傭兵となった」とし、「労使の衝突を防ぐために警察を配置したという警察長官の言葉が国会で偽りだと明らかになった」と糾弾した。

チェ分会長は「尹錫悦が日本に行く前日に行われたことだ」としつつ、「平和的に正当な労組活動中の韓国ワイパー労組員を700人以上の警察官が暴力的に鎮圧した」と怒りを露わにした。

チェ分会長は、「日本資本の偽装清算阻止闘争は決してあきらめない。金属の仲間の勝利の歴史を韓国ワイパー分会が必ず続けていく」と決意を明らかにした。

3月15日警察は、韓国ワイパーに700人以上の機動隊などを動員してデンソーと韓国ワイパーの設備と製品を搬出するのを手助けした。警察は民事上争いのある現場に不法に介入し、抗議する労働者に暴行をはたらき引きずりだした。

韓国ワイパー分会の組合員は、日本のデンソー資本の食い逃げを広く知らせるべく街頭での宣伝活動を展開し、現場の安山工場を24時間体制で交代しながら守っている。金属労組ニュースより

 

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韓国ワイパー労組の戦い

2023年03月31日 17時31分58秒 | デンソー

ワイパー、チェユンミ分長に立入禁止仮処分申請を

国家人権委員会に緊急救済申請した労組、「警察との再衝突の可能性高い」

▲ 共に民主党ウルチロ委員会が28日午前、国会の疎通館で、韓国ワイパーへの警察引き入れに関連し、人権委員会への緊急救済申請および警察庁長の謝罪要求をしている。設備搬出の過程で怪我をした韓国ワイパー組合員が車いすで参加している。

 

清算の手続き後、生産設備搬出を試みた韓国ワイパーに、再び警察力導入の可能性が提起されている。金属労組韓国ワイパー分会(分会長 チェ・ユンミ)は28日、国家人権委員会に陳情、緊急救済を申請した。

分会によると、この日韓国ワイパーはユン・チャンヒョク金属労組委員長とチェ・ユンミ分会長と組合員3名など5名を相手取り、立ち入り禁止の仮処分申請を提出したという。去る15日の生産設備搬出の延長線だと思われる。分会の代理人であるチャン・ソクウ弁護士(金属労組法律院)は、「毎日労働ニュース」との電話で、「会社は全ての設備を搬出したわけではなく、以前のように警察が入り組合員との衝突が発生しうる状況」とし、安山ダンウォン(丹原)警察署長と京畿道警察庁長を相手取り、国家人権委員会に緊急救済を申請したと明らかにした。チェ・ユンミ分会長は「組合員たちは道でパトカーを見ただけでも脅えてしまい、足の力か抜けて座り込んだりする」とし、「毎日のように集まって泣いている。警察の暴力は国家と社会への恐怖となる」とトラウマ被害の状況を明かした。

国家人権委員会法によれば、人権委員会は陳情を受けてから、人権侵害や差別行為が続き放置し回復できない被害が発生するおそれがある場合、陳情への決定以前に緊急救済処置が行える。民主党は真相究明を要求した。ウルチロ委員会委員長であるパク・ジュミン委員は「会社は労組との同意なく売却(設備搬出)しないという協約を結んでいるのに、警察を引き入れ、警察は公権力を乱用した」としながら、「民間の権利紛争には介入しないとする警察の民事不介入原則に背く違法な行為だ」と批判した。同党の国会環境労働委員会のウ・ウォンシク委員も「会社が外部要員を引き入れたのと大規模な警察力が動員されたのが重なったのは、事前協議なしに不可能だ」とし、「誰が指示して発生したのか真相究明すべきだ」としている。

 韓国ワイパー労組は、「清算・売却・工場移転の場合、必ず労働組合と協議しなければならない」という労使間の雇用安定協約書を取り交わしている。警察は去る15日、協約があるにも関わらず一方的に清算を通告、「企画清算」疑惑のある韓国ワイパーの生産設備搬出を手助けした。設備搬出を阻止していた組合員4人が警察に連行され、18人が警察との衝突で負傷している。

 

 

