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■ 塩の湯温泉 「サンセット中条」 ・ 「ふれあい館」 〔 Pick Up温泉 〕



塩の湯温泉 「サンセット中条」 ・ 「ふれあい館」
住 所 :新潟県胎内市村松浜上原837 (旧 北蒲原郡中条町)
電 話 :0254-45-3070
時 間 :10:30~21:00 / 第4水休
料 金 :350円
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (にいがた観光ナビ)

「西方の湯」からR113を日本海沿いに南下。
右に松林、左にヨード工場などが続く荒涼とした景色を横目に走ると、左手に立派な建物が見えてきます。

海風と北向きを避けるように国道に背を向けてトレーニングセンター、ふれあい館、サンセット中条の3棟の建物が並んでいます。
以前はトレセンとサンセット中条が離れて建っていておのおの浴場がありましたが、まん中にふれあい館ができて、3館が連絡通路でつながりトレセンの浴場が廃止になって現在の形に落ち着いたようです。


【写真 上(左)】 サンセット中条
【写真 下(右)】 ふれあい館

かつては村松浜温泉とも中条温泉ともいわれていたようですが、現在は3館を総称して”塩の湯温泉”と呼んでいます。
公共系らしく館内はやや無味乾燥とした雰囲気ながら、お年寄りを中心に賑わっていました。
たしかに350円で両方入れるとはお得!。源泉は同じですが当然両方入りました。

〔 サンセット中条 〕 (中条勤労者総合福祉センター)


【写真 上(左)】 サンセット中条の脱衣所
【写真 下(右)】 サンセット中条の浴室

男女別で内湯(石造4.5人)と水風呂にサウナ(別料金100円)。カラン5。
冷却用の貯湯槽?から、相当に熱い源泉を20L/minほど投入で槽内排湯なしのオーバーフローはおそらくかけ流し。
浴槽が狭いのでかなりの熱湯のうえに、成分もすこぶる濃いのであたたまり感はハンパではなく水風呂で冷ましつつ入らないと辛いです。


【写真 上(左)】 サンセット中条の浴槽
【写真 下(右)】 オーバーフロー

かなりプロ仕様の浴場で、その旨の表示もあり。
それにしても、この熱湯地獄(^^)で、さらに100円出してサウナ入る人はよほどの焦熱マニアかと・・・(笑)
お湯は、ふれあい館よりこっちの方が凶暴ですが、ベースはほぼ同じなので↓に書きます。

〔 ふれあい館 〕 (中条町高齢者健康増進ふれあい施設)

男女別で大浴槽(石造20人以上)のみながら窓が広くてあかるくきれいな浴室。
こっちの方が広めで、まだしも常識的な湯温(笑)なのでサンセットよりも人がいました。

ここも冷却用の貯湯槽?から、熱湯の源泉を40L/minほど投入で窓側側溝への排湯。
オーバーフローはないですが、「循環していない」との館内表示あり。
カラン10。
湯温はサンセット中条よりきもち低いですが、それでもかなりの熱湯。


【写真 上(左)】 ふれあい館の浴室
【写真 下(右)】 サンセット中条の湯口

お湯は青味がかった暗緑褐色の複雑な色味のにごり湯(透明度40㎝)で、黒い湯の花が浮かびます。
強烈な鹹味(「西方の湯」より強い)で、「西方の湯」に似たゴム系アブラ臭+弱金気臭+微かなイオウ臭ですが、ふれあい館の湯口そばでは石油臭もありました。
湯ざわりはツルすべが卓越。
強烈な濃度感と熱湯の合わせ技を繰り出すきわめて攻撃力の高いお湯で、発汗が半端じゃなくほてほてカラカラになり長湯不可。
当然浴客はトドと化しています。

おそらく加水なしと思われ、濃度感や凶暴度 (^^; は、今回20湯中トップかと思います。
館内にはけっこう客がいましたが浴室は空いていて、平日12時でサンセット中条は独占、ふれあい館は3~6人でした。

とにかく濃い温泉で、新潟県内では、松之山の「ナステビュウ湯の山」と並ぶ2大凶暴センター系施設か? ^^;)

