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【 コラム 】 2006年 関東近県納得湯20湯

 

あけましておめでとうございます。
ことしもいきます。10湯にするはずがまたしても絞り切れず20湯になってしまいました。(あとさきで順位はありません)(2005年の20湯
まずは1~10発目です。

■湖尻(姥子)温泉「旅館 山越」(神奈川県) <8/22レポ>
Mg・Ca・Na-硫酸塩・炭酸水素塩泉 58.9℃、pH=7.1、成分総計=1650mg/kg
湖尻にある温泉旅館、湖尻地区の源泉と姥子のお湯を混合使用。SO4がきいたかなり硬質で迫力のあるにごり湯は箱根では異色。そばにある「芦ノ湖一の湯」も同一源泉で湯づかいもなかなかだが、お湯の迫力は山越の方がある。

■上白岩温泉「民宿越後21」(静岡県) <未レポ>
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 59.3℃ pH=8.5 総計=3.418g/kg
庭にある独自源泉を潤沢に使用。濃さは感じるのになぜか羽布団のように軽い浴感のお湯。ひょっとして神懸かり的名湯かも? 4つの主要成分がうまくバランスしているイメージ。

■修善寺温泉「民宿福井」(静岡県) <未レポ>
アルカリ性単純温泉(Na-Cl・SO4型) 62.7℃ pH=8.7 総計=0.564g/kg
非集中管理の源泉「小山泉」を使用する温泉民宿。内湯と露天があり浴場充実。循環掲示あるが露天はほとんど循環消毒を感じさせないやわらかなお湯。石膏泉のイメージがよくでたいいお湯だと思う。高額施設の多い修善寺で料金300円は拍手。

■牧の原温泉「ヒーリングヴィラ印西」(千葉県) <未レポ>
Na-塩化物強塩温泉 36.1℃、pH=7.4、成分総計=27.29g/kg
自家源泉を利用するコンセプト型日帰り施設。SC内の新設施設につきほとんど期待しないでいったが、強食塩泉の源泉を活かしたすばらしい湯づかいにびっくり。けっこう入り込んでいるがみなサウナゾーンに集結しているので、浴場が意外に空いているのも○。
館内の雰囲気もよく、これで1,500円は高くないと思う。

王様温泉(志木の湯)「おふろの王様 志木店」(埼玉県) <10/20レポ>
Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 34.4℃、pH=7.8、成分総計=2469mg/kg
昨年も湯づかいがいいスパ銭がいくつかオープンしたが、その代表として。金気とメタンガスとモール臭が香る湯口そばは鮮度感バリバリ。お湯に勢いがあるので、湯温以上の温まり感があり長湯不可。総計2.5gのお湯とはとても思えない力感が楽しめる。

塩原日の出温泉「あかつきの湯」(栃木県) <12/24レポ>
アルカリ性単純温泉(Na-HCO3型) 68.4℃、pH=9.2、成分総計=0.867mg/kg
平成16年秋にオープンした民営日帰り施設。温泉プールもあるファミリー対応の施設ながらかなりの凶暴湯。強い焼けタイヤ臭ととろみ&ヌルすべは県内でも比類のないもの。アル単ながら温まり充分の入り応えのあるお湯。

■塩原福渡温泉「不動の湯」(栃木県) <未レポ>
Na・Ca-塩化物・炭酸水素塩温泉 38.5℃、pH=6.1、ER=1.82g/kg (やませみさんデータ)
じつはここ未湯だった(笑)。土曜だったのにラッキーにも独占。青みがかった絶妙の湯色に焦げ臭。鮮度はすこぶる高く、湯口そばではアワつきも。重炭酸土類泉のイメージ強いモロ好みのお湯。

■塩原新湯温泉「むじなの湯」(栃木県) <未レポ>
酸性含硫黄-Al-硫酸塩温泉 59.2℃、pH=2.4、成分総計=1792mg/kg
塩原新湯にある人気共同浴場。青灰色のよさげな湯色に強いしぶ焦げイオウ臭とアブラ臭。
ただごとではないとろみもあって、なぜか新津を思い起こした。

■老松温泉「喜楽旅館」(栃木県) <未レポ>
単純硫黄温泉(Ca・Mg-SO4・HCO3型) 30.0℃ pH=6.1 TSM=0.65g/kg (やませみさんデータ)
那須湯本にある、一部で熱烈なファンをもつ独自源泉の鄙び旅館。低温泉ながら湯づかいが絶妙。総木造りの趣ある浴槽に白濁ラムネ臭の硫黄泉が静かにかけ流されている。

■弁天温泉「弁天温泉旅館」(栃木県) <未レポ>
単純温泉(Ca・Na・Mg-SO4・HCO3型) 48.0℃、pH=6.4、成分総計=0.770g/kg
北温泉のようなお湯を想像していたが、きれにな緑茶色の金気まじりの重炭酸土類泉にびっくり。一番奥の露天では炭酸も感じられた。那須七湯では地味なお湯だが、泉質、湯づかいともに上位に位置すると思う。

