全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

厚生労働省主催 「過労死等防止策」シンポジウム

2015年11月24日 20時11分27秒 | Weblog


 名古屋市の国際センターにて、11月23日勤労感謝の日に午後1時から「過労死等防止対策推進シンポジウム」が開催されました。昨年国の法律として成立した「過労死等防止対策推進法」にもとづいて、厚生労働省が愛知会場として開催したものです。
 事前申し込みが必要でしたが会場は満席で関心の高さをうかがうことができました。増加することはあっても減ることがないこの問題は、社会的損失があまりにも大きすぎます。過労死した遺族の皆さんが長年にわたって運動を続け、昨年の法律制定となりました。本当に敬意を表したいと思います。
 肉体労働から神経労働へと移行していく過程で精神疾患となって苦しみ続けなければならない現代病(職業病)は、24時間働けますか、区切りの無い、リセットできない働き者、休息時間や睡眠時間を削ってでも働かなければ成績評価が上がらない。こうした人間の生理性を無視して尊厳を傷つけている経営体質にこそメスを入れないと過労死等防止対策はしり抜けになります。
 トヨタ自動車では、2016年6月から生産現場労働者に、新たに毎月仕事ぶりを評価して、最大で25000円の賃金格差をつけるという「技能発揮給」なるものを導入しょうとしています。現場作業はラインで結ばれており、個人プレイでなくチームワークで車を造り上げるものです。
 こうした個人責任制を強く打ち出すことによって、働く者はストレスを増加させて心身ともにダメージを受けるでしょう。こうした仕組みこそ問題があるのです。企業内労働組合は会社に同調しているそうですが、労働組合たるものが、法律に背く行為をしていることに社会的責任を感じるべきです。
過労死等防止対策を実効性のあるものにするためにも働き方、評価の仕方、社会の仕組みを人間らしさに変えていくことです。

トヨタ自動車の自己責任発揮事例です。参考までに
「技能発揮給」の新設……「職能資格」に関係なく、その時々の「働きぶり」を評価して加点、減点する制度。プラス1万5千円からマイナス1万円まで6段階。(’16年6月実施)
「老齢化などによって技能を発揮していない人に奮起を促す」。要するに、体力低下と賃金上昇が望めなくて「労働意欲」が低下した高年齢層、再雇用者を目先の金でこき使おうということ。
【評価する項目】      【考課点】
(1) 規律性(ルール遵守)   期待を大幅に上回り、職場の規範となる働きぶり(+3点)
(2) 協調性(チームワーク)    期待を大幅に上回る働きぶり(+2点)
(3) 積極性(チャレンジ)   期待を上回る働きぶり(+1点)
(4) 責任性(当事者意識) 期待どおりの働きぶり(0点)
             期待を下回る働きぶり(-1点)
期待を大幅に下回る働きぶり(-2点)
 効果対象者10人当たり1点を原資に加点する、加点原資は半年分合計した点をまとめて配分。
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労働相談について

2015年11月18日 11時18分48秒 | Weblog
一人で悩まずに、即相談!
常時相談受付
全トヨタ労働組合はいつでも労働相談を受け付けています。
まず監督署にうかがう前に当組合に相談してください。
適切なアドバイスをいたします。

相談連絡 携帯 08015568284
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マタハラ相談開催

2015年10月12日 19時35分54秒 | Weblog
女性のための 
マタハラ110番開催

…妊妊娠を報告したら「退職して」と言われた。
育休を申請したら『うちには、そんな制度はない』と言われた 。
1年契約でずっと更新されてきたのに、
妊娠したら契約更新されなかった。
妊娠したら、「正社員 からパートになれ」と言われた。
 妊娠 ・出産育休などを理由に、解雇降格の不利益取扱い行うことは違法です!!
こんなマタハラ(ニティ・スメント)を受けて悩でいませんか?