(旧)中条町のHPに「(原油は)、全国の約80%の生産量を誇っています。そのうちの約55%が中条町で生産されたもので日本一の石油産出地です。」「かん水(註:塩分を含む水)は温泉として利用される場合とヨードの原料として利用される場合があり、温泉としては中条町の施設「中条勤労者総合福祉センター」「農林漁業者トレーニングセンター」「中条町高齢者健康増進ふれあい施設」(3つ合わせて「塩の湯温泉」)に利用されています。ヨードとしてはジャパンエナジー*が採取し、海外へ輸出しています。」とあり、やはりただものでないエリアのようです。

(筆者後註)
村松浜にあるこのジャパンエナジー*は現在企業統合により、JX日鉱日石開発(株)中条油業所となっています。
胎内市市報によると「当所は、天然ガス・原油およびかん水(温泉水)を産出し、近隣ユーザーに化学工業用原料、燃料、都市ガスおよび温泉水として販売しています。また、かん水中のヨードを回収し、主に医薬品原料として海外に輸出しています。」とあるので、塩の湯温泉もこの事業所から供給を受けている可能性があります。
(「N22-2源泉」という工業規格チック(^^)な源泉名がそれを示唆か?。)

主に水溶性天然ガスから生産されるヨードは年間約9.5千トン(平成20年実績)の国内生産があり、その量は世界全体のヨード生産量の約35%に相当(天然ガス鉱業会HPより)、また「日本はヨード産出量世界第二位、埋蔵量は世界一」(アルピコ(株)HPより)とのことで、ヨードは天然資源のすくない日本が輸出できる貴重な資源です。
そのほとんどは千葉県と新潟県で生産され、新潟県の中心はここ村松浜です。

下越の海岸沿いはクセもの湯が多く、湯めぐりしていてこんな面白いエリアはないのですが、東京からだとあまりに遠い。
いつか月岡、咲花あたりに宿泊してじっくりと再訪してみたいものです。

〔 源泉名:N22-2源泉〕
Na-塩化物強塩温泉 75.3℃、pH・湧出量不明、成分総計=32.54g/kg
Li^+=4.1mg/kg、Na^+=11150.0mg/kg (93.70mval%)、NH^4+=83.7、Ca^2+=350.1 (3.38)、Sr^2+=11.4、Ba^2+=15.6、総鉄イオン=2.0、Cl^-=19720.0 (98.25)、Br^-=38.7、I^-=2.9、HCO_3^-=562.4、陽イオン計=11830.0 (517.60mval)、陰イオン計=20330.0 (566.1mval)、メタほう酸=328.0、遊離炭酸=11.9 <S63.9.12分析>
* 陽イオン・陰イオンのmval値にえらく差がありますが、分析表記載のとおりです。

「新潟県内 日帰り温泉おすすめ情報」さんによると、塩の湯温泉ではN20-4、N21-3、N21-4、N22-2の4源泉を使用しているそうですが、現地にはN22-2源泉単独の分析書が掲出されていました。

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でもご紹介いただいています。

■ブランドグルメ
〔 中条町築地のタノブラック 〕
絶妙な甘味をもちながら、生産量がすくなく、皮がうすくて裂けやすいうえに蔓が変色しやすいことから、ほとんど外の市場に出荷されず”幻のブドウ”といわれるタノブラック。
生産地の胎内市(中条)築地にある「長池農産物直売所 リップル」HPでは「タノブラックは、日本で唯一、胎内市築地地区に根付いた品種で、『幻のブドウ』と言われています。」と紹介されています。
たしかに、ここでもつくられているタノレッドは他の産地でも栽培されていますが、Web検索した限りでは、タノブラックは中条町築地産のものしかヒットしませんでした。
たぶんタノレッドと同じく欧米雑種系の品種なのだろうと思います。

