雨虫

雨が降る前日になると、水辺に舞う雨虫。
名前はわからないが、群れで飛びかう。

いつも、雨の前になると、鼻や口から雨虫が入らないように、息を止めて歩く。
雨虫は、晴れの日は、どこにいるのだろうか。

何かの番組で、雨の前になると、ツバメが低く飛ぶ。というのを見たことがある。
それは、雨虫が低い位置にいるからだと、言っていた。
ツバメの餌になる雨虫で、明日の天気がわかるのだろう。

つい最近、雨が降った。
その時も雨虫は、顔面の位置に舞った。
公園で遊んでいる子供たちは、雨虫の存在など気にせず遊んでいる。
子供は、無邪気でいいなぁ。と、顔面の雨虫を払いながら歩く。

天気予報では、当分、雨は降らない。
雨虫は、当分、舞う事はない。
それは、それでいいのだけれど、なぜか、歩いていると、雨虫の存在が頭の奥底に浮かんでくる。
ちっちゃな雨虫だけれど、存在感が異様にでかい。
私が、ツバメなら、きっと喜んでいるだろうと、思う。