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■ 鶴巻温泉 「ゆたか」 〔 Pick Up温泉 〕



<鶴巻温泉「ゆたか」> (秦野市、11:00~20:00、火曜日・第二水曜休(祝日の場合は翌日)1,050円、0463-77-1778)

この日、鶴巻は予定外で下調べなしの突入だったので、「るるぶ 首都圏日帰り温泉」で”源泉かけ流しマーク”がついていたここにしました。
小田急線「鶴巻温泉」駅から徒歩5分の交通便利な場所にあり、周辺にはマンションが点在し、温泉街の風情はありません。
ここは以前は旅館でしたが、数年前に経営者が替わり日帰り施設に業態変更したそう。きれいな本館で受付し、奥の浴場へ向かいます。

途中の中庭に源泉らしきものが流されていて、味見すると強苦味弱塩味のなかなか凄味のある味。これは期待できそう・・・。
浴場棟はたぶん旅館時代のまま。適度に古びて味の出た脱衣所が渋いです。
浴場も中央手前に内湯(みかげ石造7.8人)と奥にジャグジー槽(同1.2人)を配したシンプルで好ましい佇まい。
露天は25人は優に行けそうな岩組鉄平石敷の大きなもので、まわりに茂るヤシ?の木がちょっとミスマッチかな?
カラン19、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜17時台で5人程度。一時15人くらいの団体が入り混雑しましたが、ふだんはさほど混まないのでは?


【写真】 内湯

内湯は、石の湯口から投入+ジェット槽からの流し込み+側面注入、槽内吸湯がありますが引きは弱く、浴槽フチ全面から潤沢にオーバーフローしています。
露天は岩の湯口から大量投入+底面注入で底面吸湯があるものの、浴槽端の排湯口から大量に流し出し、湯川になって流れていきます。
露天脇には掛樋があって冷水が注がれています。無味無臭でしたがまわりの岩には石膏らしき析出が出ていました。

無色でかすかに微濁したお湯には少量ながらクリーム色の浮遊物がただよいます。
強苦味弱塩味の個性的な味で苦味が舌に残ります。味的には、山梨の十谷温泉「源氏荘」に似ているかと。
石膏臭を強めたような甘い温泉臭がありますが、これが石膏臭なのか塩化土類による臭いなのかは不明です。
キシキシとヌルすべが複雑に入りまじる湯ざわりと、肌に食い入るような力強い浴感があってとてもあたたまります。
浴後は土類泉らしく肌がペトペトしっとりしますが、これは好き嫌いが分かれるところか・・・。


【写真】 露天

巨大露天は当然希釈かと思いましたが、内湯とほとんど変わらない浴感で湯口でも強苦味弱塩味がしたのには正直びっくり。
帰りしなにフロントで訊くと、37℃の自噴自家源泉で相当な湧出量があるので、かけ流しにしているそう。
とても温まり感の強いお湯なので、夏場は非加熱かけ流しにしてもいいのでは?

丹沢山麓のお湯というと薄めで素直なヌルすべ湯のイメージがありますが、さすがに”世界一のカルシウム含有量”を謳う温泉地だけのことはあり、意表をついて濃厚で個性的ないいお湯でした。ここはおすすめです。

Ca・Na-塩化物泉 37.1℃、pH=9.2、湧出量不明、成分総計=8.281g/kg、Na^+=1050mg/kg、Ca^2+=1960、Fe^2+=0.09、Cl^-=5050、SO_4^2-=584.8、HCO_3^-=18.8 <H15.3.25分析>

〔 2004年6月12日レポ 〕
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