goo blog サービス終了のお知らせ 

ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

地に落ちたオバマと平和賞

2009-12-17 | ちょっと一言
オバマ大統領がノーベル平和賞を受賞した。核廃絶への道を目指すと演説したことが、彼を期待の星にしたらしい。しかし、オバマ大統領のノーベル平和賞受賞演説を聴いて、ノーベル平和賞のレベルの低さを思い知った。核兵器の有事持ち込みを国民に秘密にしておいて、核兵器を「作らず持たず持ち込ませず」という非核三原則を唱えたという理由で、日本の佐藤栄作元首相がノーベル平和賞を受賞したときから、ノーベル平和賞の欺瞞性を痛切に感じていたから、オバマもきっとその口だろうと思っていた。

 佐藤栄作首相の核密約がようやく明らかになってきたが、非核三原則でノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作の遺族が、ノーベル賞を返還するという話は聞かない。恥知らずというなかれ。ノーベル平和賞というのは、その程度のものだというのが、本当だろう。

 オバマ大統領の受賞講演を聴いて、本当に情けなく思った。彼は受賞の数日前に、アフガンに3万人の米兵増派を決めた。イラク戦争に反対したオバマは、大量破壊兵器が存在するというウソで固めたイラク戦争を始めたブッシュ政権からのチェンジをするためにイラクからの撤退を決めた。しかし、9.11事件を理由にしたアフガン侵略は、オバマも支持してきた。アフガンからの撤退を公約にして大統領選挙を戦ったわけではなかったから、アフガンから撤退するという選択肢を彼は持っていなかったのだ。でも、膨張する戦費がアメリカ経済にいまや決定的に暗い影を投げかけ始めた以上、出口を決めることもやむを得ない戦略だったのだろう。

 彼の受賞演説は、アフガン増派に対する言い訳ばかりだった。テロに対して戦う戦争は必要だというのは、ブッシュ政権とまったく同じ言葉だ。オバマといえどもアメリカ帝国の大統領であることは変わりない。侵略を繰り返し、世界を自分の支配下に置くことが、彼らの「民主主義」であり、「自由」である。ましてや、アメリカ政府が作り上げた9.11事件とは、口が裂けても言えないのだろう。

 オバマは大統領でいる限り広島にも長崎にも来ることはないだろう。彼が広島に来るとすれば、大統領を辞めた後になるだろう。アメリカはいまでも核兵器の使用を人類に対する犯罪だと思っていない。そしてアメリカは口先以外では、核廃絶の意志などないことも明らかになった。そんなオバマにはノーベル平和賞を返還して貰いたいと思ったが、やはりノーベル平和賞こそ地に落ちた汚れたメダルでしかないと思う。ノーベル平和賞を廃止してはどうだろうか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。