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サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

京都はすごい!

2009-07-18 | 花と自然
京都はすごい!

京都には、いろいろと名所旧跡は多いし、祇園祭など昔の風情を伝える行事は数多い。でも私には、うどんがまずいこと、物価が高いこと、仕事がのろいこと、管理された自然であること、などなど不満なことも多い。

 でも、京都はすごいなあと思うこともあった。その一つが、京都の町のあちこちにゲンジボタルが生息していることだった。それまでゲンジボタルは山の渓流に行かないと見られないと思っていただけに、京都の町の中の川にたくさん生息するのを見て、感動したものだった。

 今日、あらたに京都はすごいなと思ったことは、通勤途中の小道でタマムシを見つけたことだ。タマムシとは、体が玉虫色をする金属光沢をもつ甲虫の一種で、私が子供の頃は珍しいものではなかったが、それでも四国で最大の人口を持った田舎の都市でも、町の中でタマムシをみることは比較的稀なことだったと思う。国宝の玉虫厨子は、このタマムシの羽を厨子の表面にびっしりと貼り付けた工芸品で、一度だけ奈良国立博物館で見たことがある。もっとも変色を怖れた展示は薄暗く、あの輝くようなタマムシの羽の色を見ることはできなかった。

 実にタマムシを見たのは、何十年ぶりだろうか。それもこんな京都の町の真ん中で。京都はやっぱりすごい。

 見つけたタマムシは、まだごぞごそと動いていたが、よく見ると頭がない。どうやら鳥に襲われて頭を食いちぎられたところだったらしい。近くでその鳥が私が来たことを舌打ちしてみていたのかもしれない。タマムシの羽の輝きに通勤の忙しさをひととき忘れて見入った。虫を追いかけて、近くの野山を駆けめぐっていた子供の頃が、急に頭の中を駆けめぐった。あの頃は楽しかった。手塚治虫が虫を観察し、天才の片鱗を見せ始めていた頃、私はただただ虫を追いかけて、楽しんでいた。でも、そのような子供を育んでいた日本の自然は、今どこへ行ってしまったのだろう。

 京都の町の中でみつけたタマムシ。京都の町にはタマムシが飛び交う自然がどこかに残っているのだろうか。ゲンジボタルの飛び交う景色と同じく、京都の町の奥深さが感じることができた。京都はすごい。

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2 コメント

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古都 (mmadoka)
2009-07-22 17:33:09
 やはり、京都は大阪には無い風情がありますね。同じ関西でも、大阪は「にぎやか&活気(うるさい)」感じがしますが京都には情緒を感じます。
 京都は今後縁が余りありそうに無いですが、関東の古都、鎌倉の近くに住んで老後は散策~なんて言うことは考えます(^^♪
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古都ですね (比呂志)
2009-07-22 23:17:47
鎌倉は私も好きなところです。すぐ近くに住んでいたこともあり、よく歩きに行きました。鎌倉にあって京都にないのは、海です。鎌倉の良さは、海のそばにあると言うことですね。

大阪と京都も海のあるなしが違いますが、大阪はちょっと鎌倉のような良さはないように思います。私の子供時代は大阪でしたが・・。散歩したいという気持ちになる街がいいですよね。
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