全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

企業の人権尊重ランキング トヨタ自動車は?

2023年09月22日 10時01分58秒 | トヨタ自動車

2023年8月20日付け中日新聞で、「ビジネスと人権」と題して特集を報道していました。筆者はトヨタ自動車で45年勤務してきた生き証人として興味深い記事でした。ご指摘の通り「人権重視を表明するが実行が伴わない」これが日本企業の実態です。なぜなら企業に労働者は従属させられているからだと思います。企業内労働組合は労働者保護の立場がなく、むしろ経営者の番犬としておかれているだけです。

ここに悲劇があると考えます。トヨタ社員の労災認定裁判を戦った原告の話で印象に残ったのは、組合員であった「被災者」の職場の悩み・苦しみを労働組合に相談したらと「妻」が諭すと、「だめだそんなことをしたら首になる」といったそうです。組合に脅威を抱いていたのです。組合の実態は企業の反映でもあります。豊田章夫会長は意見の違うものは排除し敵対関係とみなす思想ですから、もともと人権などは狭い範囲でしか見ていないのでしょう。

フイリピントヨタ社における237名の解雇問題は、23年たった今でもトヨタは放置状態で戦っている労働者は疲労困憊・生活困窮状態に置かれとり、これはまさしく「人権問題」です。今年も9月17・18日にかけて愛知行動を展開して、名古屋駅周辺と豊田市本社で要請行動を展開し市民にアピールしました。6月の株主総会でも抗議行動を展開しています。

トヨタは人権を守れ! 争議を解決せよ!

以下は「要請書」です。

2023 年 9 月 18 日 
471‐8571 
愛知県豊田市トヨタ町1番地 
トヨタ自動車株式会社 
代表取締役会長 豊 田 章 男 殿 
代表取締役社長 佐 藤 恒 治 殿 
フィリピントヨタ自動車労働組合 
( Toyota Motor Philippines Corporation 
Workers Association (TMPCWA)) 
執行委員長 エ ド ・ ク ベ ロ 
フィリピントヨタ労組を支援する会 
代 表 山 際 正 道 
フィリピントヨタ労組を支援する愛知の会 
共同代表 若 月 忠 夫 
共同代表 田 中 九思雄 
フィリピントヨタにおける長期労働争議の解決に関する抗議および要請 


拝啓 
貴社が 2001 年に TMPCWA に対して犯した組合潰しのための大量不当解雇に関し、私
たちが必死の思いで貴社に繰り返し反省と解決を求めていることは、豊田会長ならび
に佐藤社長におかれましても既に十分ご承知のことと信じて疑いません。 
この間、貴社は代表取締役社長豊田章男氏の直筆署名入りの大層ご立派な「トヨタ
自動車人権方針」(2021 年 9 月 29 日付け)なるものを内外に向かって公表されまし
た。 
そこで豊田会長ならびに佐藤社長にズバリ単刀直入にお尋ねします。 
貴社愛知本社は本日開催予定の私たちの代表団との面談において、相も変わらず本
申入書の受け取りを拒絶されると思われますが、そのような社会的常識も欠いた、貴
社による人権侵害の被害者でありかつ解決を求めている当事者からの申入書の提出
に対する受け取り拒否という全く失礼千万な行為は、一体全体上記のトヨタ自動車人
権方針とどう結びつくのですか、教えて下さい。そして貴社は今後もさらにそのよう
な非常識な、明々白々に貴社自身の公表している人権方針に違反する愚行・悪行を厚
顔無恥にも繰り返していくつもりですか、貴社最高経営責任者として明確に示して頂
きたい。 