マタハラ弁護団愛知は、 悩む女性のため弁護士による無料電話相談会を開催します。
ぜひご利用ください
◎日時:平成27年10月17日(土)
午前10:00~午後3:00
◎電話番号 052-331-9054


主催:マタハラ弁護団愛知

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読者の皆さんの疑問点に応えて

2015年07月28日 21時09分09秒 | Weblog
吉田裁判和解解決について弁護団から報告いただきました

アイシン機工吉田裁判の結果について
                                                     弁護士 中谷雄二

1 吉田さんの労災認定裁判、会社との損害賠償裁判が勝利的に和解解決した。結果は、労災について一審段階での右手について労災を認め、左手について労災を認めないという判決を引き継ぎ、高裁でも同様の判決であった。ただ、一審判決後、労使双方が控訴をせず、本来であれば一審判決段階で決着していた事件を会社側の補助参加による控訴申立により、ここまで延びていただけと見ることもできる。会社側の補助参加、控訴の狙いは、行政訴訟の確定により労災という判断が法律上確定することを阻止することにあったことは明らかである。会社が気にしていたことは、社会的な世論、社内の労働者の感じ方、それを前提にした親会社の意向にあったと思われる。

2 この事件は、吉田さんの両手首の怪我を私傷病だとする会社が休職期間の満了による退職としようとするのに抗し、すでに復職可能であること、休職原因は労災であり、療養期間中の解雇は許されないとの理由で地位保全の仮処分を申し立てた。審尋の過程で復職を前提とした和解の話が進んでいたところ、労働組合の紹介で受診した広島の宇土医師から、そのままの復職したのでは怪我が一層悪化すると告げられたため、復職和解を中止し、休職期間満了により退職となることを覚悟して、労災の療養中であることを理由に本訴で争うと会社に通告して仮処分を取り下げた。

3 仮処分取下後、一つは労災を認めなかった労働基準監督署の処分の取り消しを求める行政訴訟と労災を前提に会社に損害賠償を求める民事訴訟の二つの裁判を提起した。裁判では、国は私傷病であるとし、会社はそれに加えて、仮処分の時点で原告は、すでに復職可能であると主張していたのに、訴訟時点でも療養中だとの原告の主張とは矛盾すると争ってきた。
 吉田裁判では、国の専門家意見書や医師の証人を論破し、行政訴訟で一部を労災と認定させた。これがその後の損害賠償訴訟の解決を始め、最終解決へとつながる大きな力となった。その原因として、宇土医師の実験と意見書、証言という力強い協力、労働組合の尽力と実験への協力や当事者本人を支える様々な支援を挙げることができる。いつも満杯の法廷での傍聴により裁判所に緊張感を持たせたこと、ビラ配布等の宣伝活動により社内の労働者の関心を集め、協力者が絶えなかったことは、裁判の主張・立証上も裁判結果につながった。なにより職場労働者との交流・関係を重視し、つきあい続けた原告吉田さんの姿勢によるものである。

4 会社との和解内容は、最終的に原告側が要求した金額を飲んだ和解であり、金銭解決の水準としては満足すべきものである。ただ、吉田さんが最初から望んでいた職場復帰を果たせなかったことが残念であるが、和解条項において、今後の職場の労働環境への配慮や労働者の健康配慮を約束させたことも含めて大きな成果を勝ち取ったものと評価できる。

5 解決をどの時点で計るのか、和解か判決かは裁判闘争全体の流れの中で到達点と彼我の力関係を勘案して決めるべきことである。裁判闘争が当事者にとって人生を懸けた闘いであるだけに、主観的願望だけで突き進むことはできない。この時点での和解解決は、原告吉田さんとそれを支えた家族にとっての最善の選択であると考え、和解することを勧めた。

6 原告の吉田さんの闘う姿勢は、原則的で最初から最後まで揺るがなかった。毎回の裁判に九州から駆けつけ、それを支えた続けた家族の方の力も大きい。その姿勢は支援する人たちになんとか良い結果を勝ち取らせたいと感じさせるのに十分なものであった。
 今回の吉田裁判は、復職目前で、一旦、休職期間満了による自然退職という困難な状況を選択し、そこから本訴を起こすという極めて難しい出発点であったが、問題点を克服して、満足すべき結果を勝ち取った。この闘いの過程は、今後に続く労働者に大きな教訓を残したものと考える。
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吉田祐二 裁判を振り返って