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韓国 デンソー子会社ワイパー社のその後PART2

2023年02月20日 11時44分24秒 | デンソー

「法的判決を尊重する」韓国ワイパー、会社側が18日の解雇通告を撤回

清算準備と法的対応は継続する … 会社側、団交で立場を表明

韓国ワイパーの会社側が2月18日解雇予告の解雇通告を撤回した。
裁判所が「労組との合意のない(労組員の)解雇はしてはならない」ということで、
労組の労働協約違反禁止の仮処分申請を受け入れた結果だ。金属労組韓国ワイ
パー分会(分会長:チェ・ユンミ)によると、韓国ワイパーの会社側は16日(木)
午前の労使交渉を行う中で、このような立場を明らかにした。労使は毎週火曜日
に補充的団交を行っているのだが、今週は労組側のスケジュールで団交日を木曜
日に変更して進めていた。

会社は「裁判所の最終結論が出るまで裁判所の判断を尊重し、労働組合との合意
のために努力する」と労組に明らかにした。水原地方裁判所安山支院は先月30日、
労組が会社を相手どって申し立てた労働協約違反禁止の仮処分について、「労組
との合意なしに(組合員を)解雇してはならない」と判決している。ただし、会社
の解雇通告撤回が「解雇撤回」を意味するわけではない。会社側は「清算手続き
は予定通り進める」としており、「会社の生産活動などが再開される可能性は全
くない」とクギを差した。労使合意のない解雇を禁止した仮処分決定に対する異
議申立てなど、法的な対応も続ける構えだ。だが、解雇通告撤回により、〔職場
〕復帰しなければならない労働者には有給休暇を与える計画だ。

会社側は、労使交渉をしても基準より高い慰労金を支払う可能性はないことを明
らかにした。
また、「提案している慰労金の財源は、皆さん方の雇用維持のための人件費とし
て使われる予定だ」とし、「既存の増資資金のうち慰労金の支払いを目的に準備
していた財源はすでに確定しており、それ以上の追加財源確保は不可能だ」とし
ている。
韓国ワイパーは昨年末に、1,170億ウォン〔170億円相当〕規模の増資をしている。
チェ・ユンミ分会長は「仮処分が認められたことが大きな力になったし、多くの
方々が支援してくれたおかげだ」と強調した。チェ分会長は「会社は資産売却を
進めると言っているので、現場で〔機械運び出しを労働者が阻止するような〕衝
突が予想される」としつつ、「ある程度予想していた結果なので、着実に対応し
ていく」と付け加えた。

韓国ワイパーは昨年7月に労組との雇用安定協約を締結し、その後9カ月で清算計
画を一方的に通告した。労組は会社と締結した雇用安定協約を根拠に、労働協約
違反禁止の仮処分申請を行い、裁判所はこれを受け入れた。協約書には「(会社
が)事業の全部を譲渡・売却する際には、全ての職員または該当職員の雇用継承
条項を含め労組と労働条件の関連事項については、合意しなければならない」と
いう内容が盛り込まれている。

まだまだこれからが闘いです。

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韓国 デンソー子会社ワイパー社のその後

2023年02月16日 21時01分17秒 | デンソー

日本デンソーは真摯に向き合い交渉に応じるべきです 

 韓国ワイパー社の従業員280名が今月18日で解雇される事態になっています。回避するために労働組合員代表10人が15日、16日の二日間、親会社であるデンソー本社を訪問して(本社刈谷市)組合と話し合うよう要請活動が行われました。

 しかし、デンソーは関係ないとばかりに門前払いをし、要請さえ受けようとしませんでした。16日も本社前で要請を申し入れましたが、応じるところか警察を40人も動員して排除しょうとしました。自社で解決できることなのに警察権力を行使した行為はデンソー創立以来の暴挙であり、グローバル企業としての無責任極まりない傲慢な姿勢です。

闘いは労使関係にとどまらず国際紛争になるやも

事の発端は2020年12月に労使間で「雇用安定協定」が結ばれました。    協定の内容は                                1労使の目標売上高の誓約                          2新車受注の約束など営業の継続約束                                    3会社側の代替生産禁止及び労働組合側の検証                             4清算・企業再構築の事前合意                                    5事業譲渡・売却などやむを得ぬ状況における雇用承継                             6協約違反の際に1人当たり1億ウォンの違約金を支払う

 こうした約束をしたにもかかわらず、履行せず一方的に解雇通告をしたのです。韓国ワイパーの問題は、韓国の最大産別組合である金属労組の京畿道支部長と韓国ワイパー労組の分会長が47日間にわたり国会前で断食座り込みをして、韓国国会の国政監査にデンソーコリヤ恩田吉典社長が証人として出席するなど韓国社会に大きな物議を醸しだしています。さらに韓国裁判所は「労組と合意なく解雇をしてはならない」と判決を下しました。