わたしはブドウ好きで、たいていの品種は食べていますが、9月上旬の一時期、地元でしか買えないという超レアなこのブドウは食べたことがありません。(→食べた方のレポ
「長池農産物直売所 リップル」(胎内市築地2860)などで9月上旬の収穫期に販売されているようで、リップルでは毎年9月に「ぶどうまつり」も開催されています。

近年、こういった栽培・流通のむずかしい在来品種は栽培農家が漸減してきましたが、ここ数年、「お取り寄せブーム」や「地域限定品ブーム」にのってやや勢いを取り戻しているのはうれしいことです。

〔 2011/01/30加筆・画像補強のうえUP (2003/04/18レポ (2003/04入湯)) 〕


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■ 美和温泉 「ささの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



美和温泉 「ささの湯」
住 所 :茨城県常陸大宮市氷之沢3139 (旧 那珂郡美和村)
電 話 :0295-58-2682
時 間 :10:00~21:00 / 月休
料 金 :500円(17時~ 300円)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (るるぶ,com)
紹介ページ (じゃらん観光ガイド)
紹介ページ ((財)グリーンふるさと振興機構)

※ 大混雑につき浴場の写真はありません。

茨城県那珂郡にあった美和村は、2004年10月16日、同郡山方町、美和村、緒川村、東茨城郡御前山村とともに那珂郡大宮町に編入合併のうえ改称・市制施行されて、常陸大宮市となりました。
もともと温泉地としては無名のエリアでしたが、「ふるさと創生事業」を契機に旧町村が競ってセンター系温泉施設を開設し、ここもそのひとつです。

ここは道の駅「みわ★ふるさと館北斗星」とともに美和エリアの観光拠点となっている人気施設。
この源泉は竹下内閣のもと、1988年から1989年にかけて通称「ふるさと創生事業」で交付された資金1億円で開発されたもの。

以前も書きましたが、この事業は一部で”バラマキ”と揶揄され、村営キャバレーや金塊購入など、トホホ的つかわれ方をされた例もあって”税金ムダ使いの典型”と酷評する有識者もいましたが、特産品振興や観光開発など、いまにつながる布石となったものも多く、個人的にはけっこう面白い事業だったように思います。
すくなくとも、各自治体が自分たちの地域の資源を見直すきっかけになったし、キャバレー建てたり、金塊買うのもなんらかの経済波及効果はあるワケで、財政破綻ぎりぎりの状況で虎の子の数兆円の巨費を投じたあげく、その4割以上が貯金されてしまったという”子ども手当”にくらべれば”費用対効果”はあったような気もします。

交付金としては異例ともいえる使途制限されていない予算で、これについての「『何でも使ってください。その代わりいい事業をやったところは評価されるでしょうし、ろくなことをやらなかったところは笑われるでしょうね』という以外には自治省としては言いようが無い」、「ただせっかくみんなに1億配っているから『大いに議論して楽しんでください』とお願いしているだけ」(wikipediaより引用*)という自治省のコメントもなかなかふるっています。(*原典:野平匡邦(述)「『ふるさと創生』事業の考え方と具体策について」, 地域社会計画センター, 1989.3, p.9)
それに、正式事業名「自ら考え自ら行う地域づくり事業」、いいですね~。
予算に縛られ、官も民もあまりにギスギスとしているいま、こういうおおらかな考え方に一旦立ち帰ってみるのもひとつの切り口かも・・・。

おっと、ハナシが逸れました・・・。
場所は、緒川に沿って走る県道163号下檜沢上小瀬線沿い、この県道はこのエリアの主要ルート、R118の枝線のそのまた枝線のような道で、観光客はふつう通りません。
「道の駅」からも数kmはなれています。


【写真 上(左)】 近くに”風車の弥七”の墓がありました
【写真 下(右)】 全景

95年3月開設のこぢんまり建物は、2003年4月にリニューアルされ大がかりな施設になりました。
すこしくはなれたところに温スタ(このときは行きませんでした。)もあります。
旧美和村は、星がよく見える天体観測の村として知られ、この施設内にも宇宙にちなんだ名前がつけられています。
直売所は「一番星」、食事処は「天の川」、個室は「宇宙(おおぞら)」と「銀河」、男湯が「ひこ星」で女湯が「おり姫」。
中庭のとられたゆったりとしたロビーのおくに浴場。右が男湯「ひこ星」、左が女湯「おり姫」で、地方のセンター系らしく全体によくメンテされています。


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 ロビー

ともに八角形の浴場でベースは左右シンメトリですが、左が立ち湯式流水浴で露天は岩風呂、右が腰掛け式流水浴で露天は檜風呂なので男女週替わりとなっています。
この日の男湯は右でした。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 源泉施設?