2015年07月21日 20時15分07秒 | Weblog




元AKK社員 吉田祐二さんからのメッセージ

 この8年間を振り返って、長いようであっという間の裁判生活だった。最初はどうしていいのか分からなかったが、全国を回る旅に出て導き出した答えが、自分の問題は自分で解決するしかないということ。自分の中では、会社は何もやっていない、ウソとゴマカシ、結果ありきの調査しかやっていないので、絶対にまけるわけがない、と絶対の自信があった。だからこの裁判では自信を持って会社を追求できた。
 しかし会社は私を解雇してきた。私は会社への手続きに行ったが、その時、担当者に自分は必ず戻ってくることになる。何故なら、あなたたちは何の仕事もしていなかったからだ、と言って会社を去った。結果裁判では右手だけだが、労災になったし、会社に戻ることができたのである。しかし会社は補助参加制度を悪用し、高裁に上げてきた。それでも全くまける気がしなかった。会社は全く調査すらしなかったのに、いまさらどうやって新事実を出すつもりか、分かっていたからだ.高裁も判決が不利と分かると、和解に応じてきた。最終的に会社が折れる形になったので、この辺が潮時と見て和解に応じることし、その日に退職となった。
 自分はケガをするまで会社に疑問を感じることも多々あったが、ここまで腐りきっているとは思っていなかった。当時の総務部長は中日病院の裏の公園で「会社を辞めてもらう、これは会社の意見でもあり、私の考えでもある」と平然と言い放った。また団交の席で「裁判に勝ったら謝る」と公言しておきながら、自分の立場が危なくなると子会社のMに逃げ込んで謝罪の一言もない。責任ある立場のものがこの有様なのだ。作業者が不良を出すと徹底的に責任を取らされるのに。全ての役職者がこうではないと思いたいが、今まで見てきた者はこれに近い。駐車場から職場、食堂、挙げ句の果てはトイレまで女性の後について回る、そんな役職や監督者がいる。職場の仲間に伝えたいことは昇進が出来ないからダメな人間ではないということだ。AKKという会社は上のウケが良ければ誰でも上がれる会社。上に嫌われると昇進はない。「自分がダメだから、使えないから」という声も聞くが、自分に自信を持って生きて欲しいと思う。
 組合は組合員のためにあるとほとんどの従業員は思っているがそうではない。今の組合は会社とその恩恵に授かれる者のためにある。自分を見殺しにした委員長は、今どんな立場にいるのか? 組合員を裏切る見返りに、名ばかりの役職を恵んでもらっている。
自分がやってきたことが、会社で劣悪な現場で働かされている作業者に参考になれば幸いである。もし理不尽な理由で追い詰められている者かいれば、ATUに相談して欲しい。ATUは相談に乗るし、知恵も出す。しかし最後に決断するのは自分自身である。死ぬつもり、事件を起こすつもり、辞めるつもりの勇気があるのならATUに相談してみて下さい。
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問題をすり替えていないか

2015年06月26日 20時41分21秒 | Weblog



トヨタ自動車常務役員、ジュリー・ ハンプ氏の真相はいずこに
 ハンプ容疑者が逮捕されてから一週間となるが、警視庁の捜査で全容が解明されつつある。「麻薬を輸入したとは思っていない」などと話しているようですが、いくらなんでも、小包の中身を「ネックレス」と虚偽の申告をして、紙箱の底に錠剤を隠していたのですから、誰が見ても普通ではないでしょう。しかしなぜばれてしまったのか、ここが真相のように思う。常務役員に就任したのが今年の4月ですから、トヨタ自動車の役員として本社に勤務するようになって、広く経営実情を知ることとなりました。

長いものに巻かれろ主義が通らない
 日本人と違って企業文化の違いもあって、トラブルはなかったのだろうか?、それともアメリカ文化がトヨタ叩きをしているのか。真相は定かではないですが、薬物だけでは納得できないものがあるような気がします。11日には成田空港で発見されていましたが、株主総会が23日、二日後に逮捕されました。社長の耳には事前に入っていたでしょうという人もいます。派手好きな週刊誌やマスコミがあまりこの問題を取り上げないところも気になるところです。
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沖縄に思いを寄せて

