全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

なぜ?AKK

2010年12月27日 07時46分22秒 | アイシン機工

 トヨタ系企業、アイシン機工(親企業AW)の従業員Yさんが2年6ヶ月の休職期間が満了する前に、復職を求めたところ会社は拒否しました。困ったYさんは自分が所属するアイシン機工労働組合に会社と交渉するよう相談しました。ところが協力してもらえませんでした。
 「何じゃこりャ組合じゃないジャン」と怒りをぶつけるYさんが、アイシン機工労働組合を脱退して、全トヨタ労働組合に加入したのです。
 9月3日に当組合と会社で団体交渉が開かれ、当面休職期間の延長を認める回答がありました。事の発端は、職場で疾病災害に遭い手術するほどの重症災害でした。しかし、労働基準監督署西尾支署は労災を認めませんでした。現在は中央労働審査会にて審議されているところです。
 Yさんは職場復帰を目指して、一度復職を試みるも症状悪化で断念せざるを得ず今日まで治療に専念してきました。再復帰をかけて同じことを繰り返さないため慎重にならざるを得ません。会社の産業医さんも「少しずつ慣らしていく必要があるので職種を探しましょう」と安全配慮を考えていました。それにもかかわらず会社は主治医と産業医の意向も汲まず勝手にYさんを抹殺しようとしたのです。
 なぜ戻さないのか、責任の所在は社長を始め役員にあるのですから、これ以上問題がこじれないよう一日も早く解決することを望みます。そのために労使で交渉をしてきたのです。団体交渉を重んじるべきです。

 明らかにAKKの従業員と思われる人たちから、コメントやメールなどを沢山いただいています。ありがとうございます。
 言論封じあるいは統制が労使一体となって行われていることが論じられています。企業憲章をを掲げながら一方では民主主義を否定する行為に怒りが広がっています。
 なかでも、労働組合役員が現場に来て、仕事中にも関わらず呼びつけて圧力をかけたりする行為に「もう、労働組合とは関係ない人のことを一生懸命やるんだ、まったく。それよりも上がらない給料のことに力を入れろ」と怒りをぶつけています。同感です。
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ベースアップは日本を救う

2010年12月25日 08時27分03秒 | Weblog
内部留保が需要不足とデフレの原因/労働総研が提言
全労連系のシンクタンクである労働総研(牧野富夫代表理事)はこのほど、賃上げなどによる内需拡大がデフレ脱却のカギだとする提言「働くものの待遇改善こそデフレ打開の鍵――企業の社会的責任を問う」を発表した。提言は、日本経済について、「企業が内部留保をため込んだために深刻な需要不足に陥り、構造的なデフレ体質になった」と分析。 (1)非正規労働者の正規転換 (2)最低賃金1,000円の実現 (3)月額1万円の賃上げ (4)サービス残業根絶 (5)年次有給休暇の完全取得 (6)週休2日制の完全実施――などの労働条件改善により内需が拡大することで、5.26%ポイントの経済成長率引き上げに相当する経済効果があると試算している。

最賃1,000円の実現などで5%の成長率引き上げ効果に
提言は、ここ10年余りの世界経済に触れて、先進国(米英独仏)の名目成長率がそれぞれ伸びているのに対し、唯一日本だけがほぼゼロ成長を示していることや、雇用者所得をみても、日本だけが、マイナスとなっていることから、「雇用者所得と経済成長率には強い関係が見られる」と指摘。「GDPの5割余りを占める雇用者所得が増大しない限り、まともな経済成長はできない。不況下でも企業が頑張って賃金を支払ってきた国が経済を維持・拡大できている」と分析している。
日本では、雇用者所得がダウンする一方、「本来なら国内設備投資に使われるべき企業の『純利益』が内部留保としてため込まれ、196.2 兆円も増加(1999~2009年)して、国内需要不足、デフレの大きな原因となった」と主張し、企業の社会的責任として、内部留保を財源とする労働条件改善を求めている。
提言の試算によると、掲げられた労働条件改善を実現するためには、38.2兆円の原資が必要になるものの、27.1兆円の消費需要が生まれることで、国内生産が51.14兆円、付加価値が26.26兆円誘発されることから、新たに355.5万人の雇用が創出され、地方・国の税収入も4.66兆円増えるという。名目成長率でみると、5.25%ポイント押し上げる効果が期待できる計算だ。38.2兆円の原資については、「1999~2009年の内部留保増加分の19.51%に過ぎず、企業がその気になれば十分に可能だ」と指摘している。