窓の広いあかるい浴室。
左から時計回りに、小浴槽(3-4人、適温)、メイン槽(黒みかげ石造20人以上)、露天(檜枠石貼5-6人)、腰掛け式流水浴槽(FRP造、3-4人)にサウナで、なぜか水風呂がありません。(小浴槽を水風呂にした方がいいかも・・・?)
この流水浴槽は、全国でも珍しい船と同じスクリューを使って流れを起こしているそうです。(それがなにか・・・?? っつう気がしないでもないが・・・ 笑 )
カラン18位、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
地味な立地で空いているかと思いきや、館内はどこも人であふれかえっていました。(週末の昼ごろ)

露天は厳密にいうと半露天ですが、眼下を逆S字状に流れる緒川にせり出すようにつくられていて、抜群の眺望をもっています。
この露天のロケーションは茨城では屈指かと・・・。

人気はこの露天と腰掛け式流水浴槽に集中し、なかなか入ることができません(^^;)
湯口はどれも金属&プラスティックの覆いがけがされていて、近寄ることができません。
これはおそらく湯口を打たせ湯とする客対策でしょう。(茨城にはこれやる客けっこう多い ^^; )。

混雑につき槽内注排湯はほとんど確認していませんが、お湯の感じからして循環でしょう。
(露天は↑の覆い付檜の湯口から大量投入で上面排湯あり。メイン浴槽&小浴槽でよわいオーバーフロー。)

お湯は、メイン浴槽&小浴槽が適温で露天はややぬる。
無色透明で浮遊物はなく、味不明で、腰掛け式流水浴槽は強烈カルキ臭、露天でカルキ臭、メイン浴槽&小浴槽は紙パルプ臭。
ごくわずかですが、湯中の指先が青白く発光しています。

重曹泉型のアル単ですが、なぜかヌルすべはほとんど感じられず硬めの浴感。
なまった感じはないものの、いまいち面白みにかけるお湯です。

わたしは混雑した浴場は苦手で、お湯もこんな感じなので早々に退散してしまいました。
ただ、設備は充実しているし露天のロケもいいので、お湯にこだわらない向きにはいい施設かと思います。

〔 源泉名:美和温泉 ささの湯 〕
アルカリ性単純温泉(Na-HCO3型) 25.3℃、pH不明、320L/min、成分総計=0.2513g/kg
Na^+=51.00mg/kg (76.29mval%)、Ca^2+=7.4 (12.71)、Fe^2+=0.05、Cl^-=4.00 (3.73)、SO_4^2-=8.70 (6.10)、HCO_3^-=140.00 (77.63)、CO_3^2-=11.00、陽イオン計=63.64 (2.91mval)、陰イオン計=163.70 (2.95mval)、メタけい酸=24.00、硫化水素=0.40 <分析日不明>
※ 泉温25.3℃、規定成分量なし、きわどいですね・・・。

■ブランドグルメ
〔 玉野屋さんのパン 〕
村域の約82%を山林が占める旧美和村。
もともと特産品情報がすくないところでしたが、常陸大宮市に編入されてからはますます情報がとれなくなりました。
シイタケの栽培が盛んで近年はブルーベリーも売り出し中ですが、ここでは「道の駅」紹介ページで取りあげられている地元産のパンを紹介します。
道の駅「みわ★ふるさと館北斗星」に水曜日と金曜日の1:30頃しか入荷しないというレアもので、当然食べたことはありません。
ただWeb検索するととくに”カステラパン”が逸品で、すぐに売り切れてしまうらしい。
パン好きは買える機会があったらマストでは?