次に、上記のトヨタ自動車人権方針には、「当該国の法規制と国際的な人権規範が
異なる場合は、より高い基準に従い、相反する場合には、国際的に認められた人権を
最大限尊重する方法を追求します」との、看過することのできない声明が公言されて
います。(太字および下線の強調は私たちが付したもの) 
 そこで豊田会長ならびに佐藤社長にお尋ねします。このように公言されていること
は、貴社がフィリピントヨタ大量解雇に関しフィリピン最高裁という当該国の法機関
が解雇を適法と認めたのだから本件は終了したとして、解雇は組合潰しのためになさ
れたものであるから無効としてその交渉を通じての衡平な解決を求めている国際労
働機関(ILO)の勧告を無視抹殺している現実と、一体全体どう結びつくのですか、教
えて下さい。この ILO 勧告に従うことこそが、貴社の公言する「国連ビジネスと人権
に関する指導原則を支持し、これに基づき人権尊重の取組みを進めて参ります」(同
人権方針の出だしの文)という声明の具体的実践行動なのではありませんか、貴社の
言っていることとやっていることは全然合っていないのではありませんか、どう弁明
されますか。これからそれを過去に遡って是正していくというのであればその旨明示
して下さい。「本方針は、トヨタ自動車株式会社の取締役会において、2021 年 9 月 29
日に承認されています」(同人権方針の結びの文)と明記されており既にそれから丸々
2 年も経っているのに、なんら ILO 勧告に従う旨の改善行動がみられないというのは、
一体全体どういうことなのでしょうか。私たちだけでなく世間が、国内国際社会が納
得できる説明と行動実践を求めます。 
 そして貴社は自分が決めて公表公言しているトヨタ人権方針に沿って行動するど
ころか、ますますそれに反する行動を取っているのではありませんか。即ち、本年の
去る 8 月 23 日に豊田章男会長は余人には任せられないと言わんばかりに、日本のト
ヨタ本社を代表して設立記念式典の開かれるフィリピントヨタ社に赴き、その式典に
はマルコス二世大統領夫人を招き、それと並行して同大統領を工場視察に招くという
手の込んだイベントを演出したのでした。 
その一連の行事を通じて豊田会長は、トヨタ自動車人権方針に基づいて ILO 勧告に
従い本件労働争議を解決しようという努力を全く行うことなく、反対にフィリピント
ヨタ社アルフレッド・ティ会長に向かって、「この会社は僕の父親(豊田章一郎氏)が
君の父親(ジョージ・ティ氏)と協力して創ったんだよね、だからこの会社を守って
いこう」と言わんばかりに、まるで両家の天領とでも言わんばかりに自画自賛、マル
コス二世大統領に「トヨタは ILO 勧告に従って争議を解決するように」と言わせない
ようにする魂胆が見え見えの振る舞いを展開したのでした。 
 しかしながら、そうした国の為政者を抱き込んで自らの悪事・悪行を是正すること
なく糊塗して押し通してしまおうとするような企みは全くの悪あがきに終始するで
あろうことが、今や全く明白です。なぜならば、一方では、トヨタ自身が麗々しくト

ヨタ自動車人権方針を公表したにもかかわらず、それに違反する行動を取り続けてい
るためにその自己矛盾がこのままではとても収拾できないほど膨れ上がってトヨタ
の経営陣を苦しめているからであり、他方ではフィリピンのマルコス二世大統領が今
年の 4 月 30 日に、即ち翌日のメーデーに向けてのフィリピン労働者向けプレゼント
であるとして、一説には 68 人にも達すると言われる軍・警察による組合指導者・活
動家殺しに象徴されるドゥテルテ前大統領時代までの圧政に労働者の止むにやまれ
ぬ叫びに応えて ILO がフィリピン政府に発した厳しい是正措置要請に対して、国の方
針として ILO の結社の自由と団結権、団体交渉権の両条約に従っていくこと、そして
これまでの弾圧の行為者の処罰、被害者の救済を行う旨を大統領の特別行政命令(エ
グゼキュティブ・オーダー)23 号として発表したからです。これは即ち、大統領が自
ら進んで過去の ILO 条約違反事件の是正を含めた ILO 条約の実施に関して ILO の監視
を受けることを宣言したものであり、トヨタの問題を目こぼしすることなど最早全く
不可能になったのです。豊田章男会長ならびに佐藤社長はこのような現実を潔く直視
すべきです。 
 取締役の行為は連帯責任であり、また豊田章男会長があれは自分が社長時代に発表
したものであって会長となった現在はその拘束を受けないなどとでも言ったならば
とんだお笑い者になるでしょう。なにしろ代表取締役なのですから。取締役会で決議
したと明文で発表したものを無きものにするにはその旨の取締役会決議をしてその
ことを明文で明らかにしなければなりません。佐藤社長は 2021 年の取締役会決議に
取締役として加わっていたか否かにかかわらず、それが存在する限りそれに拘束され
ることは明らかです。代表取締役であるからなおさらです。豊田会長の言行不一致の
振る舞いを見て見ないふりをすることも許されません。代表取締役には、この人権方
針のように“これこれ、こうする”と言明したことを実行する法的責任が発生します。
それを実行せず、あるいはそれに反する言行を行ったならば不実表示とか虚偽表示と
いった法的責任も生じます。 
 それでは事態はもうにっちもさっちも行かないほど暗礁に乗り上げてしまったので
しょうか。いえいえそうではありません。そのように事態を難しくしてしまっている
原因はトヨタ最高経営幹部の誤った心構えにあるのです。たった今からでも直ちに本
件労働争議を円満解決するという決断をされるならば、事態は大いに前向きに展開し
ていく筈です。 
 豊田会長ならびに佐藤社長の決然たる翻意を促します。 
敬具 
添付資料:トヨタ自動車人権方針(コピー)