提言実現のための具体的な運動としては、来春の賃上げ交渉における春闘再構築が重要だとしており、「日本経済の回復を真面目に考えるなら、春闘を終焉させることなく賃上げ・雇用の確保の課題と同時に、社会保障の拡充・増税阻止など国民諸階層とも一致する課題で、文字通り国民春闘を本格的に追及することが重要だ」などとしている。
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労働者の命を守るためにも

2010年12月16日 21時58分54秒 | Weblog
夜勤務で死亡したのは労働災害ですと訴えて、2008年10月に名古屋地裁で労災認定を受けた内野さんのご遺族である博子さんから寄稿していただきましたので紹介します。

大企業トヨタが率先している夜間勤務は人間を壊す
       トヨタ自動車過労死遺族 内野博子

 私の夫はトヨタ自動車堤工場で働いていました。しかし、8年前の2002年2月9日土曜日の早朝、夜勤明け間近の職場で上司と仕事中に倒れ、心室細動によりそのまま亡くなりました。まだ30才でした。車体工場の品質管理部門でのストレスやプレッシャー、カイゼン活動を含む様々なサービス残業を含めた長時間勤務が、夫の体を限界に追い詰めました。5年半後になって、それが労働災害であることが名古屋地裁でも証明され、トヨタ自動車もQC活動は業務扱いに変更しました。

 しかし、長年にわたり夜間勤務を続けた事による疲労の蓄積については、何も変わりません。夜間勤務は入社以来、亡くなるまでずっと一週間交代でありました。トヨタでは命が長らえている限り、夫の父親のように定年まで交代勤務が続きます。1995年から連続2交代という勤務形態になりましたが、これは、全く家族とのコミュニケーションを無視した勤務体系です。

 まず、早番勤務週の定時は6:25~15:15です。朝4時には起きて朝ご飯を食べ、4時40分頃出掛けて行きました。夜は、夫が午後8時に子どもをお風呂に入れて8時半には寝る、という慌ただしい生活で、ゆっくりと団欒をする余裕などありませんでした。ましてや友人との約束など皆無でしたし、早番入りの日曜日の夜は次の日に備えて出掛けることもできません。

 もう一方、遅番勤務週の定時は16:10~25:00(夜中の1時)です。更に、非人間的な生活時間となります。定時で帰宅しても夜中の2時半ごろ、そっとお風呂に入って汗を流し、午前3時ごろに冷たい夕食を1人で食べるのです。結婚していても家族とはすれ違いの生活になり、家族も日常生活で夫をあてにすることはできません。遅番あけの土曜日は睡眠にとられるので、結局この週も、まる1日とれる休日は週に1日しかないことになります。友人からの釣りの誘いも断っていました。

 人間の健康は、1日の間に時間とともに変動する血圧や体温、また光からの反射によって保たれていることは最近の医学からも明らかです。トヨタ社員は不規則勤務の中、光で睡眠を妨げないように遮光カーテンの部屋で寝起きする人が大多数です。人間本来のリズムから外れることによって精神的なストレスも大きいはずです。

 大企業がそんな異常な勤務体系を率先して行い、利益を上げることによって、生き残りをかけた多数の中小企業の社員もまた、同じような勤務をせざるを得ません。過労死だけでなく、うつによる自殺も増えています。将来の明るい日本を目指すのであれば、「大企業の夜間勤務を制限する法律」があるべきだと思っています。
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第5回労使交渉開催