〔 2011/01/30UP (2008/02入湯) 〕


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■ 富士五湖鐘山温泉 「ビジネスホテル ふじ竜ヶ丘」



富士五湖鐘山温泉 「ビジネスホテル ふじ竜ヶ丘」
住 所 :山梨県富士吉田市竜ヶ丘3-6-10
電 話 :0555-22-7711
時 間 :10:00~22:00(要時間確認) / 不定休
料 金 :525円(タオル・バスタオルレンタル付)
オフィシャルHP
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (るるぶトラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)

ここはけっこう気に入っていて秘密にしておこうかとも思いましたが(笑)、やっぱりUPしましょう。

富士山麓、富士吉田市上吉田に広大な敷地を持つ高級宿「鐘山苑」
平成5年春に「富士五湖初」*の温泉を開発し、豪勢な温泉浴場をもっていますが、富士山周辺でも屈指の高級宿、食事付入浴プランも5,000円以上という料金におそれをなして未湯がつづいて(というか、入湯をあきらめて)いました。(*「鐘山苑」HPより)

2007年のある日、たしか地元情報誌をながめていて「鐘山温泉」「日帰り入浴OK」という文字にいきなり釘づけ。
「ビジネスホテル ふじ竜ヶ丘」???、きいたことのないビジホです。
場所は富士吉田市竜ヶ丘、上吉田の「鐘山苑」とはずいぶん場所が離れています。
さっそくWebで検索。いまはWebでもかなり情報がとれますが、当時はほんんどとれず。
「鐘山苑」の線から検索で辿っていくと、どうやら「鐘山苑」を経営する中央観光株式会社の同列経営のビジホらしい。
なるほど、それであの門外不出の(^^;)鐘山温泉がつかえるワケか・・・。

TEL確認するとやはり温泉で昼間も入浴OK。しかも料金は破格の525円!
速攻で乗り込んだことはいうまでもありません(笑)

場所は富士急ハイランド裏手の、「イッツモア赤坂」(いちやまマート)の南側T字路を東に入ってすこし走ったところ。
わたしはワケあって富士吉田にはかなり詳しいのですが、この路地を走るのははじめて。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 ロビー

左手にやたらに手入れのきいた和風庭園がでてきて、角に「Fuji TATSUGAOKA」&「焼竜」のサイン。「Fuji TATSUGAOKA」のほうはシックで目立たないので、黒字に赤文字の「焼竜」を目印にするのがベター。
なにか、焼肉屋「YAKINIKU竜ヶ丘」が主役のような感じで、入口の立派な門にも「焼竜」の提灯がかかっています。
(この焼肉屋はなかなか味がよく、しかも食事すると入浴料が割引になります。)
左手が「YAKINIKU竜ヶ丘」、正面おくがめざす「ビジネスホテル ふじ竜ヶ丘」。
こぢんまりとしていますが、外装の意匠がシックでなかなか瀟洒な雰囲気。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 飲泉

入ってすぐにフロント。
日帰り受け入れに手慣れた感じであっさり受付できました。
廊下の左、手前が男湯、おくが女湯。
浴場入口に源泉の飲泉器があるのにはびっくり。

こぢんまりとした脱衣所のかべに分析書。
源泉名:富士五湖鐘山温泉、泉温:36.4℃、泉質:カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉、正真正銘の鐘山温泉です。
場所からしてローリーのばりばり加水循環を覚悟していたのですが、よこに掲示されていた「温泉利用証」掲示には「引湯250m」「加水なし」。
一瞬目を疑いましたが、浴場表記は「富士五湖鐘山温泉/赤富士の湯」。
たしか「鐘山苑」には”赤富士”という浴場があったはずなので、そこの掲示をそのままもってきたのかもしれません。

こうなると、頼りになるのは自分の五感のみです(^^)


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 洗い場

脱衣所の扉のむこうはいきなり露天で、内湯はありません。
手前にカランセパ型2、シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。
土曜13時で独占でしたが、出るとき入れ違いに3人ほど入ってきたので、意外に銭湯的につかわれているのかも・・・。