2015年05月18日 20時57分33秒 | Weblog


ー沖縄支援に行ってきましたー
全労連 辺野古支援・連帯行動に参加……5月15日~17日

県民の総意を無視続ける自・公内閣
翁長・沖縄県知事をはじめ沖縄県民が総意として反対しているにもかかわらず、安倍政権は辺野古に巨大な米海兵隊基地を建設するために辺野古沖でボーリング調査を強行しています。
 こういう状況の中で、全労連から「5.15~17 辺野古支援・連帯行動」が呼びかけられ、ATUからも参加しました。15日には、まず沖縄県庁で安慶田副知事への激励と懇談を行い、続いて辺野古が名護市に向かい稲嶺名護市長を激励し、県基地対策課から辺野古基地建設をめぐる現状の報告を受けました。

辺野古埋め立て止めろ
 翌16日には、長年にわたって辺野古現地で反対運動を続けている「ヘリ基地反対協議会」の安次富さんから辺野古現地での運動について話を聞きました。次に辺野古に向かい、基地ゲート前の座りこみに参加し、同時並行で3班に分かれての海上からの調査活動を行いました。調査船がフロートで作られた阻止線に近づくと、顔を黒覆面で覆った隊員が乗った海上保安庁のゴムボートが調査船に近づいて威圧してきて、現地の緊迫した状況を肌で感じました。
 3日目の17日には那覇市の沖縄セルラースタジアムで開催された沖縄県民集会に参加しました。集会には主催者の思惑をも超えて3万5千人の人が球場を埋め尽くし、ものすごい盛り上がりを見せました。また呼びかけられたばかりの「辺野古基金」がすでに2億円を突破し、その7割が本土からの寄付であることも報告され、「島ぐるみの闘い」から「全国ぐるみの闘い」になってきていることを実感させるものでした。 現地での闘いに参加した私たちは、沖縄の人々と連帯して愛知からも運動を盛り上げていかなければならないと、気持ちを新たにしました。(ATU・辺野古派遣団)
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AKK労働者に裁判結果の報告とお礼行動

2015年05月13日 13時14分25秒 | Weblog


アイシン機工で働く皆さん本当にお世話になりました
 5月14日(火)西尾市吉良工場で午前7時30分から1時間ほど、アイシン機工で働く皆さんに裁判の結果を報告するために組合機関紙号外を配布させていただきました。
 当日は台風前ということもあって雨の心配がありましたが配布中はその心配もなく皆さん関心を持って私たちの行動に賛同をいただきました。広島で治療中の吉田さんもこの行動に参加して、元気にお礼のご挨拶をしていました。しばらくは治療のため広島にとどまりますが、早い時期に愛知に戻り、働く仲間のために一生懸命働く決意をされています。当組合には今も労働相談が絶えることがなく、アドバイスをしながら援助をしています。組合の力は組合員が増えることも大きな要素ですから、自らの意志で労働組合を選択していただきたいと思います。
 この春、新社会人となられた青年労働者の皆さん、一人で悩まずにまず当組合にご相談してください。知は力です。 一人はみんなのためにみんなは一人のために、力を合わせましょう。
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AKK吉田裁判を終えて

2015年05月01日 06時43分48秒 | Weblog


アイシン機工・吉田さん裁判 和解で解決
会社は労災の責任を実質上認め解決金を支払う


労災を認めさせたことは大きな成果
アイシン機工の吉田祐二さんは業務上で両手首を負傷したにもかかわらず、この負傷は労災として認定されず、かつ会社からは「休職期間満了」を理由に闇に葬られるようとして解雇されました。これに対して吉田さんは、国に対する「労災認定」裁判と会社に対する「地位確認・損害賠償請求」裁判の、二つの裁判を4年近くにわたって闘ってきました。このうち名古屋地裁で係争中の「地位確認・損害賠償請求」裁判は4月15日に会社との間で和解が成立しました。この和解をもって会社と国は「労災認定」裁判での高裁への控訴を取り下げ、労災を認定した地裁判決で確定しました。