2010年12月16日 20時56分02秒 | アイシン機工
誠意のないAKK企業
12月13日(月)第5回団体交渉を安城市のアイシン施設で行いました。
 冒頭、組合側から12月8日(水)に組合機関紙(15号)を従業員に配布した際に、会社内にて佐藤部長と杉本課長他数名が機関紙を押収していたことで事実確認をした。また、ブログへの書き込み者の聞き込みと犯人探しをしていることの事実確認もしたところ佐藤部長は「落ちていたビラを拾ったが、知らない、やっていない、指示していない」と答えました。こうした行為は組合介入であり、不当労働行為にあたるので、ただちにやめるよう強く抗議をしました。

交渉議題の職場復職問題と賃金補償問題に誠意のない回答
 職場復職問題は会社任せにしないで、本人と組合から具体的6職場を提案して交渉に臨んでいます。復職に当たって主治医の注意点は、重量物を扱うライン作業は当面不可能でありデスクワークをはじめとした軽作業から慣らしていくべきであると指導を受けています。このことを受け入れないとすると会社の安全配慮義務(安全衛生法)に問題があることになります。
 賃金補償問題は復職を認めず、会社の都合で休ませているわけですから、当然その間の賃金は保障をすることが決まっています。(労基法)最高裁でもこれに類似した判例があり賃金支払いが認められているのです。

労使間で解決することを主張しましたが、こうした主張に会社は頑なに拒み続けています。現症状でも働ける職場があるのに、なぜ、拒み続けるのか、このまま引き下がるわけにはいきまん、引き続き粘り強く交渉を続け解決の方向を見つけたいと思います。ご支援のほどをよろしくお願いいたします。
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若者の就職難深刻

2010年12月16日 20時35分12秒 | Weblog
 
 総務省統計局が11月30日に発表した労働力調査(速報)によると、10月の完全失業率(季節調整値)は5.1%となり、前月に比べ0.1ポイント上昇し4カ月ぶりに悪化した。男性は5.4%と前月に比べ0.1ポイント低下、女性は4.6%と前月に比べ0.3ポイント上昇した。15~24歳の完全失業率(原数値)は9.1%と1年前に比べ0.2ポイント低下した。
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/05400.pdf  (労働力調査(基本集計)11月速報)
  http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.htm  
  愛知県内の新規高校・大学卒業予定者の状況
  〔9月末現在〕
  ●新規高校卒業予定者の求人倍率
   1.40倍 平成10年以降最低です。
  ●新規高校卒業予定者の就職内定率
   57.9% 2年ぶり前年同月を上回った。
  ●新規大学卒業予定者対象求人
   求人件数  1,066件  18.3%増加
   求人数   3,659人  5.5%増加
 製造出荷額日本一を誇る愛知でも就職はきわめて狭き門です。働きたくとも働く場所が無い現実は政治災害です。
【憲法】 
〔第25条すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。〕
〔第27条すべての国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。〕
 このままでは、高・大卒後、国が仕事を確保しなければ、生活保護を受けなければ成り 立た無いことになります。
 資本主義の社会とは言えども、弱肉強食のシステムで大企業のみがやりたい放題での野放しでは政治も社会も経済も行きずまってしまいます。
 現にトヨタ自動車では12兆円もの税金のかからない内部貯金を溜め込んでは、1万人の労働者を職場から追い出しており、技術や技能の向上などかなぐり捨てています。生産過剰だからと言っては、いくつもの組み立てラインを凍結して人をあぶりだしています。
 そんなことをするくらいなら、完全週休2日制を実施し、長時間労働の短縮に舵をとり、連続5日の夜勤労働(一週間交代制)を全面的になくし、昼勤務のみの人間開放を試みるべきです。確実に雇用が増えるはずです。
 労働者を夜まで働かせて社会に車を供給する必要性があるのでしょうか?
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本日第5回団体交渉(アイシン機工)

2010年12月13日 10時04分55秒 | アイシン機工
第5回労使交渉予定!
 本日(13日)AKK企業と第5回の団交を会社の施設内で実施します。交渉議題は継続されている職場復職問題と賃金補償問題です。