形骸化する23春闘

2023年03月31日 17時48分28秒 | トヨタ自動車

団体交渉をゆがめる賃上げ交渉の在り方に疑問

こんな賃上げでは生活は苦しくなる一方だ!

3月25日に大手企業の春闘での賃上げ額が一斉に発表された。マスコミは「満額回答続出」とか「過去25年での最高額」などと報道している。しかし今回の回答をこのように喜べるのか?

例えば自動車各社・トヨタ系大手下請けメーカーの回答は、ホンダを除いて総額(定昇こみ)で11000円~13000円程度、ベースアップは2パーセントに届かない。1月の物価上昇は政府発表で4.1パーセント。日常生活必需品の値上げは軒並み10~20パーセント。2パーセント程度の賃上げでは生活は苦しくなる一方だ。しかもそれは大企業の正社員の話であって、非正規労働者や中小企業の労働者の賃上げはさらに押さえられ生活は極限まで厳しくなっている。

今年の自動車関連各企業の春闘では、企業内労組があらかじめ物価上昇にも満たない低額要求を掲げ、それに対して会社は当初から「満額回答」の意向を示し、「労使交渉」の中では賃金についての話し合いは全くなく、もっぱら会社発展のための課題をどう解決するのかの「経営会議」(家族の会話といった企業もある)のような話し合いがやられたのであった。そうすることによって会社への従業員の忠誠と献身を引き出していく、このような企業内労組の幹部の春闘への取り組み方は、労働組合を内側から破壊していくものではないだろうか。

私たち労働者が自分達の生活を守りよりよくしていくためには、こうした労働組合の幹部にはNOを突きつけ、労働者の生活を守るという組合の原点に立ち返って、団結を取り戻して闘っていくしかないだろう。諦めずに頑張って行こう!


投稿者へのお願い

2022年11月04日 14時17分50秒 | トヨタ自動車

全トヨタ労働組合へのご協力とご理解に感謝します。

実はトヨタ自動車北海道(株)で働く従業員さんから「ご相談」が寄せられました。信用しない訳ではないのですが、ご連絡方法が定かでないので電話かメールで教えていただけないでしょうか。その後の経過も含めてご連絡いただけると有り難いです。よろしくお願い致します。

 


なぜトヨタは国際労働機関「勧告」を無視するのか

2022年09月19日 21時38分34秒 | トヨタ自動車

ー 20 年余に亘るフィリピントヨタでの争議ー

 9月18日(日)名古屋ミッドランド前で街頭宣伝活動 、トヨタ自動車の子会社「フィリピントヨタ社」での 237 名に及ぶ解雇問題(労働争議)である。

 しかも 事件は2001 年に発生して22 年目を迎えている。豊田章男社長はこのまま放置しておくつもりなのか、である。 この問題は単に日比にまたがる労使問題にとどまっていない。フィリピントヨタ労組(TMPCWA)の訴えで、国 際労働機関(ILO)はフィリピン政府に対して団結権条約および団交権条約に違反すると7 度にわたって批判勧告を 行っていて、トヨタは、国際的には恥をさらし続けているといってよい。

 かたくななトヨタの言い分は「フィリピントヨタ社は、別法人であり、トヨタ本社は関知しない」「ILOの勧告は、 フィリピン政府に行われたもので、トヨタになされたものではない」である。しかし、トヨタからの出資と社長を送 り込んでいること、別法人であっても子会社であり、関知しないなどとは言えない。

 これまでもアメリカの現地法人 でのリコール問題、セクハラ事件では、トヨタ本社が直接対処に乗り出した。最近では、日野自動車のデータ改ざん 事件でも同様である。トヨタの「アジア蔑視」が見え隠れするようである。