吉田さん側の要求をほぼ認める
この和解では、吉田さんが求めていた職場復帰は残念ながら実現できませんでしたが、その他の点で原告側の要求を全面的に貫きました。主要な点は以下の通りです。
①告側が要求した水準で解決金の支払い。②会社に「より一層の従業員の安全対策に努める」ことを約束させたこと。③会社が最後まで抵抗した「口外禁止条項」を「解決金の額」以外には全く入れさせなかったこと。これらの項目は、労災の発生とその認定を徹底して否認し妨害してきた会社の誤りと責任を実質上認めさせたことを意味します。
この和解という選択はATUと吉田さんにとって苦渋の選択でした。会社は彼に業務上で負傷を負わせたにもかかわらず、この負傷の「労災認定」を徹底して妨害し、なおかつ「休職期間満了」を理由に彼を解雇した会社の行為に一辺の正当性もないからです。それゆえ、彼は労災を会社に認めさせるとともに、「絶対に復職する」という決意で裁判を闘っていたからです。しかし徹底して抗戦した場合には裁判はさらに長期化します。なぜなら会社は「絶対に吉田さんを会社に戻したくない」というただこの一点で必死に抵抗していたからです。これらのことを考慮して吉田さんは、自身の将来の生活を立て直すためにも、「退職」を容認した上で、会社が労災に対する責任を明確にする形において和解する道を選びました。

会社を追い詰めた全トヨタ労働組合の闘い
振り返れば、吉田さんが被災してからすでに8年。当初は個人で始めた労基署への労災申請。闘いは全トヨタ労働組合に参加しての組合による会社との団体交渉に引き継がれ、そして裁判提訴に踏み切ってから4年。この闘いは永きにわたる苦難に満ちた厳しい闘いでした。しかし、この闘いを「苦しかったけれども楽しんで闘った」と言いました。吉田さんを先頭に私たちはアイシン機工従業員への働きかけをはじめ、会社への度重なる情宣、そしてネット上での情報発信、支援の仲間の拡大など、重層的に闘いを組んできました。
その結果、たとえば全トヨタ労働組合のブログには記事の度ごとに、吉田さんを応援し会社を非難する声が会社内外から数多く寄せられます。「ブラック企業」で検索するとアイシン機工が上位でヒットし、「従業員を募集しても人が集まらない」という嘆きが出るところまで会社を追い詰めてきたのです。それゆえ会社は原告側の要求を丸呑みする形でも裁判の終結を焦らざるを得なかったのです。

トヨタ系企業から労災と泣き寝入りの一掃をめざして
アイシン機工では吉田さんと同一のケガで数名が負傷しています。他の労災事故も多発しています。また健康を害するような工場内のひどい労働環境も放置されたままです。会社の責任を実質上認めさせたこの和解は、仕事で災害に遭ったり身体を壊したりしたにもかかわらず、会社の有形無形の圧力で声を上げられずにいる多くの労働者に勇気を与え、「闘えば道は開ける」という大きなメッセージを与えるものになったと思います。もとよりこの裁判の意義を持続した運動抜きには「和解文書」は空文句に終わってしまいます。私たちはこの「和解」を大きな武器にしてアイシン機工とトヨタ系諸企業から労災事故をなくし、また労災事故を泣き寝入りさせないための闘いをより一層強力に取り組んで行きます。
永きにわたるご支援本当にありがとうございました。

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AKK吉田裁判について

2015年04月16日 19時56分23秒 | Weblog
 和解報告

 4月16日(木)午後1時20分から裁判所近くの会場にて、前日の15日にアイシン機工と原告との間で和解が成立したことの報告集会が行われました。
 代理人である弁護団から和解に至った経過と具体的内容について報告がありました。アイシン機工は名古屋高裁控訴を取り下げ、労災確定の地裁判決を受け入れることで合意に至りました。ただし同日にて退職扱いとなり職場復帰は果たせませんでした。
 補助参加による控訴があってからまる1年経過しましたが、原告も言っていましたが「負ける気がしない」ほど確信をもってこの裁判をたたかってきました。その反面アイシン機工は悪あがきをして無駄な金を費やし、あげくにトヨタグループ企業と働く人たちに多大なご迷惑をかけたのです。
 原告はこれからも当然治療を続けながら、「これからも仲間のために、学んだことを活かせるように頑張ります」とお礼の言葉と決意を語られました。これまでのご支援本当にありがとうございました。改めてご報告させていただきます。
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