 職場復職問題は会社任せにしないで、本人と組合から具体的6職場を提案して交渉に臨んでいます。復職に当たって主治医の注意点は、重量物を扱うライン作業は当面不可能でありデスクワークをはじめとした軽作業から慣らしていくべきであると指導を受けています。このことを受け入れないとすると会社の安全配慮義務(安全衛生法)に問題があることになります。
 賃金補償問題は復職を認めず、会社の都合で休ませているわけですから、当然その間の賃金は保障をすることが決まっています。(労基法)最高裁でもこれに類似した判例があり賃金支払いが認められているのです。

企業倫理を守るべきです!
 Yさんは、9月で傷病手当が切れてしまい、この間まったく無収入状態です。AKKの従業員を生殺しするようなことだけはやめるべきです。
 企業と組合が一体となって犯人探しなどをしているようですが、はっきり申し上げます、企業と組合の対応のまずさから事態を悪く見せているのです。
 AKKの企業倫理では法を守ることを約束しているのですから、社会的企業としての責任を果たすべきです。皆さんと力を合わせてまともな企業に育てましょう!
 AKKの従業員をはじめたくさんの人から、Yさんや組合に激励のメールやお電話等をいただいています。本当にありがとうございます。
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アイシン機工(AKK)が墓穴を掘るとは

2010年12月08日 23時03分45秒 | アイシン機工
真相を知ってほしい! 
 今日もAKKの皆さんに訴えてきました。組合機関紙第15号にYさんの記事が掲載されています。従業員の皆さんに真実を知ってもらいたい、そんな思いで配りました。(記事はHPの資料室を参照ください)
 早速反響があり従業員の人たちから当組合に通報がありました。総務部のS部長とS課長が駐車場で機関紙を回収していたと言うのです。これは明らかに不当労働行為です。従業員の持ち物を権力的立場を利用して強制的に取りあげるとは卑劣な行為です。

なぜ、円満解決を図らない!
 幡豆郡吉良町に本社を持つアイシン機工会社はけして大手企業とはいえませんが、たった一人の従業員をなぜ就労させないのか疑問に思わざるを得ません。
 まず、Yさんは仕事で怪我(疾病災害)をしていますが、今だ労災として確定はされていません。(私病扱いをしている)9月4日で休職期間(2年6ヶ月)が切れて首になるところでした。なので免れるために主治医の診断書を出して復職を願い出ました。会社は主治医の診断書は尊重せず、産業医の意見も聞かず一方的に復職する職場がないなどと強弁し退職を迫りました。
 今、全トヨタ労働組合と復職について交渉していますが、会社は復職する職場がないなどと繰り返していますが無いはずがありません。公の場に持ち込む前に労使間の交渉で会社は妥協すべきです。休職期間の延長を認めたものの、この3ヶ月間はまったく無収入状態です。会社の都合で就労させないのですから当然賃金を保障すべきです。最高裁の判例で片山組事件がありますが、ほぼ同じことでありこの判例に会社は従うべきです。
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今年もやります越冬活動 -ご支援を!-

2010年12月04日 09時48分37秒 | Weblog

名古屋越冬実行委員会の皆さんが呼びかけています。
よろしくお願いいたします。

◇生きるたたかい 第36回名古屋越冬活動にご支援ご協力を!

今年も弱い立場にいる人、野宿を余儀なくされている人や日雇労働者にとって、大変厳しい年となりました。ますます雇用破壊、生活破壊、健康破壊で苦しみ、生きることに希望を失う人が増えています。この国では、自殺する人が毎年3万人を超えています。そのような厳しい状況で、‥一人の死者も出さないぞ‥との思いを持って、今年も越冬活動を行います。特に12月28日~1月4日朝まで、西柳公園を拠点として24時間体制で活動します。‥仲間の生命は仲間で守ろう!‥と、みんなで力を合わせます。現場に来られる方は、一緒に活動しましょう!来られない方は、応援物資の提供をお願いします。そして、このような厳しい状況をしり、人々に伝えていくことも大切な活動だと思います。多くの方々のご支援、ご協力をよろしくお願いします。

◎物資送り先♪
西柳公園 名古屋市中村区名駅4-12/仮設電話、期間中 052-571ー6012

◎送金先
郵便振替口座00840ー9ー11541名古屋越冬実行委員会
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