【写真 上(左)】 露天-2
【写真 下(右)】 露天-3

塀にかこまれ開放感はさしてありませんが、東屋付岩組石敷10人くらいのわりに大きめの露天で和風の趣もあってゆったりと入れます。
ただ、脱衣所からいきなり露天に出るので、冬場など最初はちと寒いかも。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯口まわりの析出

緑の苔&鉄分の赤茶変&白い石膏の析出つきの岩の湯口から15L/minほどを投入+底面注入、底面吸湯+上面排湯口からの排湯。
投入湯の温度は変動し、ボイラー音がすると熱湯になるので間欠的に加温しているのかも。
このお湯は感じからして源泉かそれにちかいもの。
湯口のおくをのぞくと白い石膏付パイプが2本あり、右からのみ供給していました。

適温のお湯はほぼ無色透明で白い浮遊物がただよい、湯中の指先がよわいながら青白く発光しています。
はっきりとした芒硝塩味にやわらかな石膏臭が香っているのにはびっくり。
カルキはほとんど感じませんでした。


【写真 上(左)】 湯口&湯色
【写真 下(右)】 石膏の析出

硫酸塩系のきしきしがしっかりきいていてよくあたたまり、浴後もほどよく温もって肌がしっとりと落ちつく石膏泉の浴感。
濃度感もしっかりと出ていて、非加水か希釈があっても少量では・・・。
ここは5回は入っていますが、お湯の差はほとんどなかったので湯づかいは安定していると思います。

ローリーとは思えない良質なお湯で、タオル・バスタオル付で525円は安い!
これからも日帰りをつづけ、”地元の銭湯”として定着していってほしいお湯です。

〔 源泉名:富士五湖鐘山温泉 〕
Ca・Na-硫酸塩温泉 36.4℃、pH=9.3、320L/min掘削揚湯、成分総計=1.379g/kg
Na^+=116.3g/kg (25.17mval%)、Ca^2+=300.3 (74.58)、Fe^2+=0.0、Cl^-=49.1 (6.94)、SO_4^2-=878.3 (92.00)、CO_3^2-=5.3、陽イオン計=418.9 (20.10mval)、陰イオン計=933.4 (19.88mval) <H16.12.21分析>

※ この分析書データはWeb初公開かも(笑)。
SO_4^2-=878.3mg/kg (92.00mval)は、おそらく富士五湖周辺ではもっともピュアな硫酸塩泉で、しかも湧出量320L/min。
ながらく「富士山の見えるところで温泉は湧かない」といわれてきましたが、よくぞこれだけの良泉が湧出したものです。

<温泉利用掲示>(上記のとおり「「鐘山苑」赤富士の湯」の掲示の可能性あり)
加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用と紫外線減菌器を併用使用

〔 HP掲載 〕
毎日、鐘山苑からタンクローリーにて温泉入れ換えております

■ブランドグルメ
〔 吉田のうどん 〕
いまやメジャーB級グルメの座を獲得した”吉田のうどん”。
このあたりはもともと粉食文化圏、祝儀の場や富士山講の”御師の家”なので供されていたもので、いまでもうどん屋だか民家だかわからないようなお店が多くあります。
特長はなんといっても独特な”コシ”と”ねじれ”で、やわらかいうどんに慣れた人は違和感を感じるほどのもの。喉ごしよりも歯ごたえを味わううどんです。
このあたりは、喉ごしを味わい、高級化のすすんだ秋田の「稲庭うどん」とは対極的なものがあります。

これに地元特産の高原キャベツがたっぷり乗せられています。濃く味つけた馬肉や豚肉などを乗せた肉うどんを名物とするお店も多いです。
でもって、ふつう「すりだね」と呼ばれる赤唐辛子&黒ゴマ系の香辛料を入れて食されます。
市内には個性あるお店がたくさんあって値段も手ごろなので、うどん屋めぐりも根強いブームとなっています。
(「富士吉田市」HPなどを参考。)

〔 2011/01/30UP (2007/08以後数回入湯) 〕


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