親企業であるデンソーは責任を持って、「雇用安定協定」と裁判所判決を履行することを求めます。

フイリピントヨタ労組の237名の解雇もしかり、トヨタグループ企業の国際的信用はがた落ちです。

 

 

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韓国 デンソー子会社で何が

2023年01月24日 11時18分01秒 | デンソー

韓国で起きてる労働紛争に国際問題として自動車総連は力を尽くすべきです

韓国ワイパー分会:座り込み現場の工場を訪問した民主党議員たち

<300名の労働者の前では沈黙する尹錫悦政府の選択的「法と原則」>
 共に民主党ウルチロ委員会(朴柱民委員長)と高永寅議員、金南局委員とともに雇用危機にある韓国ワイパー労働者たちとの現場懇談会を行いました。昨年の環境労働委員会の国政監査の際、食い逃げ企業・日本資本デンソーの「故意清算」と労働法違反をはじめて取り上げ、デンソーコリアと韓国ワイパーの作為的な赤字、詐欺まがいの労働協約締結、不法代替生産について政府・雇用労働部〔省〕に強く捜査を求めました。国政監査が終わって三カ月が経ちましたが、雇用労働部は韓国ワイパーに対する特別勤労監督を行ったものの、その結果も発表せず、デンソーコリアに対する調査については何ら返答がありません。結局、以前暴露された文書に沿って清算を進めている状況です。
 会社側は一方的に清算計画を発表し、先週には解雇予告通知書まで送ってきました。状況を解決しようと韓国ワイパー労組のチェ・ユンミ分会長は44日間のハンガーストライキまで行いましたが、会社側の一方的な主張で交渉は難航しています。
 現在、労働組合員たちは安山工場で籠城中です。イ・ジョンシク労働部長官が新年辞で明らかにした「法と原則」は、その場に合わせて適用するのか問わずにはいられません。大韓民国政府から各種の恩恵を受けている日系企業が、我が労働者との雇用安定の約束を破棄し、不法代替生産の疑惑を受けているときこそ、法と原則で対応しなければならないはずなのに、尹錫悦政府は傍観しています。
現場を訪問してみると、状況はさらに劣悪です。会社側が工場の暖房を切ったせいで、屋内でも外にいるように気温が低い。それにもかかわらず組合員が今日の懇談会に参加してくれました。籠城している方々の連帯する姿を見ると、温かさを感じました。
懇談会で見聞きした組合員たちの要望を胸に環境労働委員会の委員として、またウルチロ委員会とともに労働者たちが工場に戻れるよう最善を尽くします。また、日本大使館を訪問し、この問題が韓国と日本の間の経済信頼にかかわる重要な問題であるだけに日本当局にもこの問題を提起しようと思います。韓国ワイパー争議は、約300名の労働者の生存権に関する事案です。団体交渉違反、不法代替生産をこえ、韓国労働者と政府を愚弄している現状を仲裁するべく私たちも最善を尽くします。

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(株)デンソーと3回目の団体交渉

2017年04月07日 06時54分25秒 | デンソー


 株式会社デンソー(本社愛知県刈谷市)と4月4日(火)午後6時30分から、刈谷市内のデンソー施設で第3回目の団体交渉を開催しました。今回は前回デンソーより、国内外の情勢と自動車産業およびデンソーを取り巻く環境について説明がありました。
 それに対して、今回の団交で組合から再度大幅賃上げ等の必要性についてデーターを使い議論しました。その上で後半は会社から回答の説明がありましたが、当組合の要求に対して、具体的回答がなされず、いくら賃金が上がるのか全く分かりません。
 「他労組(デンソー労組)のことを論じるつもりはない」と言いながら、全く他労組と同じものを出すなど矛盾したものとなっています。その他の要求に対しても、「回答の限りではない」などと、切実な要求に対して誠実に検討したとは思えない回答ばかりで妥結できる状況ではありませんでした。春闘の回答を受けて職場の皆さんの意見を寄せてください。次回の団体交渉は5月にやる予定です。
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(株)デンソーと春季団体交渉