 次にILOの勧告は確かに企業にはなされない、政府に対してであるが、何をもって勧告がなされたかをみれば、「関 知しない」などと厚顔無恥なことは言えない、というのが常識というものである。 フィリピントヨタ労組(TMPCWA)を20 年に亘って支援してきた日本の支援団体、全造船関東地協など関東地区 とこの愛知は、争議の早期解決に向けてトヨタ本社に腰を上げよと促し続けている。その主たる内容は、

1.フィリピントヨタ社における長期労働争議の解決をただちに行うこと。

2.フィリピントヨタ社岡本社長に対し、フィリピントヨタ労組と話し合いを行うように指示すること。

3.フィリピントヨタ社岡本社長に対し、ILO 勧告に従い「当該解雇を取り消して、当該労働者たちを現職復帰させる か、それがどうしても不可能ならば適正な補償金を支払う」交渉をフィリピン労働雇用省に仲介を依頼し、フィリ ピントヨタ労組とただちに行うように指示をすること。

4.フィリピントヨタ労組に対しフィリピントヨタ社における労働争議が21年間も継続したことを謝罪すること。 <2022 年7 月28 日、フィリピントヨタ労組を支援する愛知の会からの申し入れ書>

 9 月18 日、トヨタ自動車名古屋オフィス(ミッドランドスクエア)のある名駅前には支援者約30 人が集まって、マイ ク街宣とチラシ配りが行われた。

  9 月19 日はトヨタは出勤日であり、早朝の愛環・三河豊田駅、本社周辺でのチラシ配りと、午前9 時からトヨタ本社への争議解決「要請書」を提出しました。

8月1日に愛知の会から要請した内容に対して「回答」をいただくことになっておりましたが、またもや傲慢な態度を示し、「要請書は受理していないので回答のしようが無い」と嘘をつき無責任極まりないトヨタの態度でした。


半導体等の供給不足で

2022年06月14日 10時55分42秒 | トヨタ自動車

半導体不足により日本の産業は窮地に立たされている

 物を作るのに欠かせないのが「半導体」です。それが外国に頼らざるを得ない現実は日本産業の弱点をさらけ出している。熊本に外国資本が「半導体」工場を立ち上げる予定になっていますが、そもそも日本の産業は工場を外国に進出してものづくりを加速したことで国内の「空洞化」を招いてきました。

 トヨタ自動車は、6月第2週も国内工場の一部稼働停止を決定。6月のグローバル生産台数は年初計画から約15万台減の80万台程度(国内約20万台、海外約60万台)となる見込みであると発表した。上海のロックダウンの影響だそうですが、それにしても「地産地消」(必要な場所で)を軽視している経営の在り方が問題だ。

 問題といえば、このことによって毎月生産ラインの停止があり、非稼働にして正規の社員は「有給休暇」を推奨していわば強制的に休ませているのです。6月も6日から10日まで一週間休みになるなど、6月だけでも8日~10日も休みになる工場もあります。下請け企業にいくともっと悲惨です。生産計画や人員調整に頭を悩まし疲弊しています。

 有給休暇の趣旨からいうと、労働基準法違反です。「会社の都合」で6割以上の賃金を保障しなければならないのに明らかに会社は逃れています。自然災害をはじめとして操業停止を幾度と繰り返してきました。それに対してATUは、「会社の責任」として法律に基づいて対応することを求めてきた経緯があります。疲弊した現場労働者の声は「特別休暇制度」を作ってほしい、これ以上有給休暇を使うのに不安がある。今回のような場合に「特別休暇制度」を活用すれば非正規労働者も使えるし救われるはずです。

 大儲けを労働者の労働条件向上に還元せよ!

 

 


22春闘の課題

2022年03月18日 09時56分12秒 | トヨタ自動車

全産業の8割は中小企業、底上げを図ることは最も大切なこと!

  22 春闘の課題は、まずはこの間先進国としては最低の水準になった賃金労働者の賃金の大幅な引き上げと、底辺に位置する労働者の最低賃金の底上げによる格差是正です。 財界は「総額人件費管理」に固執し「春闘解体」につながる 企業間格差を正当化しています。

 トヨタ自動車などは、そもそも労働組合が要求内容を開示せず、職種間の格差を正当化しています。ここには企業を超えて、働くものの団結という視点がまったくありません。 そもそも「一律ではなく、個々の企業に適した対応の検討が現実的」とし、春闘の「横並び賃金引上げ」を否定し、個別企業の「総額人件費」管理徹底を強調しています。労働者・国民の生活を顧みず、企業間格差を当然とするなど、公正取引につながる同一産業内における労働条件の平準化にも背を向けています。

