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サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

低線量放射線が私たちを蝕む

2009-11-09 | 環境
日本の気温が上昇を続けている。各地の水温は気温を上回る勢いで上昇している。地球温暖化を促す二酸化炭素の濃度は、ほとんど直線的に20世紀を通して上昇し続けているのに、気温や水温の上昇は、なぜか1980年代以降に突然上昇を始めた。不思議なことにいろんな現象がそれに伴って起こっている。そのほとんどがあまり良くない方向を示している。地球上の魚が減少しているのだが、その傾向も1980年代以降はっきりしてきた。水産物の水揚げがはっきりその頃から低迷を続けている。日本の人口も1980年代以降頭打ちになり、減少に転じた。

ジェイ・M・グールドとベンジャミン・A・ゴルドマン共著の「死に至る虚構 国家による低線量放射線の隠蔽」という本を読んだ。アメリカでは、4回以上のきわめて多量の放射能漏洩事故が発生している。核兵器開発工場、原子力発電所の2度にわたる大事故、そして繰り返された大気圏核実験による放射能降下物の雨だ。これらによるアメリカ人の乳幼児死亡率の上昇は、極めて高くなった。さらに驚くことにロシアのチェルノブイリで起こった原子力発電所の事故の直後から、アメリカのかなりの部分で人々のガン発生率=死亡率が著しく上昇した。チェルノブイリからは地球の反対側に当たるアメリカ大陸でこのような大きな影響があったということは、われわれはほとんど知らなかったのではないだろうか。ましてや、チェルノブイリ原発からの距離はアメリカに比べてきわめて近い日本では、そのようなことがなかったのだろうか。

 彼らの本には、アメリカ政府が核兵器製造工場の事故も、スリーマイル島原発の事故も、核実験による場合も、あらゆる国の統計資料が改ざんされ、もしくは偽のデータを紛れ込まされ、あるいはデータの公表を突然中止されるなどして、国家規模でこれら国民のガン発生率や乳幼児の死亡率の極端な上昇を隠蔽し続けたことが暴かれている。同じ事が日本で起こっていないと言えるだろうか。

 チェルノブイリ原発の事故は、1986年6月。アメリカのある州のガン発生率は、この年の前半と後半で数倍にも上昇しているという。いろんな地球上の現象が1980年代以降に、突然のように発生し悪い方向へ一直線に向かっているように見えるのは、偶然のことなのであろうか。

 そして今年、地球温暖化対策と称して、世界の国の多くが原発推進へと向かっている。日本の民主党政府は二酸化炭素25%削減という先進的な目標を掲げながら、その実現のために原発を利用しようとしている。原発の温排水は海水を温め、それは海水という巨大な二酸化炭素貯蔵庫を暖めることによって、多量の二酸化炭素を海から追い出し、大気圏の濃度を上昇させることに役立っているのだけれど、誰もそれを知らない振りをしている。なぜなのか。二酸化炭素削減のためと称して原発を発展途上国へ売りつける商売を日本の経済界は狙っている。二酸化炭素削減の目標を達成するためには、経済界の協力を取り付けなければいけないと思った政府が、経済界の要求である原発の推進を後押ししているからである。

 かくて、二酸化炭素排出量削減目標は達成できても、大気圏中の二酸化炭素濃度は減らないという、滑稽な事態が起こるだろう。そして地球の温暖化は続く。さらに国民は原発のまき散らす低線量放射能の恐怖で、次々と子供が生まれなくなっていくだろう。この恐怖が取り越し苦労であることを祈っているが、それにしても、一刻も早く放射能の被害から人々を救う政策が採られなければならない。もう日本に原発はいらない。

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