赤城温泉「赤城温泉ホテル」(群馬県) <1/15レポ>
Ca・Mg・Na-炭酸水素塩泉 43.2℃、pH=6.5、成分総計=3.15g/kg
赤城温泉は関東でももっとも好きなお湯のひとつ。肌に染みいるような濃度感充分の重炭酸土類泉は、いくら入っても入り飽きない名湯。「赤城温泉ホテル」は日帰り可の3軒中でいちばん入りやすく、はじめての人におすすめ。

■川原湯温泉「丸木館」(群馬県) <未レポ>
含硫黄-Ca・Na-塩化物・硫酸塩温泉 71.6℃、pH=7.1、成分総計=1.96g/kg
ここも大好きな温泉地。現在の主力源泉は元湯・新湯の混合泉。高温泉なので、お湯のよさは湯づかいに左右されるところが大きい。ここは小さな浴槽に非加水源泉を投入しているので川原湯のお湯の真価をじっくりと楽しめる。タイミングによっては貸し切りも可。

■応徳温泉「くつろぎの湯」(群馬県) <未レポ>
含硫黄-Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 48.8℃ pH=-
尻焼、花敷、湯の平など名だたる良泉のあとに入ったが、ここが一番気に入った。なんといってもポイントは硫黄で、六合のお湯らしからぬしぶ焦げイオウ臭ただよう白濁湯が楽しめる。混み気味なのが難か?

■上牧温泉「月がほほえむ宿 大峰館」(群馬県) <6/30レポ>
Na・Ca-硫酸塩・塩化物泉 42.3℃、pH=7.9、成分総計=1.64g/kg
「大峯の湯」という自家源泉をもつ小綺麗な温泉宿。以前入ったことがあるが、今回の方がお湯がいいように感じた。北毛特有の格調高い硫酸塩泉にイオウ気を交えたすばらしいお湯で、強い温まり感がある。水上の「きむら苑」との選択で迷ったが、僅差でこちらをチョイス。

■トータス温泉(山梨県) <5/7レポ>
Na-炭酸水素塩・塩化物泉 58.1℃、pH=7.8、成分総計=1.748g/kg
昨年オープンの新顔施設。モール臭、綺麗な紅茶色、ヌルすべ、アワつきという甲府のモール泉のすべてを備えたすばらしい源泉をザンザコにかけ流し。山口、フカサワ、国母駅前などとならび、甲府のモール泉を代表するお湯だと思う。

■増富温泉「金泉湯」(山梨県) <未レポ>
含硼酸炭酸食塩泉 32℃、pH=-6.0 成分総計=8786mg/kg
増富のお湯はどこもすばらしいが、ここはとくに炭酸が強く効きそうな気がする。混浴でぬる湯源泉槽と上がり湯用の加熱槽をもつ湯治系宿。宿の佇まいも秀逸。

■唐沢鉱泉(長野県) <未レポ>
単純二酸化炭素冷鉱泉(Na・Ca・Mg-SO4・Cl型) 9.7℃、pH=3.8、成分総計=1260mg/kg
長らく懸案となっていた唐沢鉱泉にようやく入湯。強いこげ臭+ラムネ臭の山の湯らしい湯の香。入るほどにきもちがおちついていくような癒し系のお湯。4km弱の未舗装路のアブローチだが、それを補ってあまりあるすばらしいお湯。宿のすぐ上にある泉源地も必見。

■渋御殿湯(長野県) <未レポ>
単純酸性硫黄温泉(Na-SO4・Cl型) 25.8℃、pH=2.7、成分総計=1415mg/kg
秘湯の佇まいをもつ奥蓼科を代表するお湯に宿泊。足下湧出の御殿湯は酸性泉特有の締めつけるような浴感。炭酸とイオウのダブル攻撃でヘロヘロに。温まりのすこぶる弱いお湯で出るに出られず。思い切ってでるとあとからほこほこ。日帰りで入れる浴場はさして面白くないので泊まりがおすすめ。

■大沢山温泉「幽谷荘」(新潟県) <未レポ>
Na-塩化物・炭酸水素塩泉 27.2℃、pH=8.46、成分総計=1.465g/kg
風情ある旅館群で人気の高い大沢山温泉だが、そのなかで温泉好きから別格の評価を得ている庶民的宿。泉質は含重曹-食塩泉だが、お湯のイメージは純重曹泉。オイリーなツル(ヌル)すべと強い温まりをもつ源泉を加熱かけ流し。沸かし湯の名湯の代表格か?

■五十沢温泉「ゆもとかん旧館」(新潟県) <未レポ>
アルカリ性単純温泉(Na-Cl・SO4・HCO3型) 50.3℃、pH=9.4 160.4mg/kg
越後魚沼にはうすめの良泉が多い。ここもそのひとつで、Cl・SO4・HCO3がバランスしたデリケートな素地にイオウが乗って、充実した浴感が楽しめる。温泉は濃さじゃないと実感させられる名湯。

●以上20湯リストしてみました。昨年も関東平野部で質のいいスパ銭のオープンがありましたが、個人的には古い温泉地のお湯のよさを見直した1年となりました。また、首都圏以外では、有馬「上大坊」、和歌山市内の「本町温泉」、福島矢吹の「いやさかの湯」、郡山の「東北原温泉」などが印象に残りました。

〔 2007年1月6日レポ 〕
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