2017年03月10日 10時47分59秒 | デンソー
デンソー本社

 株式会社デンソーと3月9日(木)刈谷市内にて、第1回春季要求団体交渉を開催しました。双方とも5名出席のもと2017年度賃金引上げ・一時金等の要求を提出しました。
 最初に組合側から、要求書の説明と背景となる理論説明が行われました。具体的には賃金引上げは、定期昇給・ベースアップ・格差是正を柱に24,000円を個人別要求としました。一時金については、年間新基準内賃金の8ヵ月を要求しました。その他の要求として、職能資格の引き上げ、定年後再雇用者の賃金・一時金を一般組合員の交渉結果に連動して引き上げること。期間従業員の日給一律500円引き上げ正規社員との格差を是正すること。さらにパワハラ・セクハラ・モラハラの防止対策について説明を求めました。次回交渉は一週間以内に開催するよう申し入れました。
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デンソーの労働環境について

2016年11月22日 13時51分00秒 | デンソー
最近のデンソーの労働環境の変化について現場よりレポートしました。

 2000年頃は、トヨタ自動車のグローバル化・生産拡大の波に乗り、デンソーも人が増えていない中、仕事が専任化し技術の高度化で一人当たりの業務が拡大して、長時間労働が当たり前の職場風土でした。当時は深夜10時が定時みたいな雰囲気がありました。デンソーの刈谷本社は深夜までオフィスの明かりが消える事が無く、巷では『不夜城』とまで言われていました。
 その後、2007年にトヨタ自動車の内野さんの過労死裁判で勝訴、2008年にトヨタ・デンソーを訴えた過労うつ病裁判で勝訴したこと、また近年の長時間労働=ブラック企業と世間から非難されるようになり、トヨタ・デンソーも『労働時間管理の適正化』や『社員の働かせ方』を見直す必要性に迫られました。2008年のリーマンショックの影響もあったと思いますが、以前と比べ随分と労働環境が変わってきました。

現在のデンソーの労働時間管理がどうなっているのか

①残業時間:45H/月まで、45時間超は連続2ケ月まで、原則夜8時以降の残業禁止、部長承認必要。ある部署では、残業規制が厳しく10H/月程度しかありません。多い人で30H/月程度です。
②ノー残業デー:毎週水曜日(管理職も含め)。
③サービス残業禁止・厳格化:発覚した場合は部下も上司も懲戒処分にする。
 このように、長時間労働は大幅に抑制される環境になっていると思います。しかし、良い事ばかりではありません。一方で職場では皆が時間のゆとりが無くなり雑談すら出来ず、人間関係がますます希薄化し、限られた時間内で成果を出す事や業務を完了しなければならないと言う事を強いられるので、過密労働となりメンタル不調になる人も少なからず居ます。
 長時間労働が無くなり、肉体的な疲労は少なくなりましたが、今後は過密労働による精神疲労、メンタル不調の数が増える事が懸念されます。

11月は「過労死等防止啓発月間」

 ウイルあいち(愛知県女性総合センター)にて、明日23日(水)午後1時受付、1時30分開演で、昨年に続いて2回目の『過労死等防止対策推進シンポジウム』が、厚生労働省の主催で行われます。
 過労死は増えることはあっても、減ることがない労災職業病です。表面に出てくるのはまだまだ氷山の一角でしょう。これを機会に働き方、働かせ方を見直し健康を取り戻しましょう。
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デンソーと賃上げ等の団交3回目開催

2016年04月01日 13時30分58秒 | デンソー



 3月30日(水)午後6:30から刈谷市内デンソー施設内にて、第3回の団体交渉を開催しました。当組合からデンソーには事前に交渉員に経営決定権のある役員を出席させるよう文書にて要請していたにもかかわらず全く無視です。何が組合と交渉ですか、職場会ではないんですから、デンソーは出席できない理由を述べるべきです。憲法に保障された労働組合法を無視するデンソーはアウトです。

回答は次回以降に
 当組合から7項目にわたって要求をしましたが、特に賃金引上げについては、引き上げの根拠について説明をしたことに対して、デンソー人事G従業員から質問形式で交渉(話)が行われました。この中デンソーは「先行き不透明」で厳しい環境であるとの認識を示しました。経済は生き物であり、資本主義の中で浮き沈みがあるのは当然であるが、デンソーの企業経営から見ても特段問題はなく、内部留保(2,9兆円)を積み増しをしたり、株主配当を増額している背景を見ても経営環境は良好であることをアピールしている。しかし日本経済全体から見た場合、GDP6割を占める個人消費の落ち込みは元気を失っている。物が売れるには➡購買力に余裕がなければならない、ということは今年度も賃金引き上げは当然必要なことである。
 例年ですと企業内労組に回答した後に、デンソーからは回答が示されていましたが、当組合から回答指定日を示していないこともあって引き続き交渉をおこなって行くことになっています。
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