全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

闇に葬られかけたトヨタの労災隠し

2017年08月30日 16時35分10秒 | トヨタ自動車
 既にブログに展開しているように、6月16日(金)14時10分ごろトヨタ自動車堤工場車体部品質物流課で起きた労働災害は、上層の意向で公にせず災害はなかったことにしたのです。車で人身事故を起こしたのに、被災者を救済せずひき逃げをしたことと同じです。重大な犯罪を犯したのです。そのことをひた隠しにしていました。
事実が明らかに! 
 全トヨタ労働組合がトヨタ本社に7月19日付で「調査申し入れを」したことから、初めて動き出し8月10日付で堤工場の工務部によって「災害情報」として災害があったことが公になりました。災害情報によると傷病名が「左環指末節骨複雑骨折」でした。けがの程度は「不休」となっています。休業災害を避けるために、仕事ができないのに会社には出勤させていました。休養させなければならないのに、被災者に出勤するよう強要していたことになります。
労働基準法施行規則第57条に違反では? 
労働者が労働災害にあったときは、遅滞なく「死傷病」報告を監督署に届けなければなりません。4日以上の休業の場合は1か月以内に、3日以内の場合は4半期ごとに届け無ければならないことになっています。今回のケースは4・5・6月の3カ月中に災害が発生した場合は6月末までに届けなければならないのです。豊田労働基準監督署に確認をしたところ7月に入っても報告はされていませんでした。当然です。隠していたのです。
詐欺罪に!
 さらに労災保険で被災者を救済しなければならないのに、「療養の費用の給付」を逃れていました。病院に対しては「虚偽の報告」(私病扱い)をしてトヨタ健康保険を使用させていました。これは詐欺罪になります。
労働組合の役割
 不正を知っていて見逃すことは「犯罪」です。そのことに加担することは言語道断です。労働組合は会社のためにあるのではありません。会社には経営者がいるように、労働組合は労働者を守るために存在しているのです。
 今回の事件の責任は、事業所である工場長の責任とそこを統括する本社の責任者にあります。社内規定にもとづいて、社員に分かりやすいように厳正な判断が求められます。
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トヨタの労働災害隠し事件 ここまでするか

2017年08月24日 11時48分31秒 | トヨタ自動車


 トヨタ自動車(社長 豊田章男)堤工場事業所内にて、6月16日従業員が作業中に切傷災害(指骨折)を発生していたのに、会社は労働災害として認めず、個人の私病扱いにして、トヨタ健康保険証を使わせて治療に当たらせていたことはすでに前文でも公開しました。このことは職場はもちろん社会的にも波紋が広がっています。
 労基署段階では調査が始まっており、結論は近いと思います。おそらく当組合の指摘により、監督署が調査に入る前には、トヨタから隠し通せず申告をしたものと思います。本来ならケガの状況から言えば、働ける状態ではないのですから休養させるべきなのに、出勤させて「死傷病報告」(1か月内に届ける)を逃れました。つまり労働基準法違反に問われることを避けたと言うことです。

  この災害の件は、隠し通せるものならとの意識が働いたと思いますが、一人の上司の判断だけではできないと思います。今年の3月にも同職場で災害が発生していて(報告はされている)いることが、今回労災を隠す大きな要因になっているようです。情報によると、3月の災害発生のとき工場長はじめ上部は、発生職場に相当な強い圧力をかけ責任を迫ったそうです。堤工場の工場長は相当な変わり者で、パワハラ・モラハラ当たり前のワンマン役員だそうです。暴走を止めれる役員がいないとも言われます。軍隊調の統制により、職場の職制層は委縮して物も言えないような職場環境になっているとしたらとんでもないことです。風とおしの良い職場環境を作ると言いながら真逆になっていることはかなり重症なトヨタです。
 トヨタでは、今年の安全衛生活動の方針で、全社災害件数の抑制目標を年間24件以下としていて、このことが足かせとなり災害隠しの大きな要因になっていると思われます。災害未然防止に力を入れていることは承知していますが、起きてしまった災害についてとやかく言っも取り返しはつかないでしょうに、災害を伏せてしまうことは、再発防止の対策を取る手立てを闇にすることですから絶対にあってはならないと思います。
こうした類の情報をお待ちしています。
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トヨタ本社に労働災害の調査を申し入れその後