 財界は確かに「女性の活躍推進」「若年者雇用」「高齢者雇用」「障害者の活躍推進」「外国人材の活躍推進」を列挙してはいます。社会的に注目されているジェンダーギャップの解消について、その本気度が問われますし、企業利益のためでなく、「人権」を守る視点 がなければジェンダーギャップの解消にはつながりません。 日本型雇用システムも確かに限界に来ているのは確かですが、企業による一方的な人事権によって労働者の生活を圧迫し、離職を余儀なくさせている現実から目を背け、労働者の権利保護が欠けています。裁量労働制の適用拡大、ジョブ型雇用の導入・活用、解雇の 金銭解決制度など、労働者に自発性を強制する危険な制度です。

  最低賃金については、大企業による一方的な下請単価の切り下げや非正規雇用の拡大などが進められてきたことにあります。 22 国民春闘では、大幅な賃金引上げ・底上げ、均等待遇や最低賃金の全国一律 1500 円などの実現で、格差をなくし、8時間働けば誰もが人間らしく暮らせる公正な社会への転換を求めることが必要です。

 地域経済の活性化と合わせ、その実現のために、内部留保を還元し大企業の社会的責任を果たすよう強く求めていきましょう。 なお、西三河ではJMITU 川本製作所支部が 3 月 10 日の統一行動日に、一時間 の時限ストを貫徹しました。拍手!


なんでこんなに酷いことが起きるのだろう

2022年02月20日 12時37分07秒 | トヨタ自動車

 こんなこともあるのです。

労災記事を見て、問い合わせがありました。皆さんのご意見お待ちしています。

 トヨタでは無いですが私も労災隠しをされました。一ヶ月の安静と書かれた診断書も会社は受け取らず目撃者がいないという理由で労災隠しされその後、会社はパレットが無いという理由でパレット回収の仕事に回され下請け業者や同僚から毎日無いパレットを要求されました。社長のハンコウが無いとパレットが買えないと課長が私に切れてました。労災隠しをした会社は三角巾をしてる私に出勤命令をして一日休むと困った顔をした。その後、毎日、会社で過去の起きた労災事故の4RKYの紙を貰いどうしてこの労災事故や物損事故が起きたのかを書かされた。
そして労災隠しをして休業災害の紙が出ているのに会社は出勤命令出来るのですか?工作機械メーカーに務めてました。そして労基で労災認定されました。そして4日以上の休業災害で無い限り国は公表しないそうです。なので労災事故が起きても4日以上、会社を休まないと罰則も無いそうです。例え鎖骨骨折の全治一ヶ月の大怪我であっても会社は出勤命令を出せるのでしょうか?私は今も後遺症が残ってます。

問い合わせくださった方の連絡を待っています。労災申請は今からでも遅くないのでお電話ください。

組合電話 08015568284


トヨタと損害賠償請求和解3

2022年02月11日 13時51分02秒 | トヨタ自動車

トヨタ自動車と和解に合意した記者会見

 合意書抜粋 
●●●(以下、「被災者」という)(昭和 44 年 7 月 15 日生まれ)が平成 21 年 10 月中旬頃うつ病を 発症し、平成 22 年 1 月 21 日頃自殺した事件につき、●●●(以下、「甲1」という)及び●●● (以下、「甲2」という)とトヨタ自動車株式会社(以下、「乙」という)は、本日、以下の通り合意 した。 本合意に先立って、乙は本件事故原因を調査する特別のチームを編成して、改めて関係者から 聞き取りを行い、その結果を甲1及び甲2(以下、甲らという)に報告するとともに、社員就業規 則に違反する行為があったものについては、乙が相応の処分を行ったことを確認する。  
1 (過重な業務と上司のパワーハラスメントが原因で死亡したことの確認) 乙は、名古屋高等裁判所が令和3年9月 16 日に言い渡した遺族年金等不支給処分取消 請求控訴事件の判決を真摯に受け止め、過重な業務と直属の上司からのパワーハラスメン トが原因で、被災者を死に至らしめたことを認める。  
2 (乙の責任) 乙は被災者に対する安全配慮義務を尽くさなかったことにより、被災者を死亡させたこ との責任を認めるとともに、甲ら遺族に深い悲しみと重大な精神的苦痛を負わせたことに ついて、被災者及び甲ら遺族に哀心より謝罪する。  
3 (再発の防止) 乙は、労働基準法、労働安全衛生法、改正労働施策総合推進法(いわゆるパワーハラスメ ント防止法)、事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に対し て雇用管理上講ずべき処置についての指針(令和2年厚生労働省告示第5号)、その他関連 法令・通達を遵守し、社員の業務管理・健康管理に全力を尽くし、社内におけるパワーハ ラスメントを防止し、二度と同様な事態を起こさない努力をすることを甲らに約束する。  
4 (甲ら遺族への報告) 乙は、本合意から5年間、前記第3項の再発防止策の取り組み状況について文書及び口 頭で甲ら遺族に報告する。  
5 (労災認定申請事件への協力) 乙は、被災者が死亡している労災認定申請事案については、被災者が生前に従事してい た業務内容を労災申請者に対して事実関係を明らかにするよう努めるとともに、労働基準 監督署の調査に協力する。 以下、6(解決金の支払い) 7(労災保険給付・厚生年金給付との関係) 8(守秘義務)  9(訴えの取り下げ) 10(精算条項)と続きますが、省略します。

