全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

日産自動車の場合

2006年08月22日 21時34分26秒 | Weblog
トヨタは「不祥事」などの逆風にもかかわらず、業績は伸びているようですが、かつてのライバルであった日産は大変なようです。知人が知らせれくれた以下の記事は、日産の現状を知らせる上で興味深いものがあります。参考までに。

以下 引用開始
日産不振が取引先メーカーを直撃 〈神奈川新聞 2006/08/20〉

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日産の販売不振の影響を受けている主な県内企業


企業名 売上高に占める 日産の不振による影響
  日産関連の割合 (利益はいずれも連結)
日産車体  100% 84,6%営業減益(4-6月期)
ユニプレス   83.5% 55,1%営業減益(同)
アルファ   約50% 67.3%営業減益(同)
ゼロ   47.5% 通期経常利益予想24.3%下方修正
アルティア橋本 約60% 希望退職者の募集を開始
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 日産自動車の販売不振が、部品メーカーなどの取引先を直撃している。日産を
主要な顧客とする企業の多くは四-六月期決算で減益となっているが、八割を超
える営業減益も出現。希望退職者を募集して人員の削減に取り組む企業も出るな
ど、長期化する日産の不振が、深刻な影響を及ぼしている。

 日産の販売不振は、百万台増販公約を達成した直後の昨年十月から続いてい
る。日産の四-六月期の連結営業利益は前年同期比25・7%減だったが、日産へ
の依存度が高い取引先では、より大きな数字上の影響が出ている会社が少なくな
い。

 売上高に占める日産関連向けが約50%に上るキー製品などのアルファ(横浜市
金沢区)は、主力の自動車部品の国内売上高が約十億円減少したことなどが響
き、四-六月期の連結営業利益が67・3%のマイナス。プレス部品大手で日産関
連向けが八割以上のユニプレス(同市港北区)も、同期の連結営業利益が55・1
%減と落ち込んだ。

 より顕著であるのは、日産子会社でミニバンなどの開発・生産を担う日産車体
(平塚市)。同社の売上高はすべてが日産グループ向け。同期の連結営業利益は
84・6%もの減となった。

 不振の影響は流通過程にも波及。車両輸送の「ゼロ」(横浜市鶴見区)は、日
産車の販売減のあおりなどを受け、二〇〇六年六月通期の連結経常利益予想値
を、従来予想より24・3%下方修正。ゼロは一月にも、同様の理由から業績予想
の下方修正をしている。

 日産の低迷を受け、人員削減に着手した企業もある。外装部品などのアルティ
ア橋本(川崎市幸区、三月末の従業員数千四百四十一人)は七月下旬、希望退職
優遇制度による退職者の募集を開始。予定人員は三十人程度で、対象は正社員
だ。

 取引先に多大な影響を与える日産の業績は、今後どうなるのか。日産は上期に
一車種だけだった新車投入が下期には八車種あるため、下期になると業績が反転
するとみている。だが、「新車を出せば売れるというような市場環境では決して
ない。出してみなければ分からない」(みずほインベスターズ証券・河合敦シニ
アアナリスト)との指摘もあり、取引先にとっても気掛かりな状況が続きそう
だ。

以上
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トヨタシステムで労働者は幸せになれるか。

2006年08月22日 17時25分14秒 | Weblog
力作です。皆さんにも紹介します。4回にわたって連載します。

以下 転用開始

トヨタシステムで労働者は幸せになれるか。その1

2006年7月
愛知働くものの健康センター理事 近森泰彦

1、 はじめに
 名古屋駅前に完成間近いガラス張り247mミッドランドスクエアがそそりたっています。ここにトヨタ「外務省」とでも言うべき国際関係の全部署所が勢ぞろいすると国際都市名古屋というイメージがつくられていくことでしょう。
鉄道沿線駅周辺部には「6000戸のトヨタ関連住宅需要」を見込んでマンション建設が目白押しです。愛知万博を機に豊田市につながる道路や「トヨタ空港」も完成しました。トヨタインフラは整って主役の登場を待っています。
書店にはトヨタシステムを競いあって賞賛するいわゆる「トヨタ本」が積み上げられています。例えば世界で最も広く読まれている『ザ・トヨタウエイ』(ジェフリー・K・ライカ 日経BP社)はトヨタの合理的生産システムの分析と同時に「人間を大切にする」という社風を評価しています。
これらトヨタ本に共通していることは現場で働く労働者、とりわけ下請労働者の実像がまったく見えてこないことです。トヨタシステムは日本のあらゆる職場に広がり日本システムの様相を呈しています。トヨタ関連労働者の過労死、労災認定支援にかかわっていて繁栄の坂道を登りつめているトヨタの奥深いところで働く人々の苦吟が聞こえてくるようになりました。本年1月、一人ひとりの労働者の要求や人権を守ることを目的に掲げた個人加盟、全トヨタ労働組合の結成に臨む機会に恵まれました。(2006年1月22日結成大会。トヨタ、デンソー、アイシン、JTEKTの労働者有志で構成)
トヨタで新しい労働組合ができたことがマスコミの注目を浴び「週間金曜日」がいち早く大きくとりあげてくれました。同誌連載記事をまとめた『トヨタの正体』(金曜日)や愛知労働問題研究所の出した『あなたの知らないトヨタ』(学習の友社)などの数少ないトヨタ批判本が話題をよんでいます。
エコノミストの『過労死大国』(7月25日号)、『トヨタの異変』を特集した週間東洋経済(7月29日号)も注目を集めています。ここにきて成功一直線を走ってきたトヨタの綻びがリコールの増加という形で表面化してきました。過労死とリコールは同じ環境から必然的に芽をだしているように思えてなりません。
本小論では世間に隠されているトヨタの労働現場でおきた過労死を主に取り上げてみました。

以上 引用終わり
コメント (1)
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