2017年08月12日 09時21分14秒 | トヨタ自動車
 当労働組合の追及に、「会社は労災を隠すようなことはしない。適正に処理する」と述べるだけで、それ以上の回答は、そもそも調査したのかどうかを含めて、頑なに拒否しました。たとえ労災隠しが現場レベルのものであったにしても、これを明らかにし、調査を申し入れたATUにたいして回答を拒否するということは、会社内での法規違反という不祥事を公にせずもみ消すという行為であり、労災隠しに加担するもので絶対にゆるされてはならない事です。
 
豊田労働基準監督署に申告
 こうしたトヨタの不誠実な態度に対して、見過ごすことはできないので、8月3日(木)豊田監督署に以下の内容で申告をし受理されました。

豊田労働基準監督署 署長殿

全トヨタ労働組合
執行委員長 若月忠夫

トヨタでの労働災害隠しについて調査依頼

企 業 名  トヨタ自動車あ株式会社
事 業 所  堤工場
労災発生場所 車体部品質物流課842組
発生 日時  2017年6月16日(金)一直勤務中
被 災 者  〇〇〇〇さん 期間従業員
け が程度  ドア部品運搬中に左指を挟まれ骨折

災害後の状況と職場の対応
① 被災者には、会社寮のドアで指を挟みけがしたようにするよう指示をし、健康保険で治療させて私病扱いにしている。
② 仕事は無理なのに、会社に出勤させ職場の詰所で待機させている。
③ 職場サイドで口裏を合わせて、非労災にするよう申し合わせている。
④ 今年の三月にもリフトとの接触事故があった。
⑤ 労災隠しは犯罪です。厳正な調査と被災者に救済に当たってください。
                                    以上
とても悪質な手口です。これまでもこうしたことが繰り返されてきたことを考えると、根本的に企業体質を改めさせる対策が必要です。「安全は作業の入り口」がトヨタの柱です。看板をけがす社員がいることは、社長の顔に泥を塗るようなものです。また、「社会に開かれた良き企業市民であるべきです」と謳われた企業憲章にも反する行為であり、猛省を求めます。この件についての情報をお持ちしています。
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トヨタ本社に労働災害の調査を申し入れ

2017年08月03日 11時59分07秒 | 組合創立10周年
 社内の労働安全衛生活動について、7月19日(水)付で会社に文書にて申し入れをしました。7月27日までに文書にて回答するよう伝えておきましたが回答はありませんでしたので公開します。
 労働安全衛生活動の中身の問題は、トヨタ自動車堤工場で労働災害隠しがあるので調査することを申し入れたものです。被災者は仕事中に指を挟まれて骨折しました。ところが複数の上司は、私病扱いにして治療に当たらせていたことが判明しました。労災があったのかなかったのかの問いに会社は、労働組合に応える必要はないと考えているようです。現場の同僚は皆知っていることです。なのに災害現場から会社の上層部には報告がされていません。つまり労災を隠しているのです。

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/rousaikakushi/images/index_img_02.gif
労災隠しは犯罪です!
 労働基準監督署に行くと入り口にこんなポスターが張られています。トヨタ自動車では労災隠しが繰り返されてきました。なぜ?上司の保身のためです。何故私たちはこだわるのか、それは少なからぬ企業が不祥事で窮地に陥っているように、保身のために社会的自覚を忘れてしまっているのです。企業に悪い体質があればそれを正すのは労働組合の役割でもあります。
 直ちに会社は、被災現場に入り調査をするべきです。被災者の救済と労災を隠した上司に厳罰を検討し、これからは絶対に職場から労災隠しをしない対策を講じるべきです。皆さんの情報をお待ちしています。
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