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鳩山首相のふがいなさ

2010-05-23 | 政治
鳩山首相が沖縄を訪れ、最低でも県外へと言っていた普天間基地の移設先を辺野古に戻したことを謝罪したと報じられている。マスコミが正確に伝えているかどうかは分からないが、もしこれが事実なら、「なにをかいわんや」である。あきれかえってしまう。ましてや、その理由が「抑止力」が大事なことが分かった、とかいうものであるなら、鳩山首相は十分不信任に値する。普天間基地を撤去して、できれば国外、少なくとも県外、といって選挙で大勝したことを忘れてはいまい。これで普天間問題は決着とするようなら、少なくとも沖縄選出の民主党議員は全員辞表を出さねばなるまい。

 海兵隊が「抑止力」とは、いったい誰の入れ知恵なのだろう。おそらく防衛省、外務省の官僚たちの言うことを、そのまま信じたのだろう。官僚主導から政治か主導へという鳩山政権のおおもともおかしくなってしまったのだろう。沖縄駐留のアメリカ海兵隊は、一年の半分以上はイラク、アフガンを筆頭に世界各地に行って、戦争をしている部隊である。日本の防衛を行う部隊ではない。機動力があることを抑止力であるというなら、そもそも沖縄にいる必要もない。実際、主力部隊の8000人は、グアムに移転する計画が実行されつつある。鳩山首相がアメリカと交渉するなら、海兵隊は沖縄にいらないとはっきり言うことでしかない。それが言えなかったのがこれまでの自民党政権だった。だからこそ、民主党への政権交代に国民がこれほど期待したのだ。その民主党の首相が、自民党と同じように、やっぱり辺野古しかないというなら、民主党も自民党と同じアメリカの犬でしかない奴隷政党だと自ら証明して見せたことに他ならない。

 民主党が政権交代しても変わらなかったことはいくつかある。その一つが原発への対応だった。その大きい理由は、民主党の支持母体の一つである電気・電力労組が原発を推進していることであり、さらに経済界が原発推進で景気浮揚を狙っていることがある。ここでは、「コンクリートから人へ」という発想はけっして思い出されない。さらに事業仕分けでも、捕鯨を進める日本鯨類研究所への天下りと国の補助金にはいっさい口を出さないことにした。ここでもタテマエと本音があきらかに齟齬している。さらに防衛費にはまったく削減が行われなかった。予算が少し減額になったのは、けっして削減したためではなく、自然減や定員補充ができないことが理由であった。

 今度の参議院選挙では、「コンクリートから人へ」というスローガンも下ろすらしい。ついでに「生活第一」というスローガンも下ろしたらどうだろうか。羊頭狗肉であることがばれ始めているのだから。

 真に「コンクリートから人へ」「戦争から平和へ」「アメリカから独立へ」「利益偏重から環境重視へ」などのスローガンを掲げ、実行する政党を選びたい。

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