本当の意味で職場からハラスメントが無くなるよう行動しましょう。


トヨタ損害賠償請求 記者会見2

2022年02月03日 20時07分01秒 | トヨタ自動車

記者会見では、まず梅村弁護士から事件の概要と労災認定裁判及び損害賠償請求裁判の経緯、そしてトヨタとの和解にいたる経過について説明がありました。

2021年9月16日の名古屋高等裁判所での労災認定逆転判決とその確定を受けて、10月5日にトヨタ自動車側代理人から裁判外での和解の提案があり、原告・代理人との間で和解協議がもたれてきました。また10月19日には豊田章男社長が原告・代理人と面会し、原告に謝罪するとともに「事件発生以来11年もの間放置されたのは社内の隠蔽体質による。会社の隠蔽体質の改革に努めてきたが未だ道半ばである。本件事案については特別チームを編成して徹底的に調査して同種事案の再発防止に努める」との決意表明がありました。この社長面会を挟んで3回の和解協議がもたれ、その中では社内調査の結果や改革の現状も報告されました。

この社内調査の中では被災労働者へのパワーハラスメントを現認した同僚も複数人いたそうですが、彼らは事件当時の調査や裁判所での証言ではパワハラはなかったと証言しています。 

以上のような経過を経て、2022年1月27日に全面的に和解が成立し、原告・弁護団は、1月28日に損害賠償請求訴訟を取り下げました。

次に原告から和解にいたる過程での心の揺れ動きと、和解に至った現在の心境について発言があり、続いて水野弁護士から和解内容の説明がありました。

その後、記者からの質問を受けましたが、熱心な質問が次々に出て、記者会見は2時間近くに及びました。

協議の過程での豊田社長やトヨタの担当者の態度は誠実で真剣だったそうです。けれども合意書にもあるように、パワハラの多くは、それをやる人の人格上の問題にとどまらず、厳しい業務の強制や管理者の能力、責任のあり方とも絡んでいます。いまトヨタは「自動車産業100年に一度の転換期」ということで、デジタル化や脱炭素化に向けての技術開発や生産の効率化にハッパをかけています。これがパワハラや労働災害の温床にならないか危惧されます。また現場からは、未だにパワハラが多発しているという告発も受けています。私たちは、トヨタの働かせ方が本当に変わっていくのか、社員の情報をお待ちしています。次回は合意書です。


トヨタ自動車責任を認める

2022年01月31日 12時07分15秒 | トヨタ自動車

損害賠償請求・和解記者会見

 本日(1月31日)トヨタ自動車はKさんの自死は、会社に責任があったと認め訴訟外で和解が成立したと名古屋市内で原告出席で記者会見が行われ明らかにされました。

 損害賠償請求裁判は、トヨタ社員Kさんの労働災害(2021年9月名古屋高裁で確定)はトヨタ自動車に責任があるとして2020年7月に提訴して争われていました。2022年1月31日に口頭弁論が開かれる予定でしたが、昨年9月以降トヨタ社長自らが代理弁護士を訪ねて謝罪したことから、和解の提起がされて今月まで3回の協議が行われて1月27日に訴訟外の和解が成立してました。和解合意書も結ばれ、記者会見で紹介された範囲で次回から紹介したいと思います。

 これまで長い間ご支援下さった皆さんに厚く厚くお礼を申し上げます。有難うございました。