絵本と児童文学

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「ぐりこのえほん」が手に入った

2005-07-20 15:30:30 | 絵本と児童文学
 グリコのおまけ付きキャラメルのおまけが、絵本になったことを新聞の小さい記事で見てから、手に入れたいと思って捜し求めていた。とはいってもマニアックに追い続けるほどではなく、週1回ほど行くスーパーにおまけつきキャラメルを置いてたので、その場所にいつも足を運んでいた。おまけが絵本になったという新聞報道頃から、おまけ付きキャラメルが消えてしまった。
 以前のおまけは、木製のおもちゃだった。終わってみれば30個ぐらいたまっている。機会あるごとにあっちこっちに手放したので、かなり買ったことになる。
 先日念願の「ぐりこのえほん」があった。待ちこがれていたので、いきなり陳列されている半数以上買ってしまった。そして違う絵本でありますように、という思いをこめて時々あけている。目下4個開けたが、ダブりはない。
 最初は『かくれんぼどうぶつえん』(11番目)、次は『ぼくどこだ!』(12番目)で、その次は『りんごさがしめいろ』(13番目)、そして今日開いたのは『かちかちやま』(8番目)である。全16冊なので、ほどなく全部揃うだろう。
 絵本の体裁は、8×8.5サイズ、見返しから始まって13ページである。2005年2月22日発行で、奥付に絵の制作者名が記されている。ミニ絵本であるが、ハードカバーであり、製本など含めて本格的なものである。ちなみに中国製である。中国の技術水準がこうして高くなっていくんだ、とも考えた。
 ところで肝心のキャラメルは、以前より個数が減って5個である。絵本のおまけにキャラメルという感じになったが、138円なので致し方ない。

 ところでグリコのおまけつきキャラメルは、小学生のときは消費を2,3倍楽しむことができた。キャラメルという甘いものにありつけることと、おまけへの期待だった。
 それに「ひとつぶで300メートル」というキャチコピーに刺激されて、口に含んでは走り出したときもあった。「おいしくてつよくなる」とあったので、弱かったわたしは強くなる願望も込めて食べた。
 母親に「走れるようにならないし、強くもならない」と尋ねたら、「食べるだけではならない」といった言葉が返ってきたような記憶がよみがえってきた。キャッチコピーをまじめに信じたのだった。また、誰もがお菓子に日常にありつけない時代だったこともあり、「おまけより、キャラメルの多いほうがいいよ」ということもいわれた気がしている。

 グリコのおまけつきキャラメルの歴史は、古いのだ。1912年(大正11年)からというから、日本の子ども向け大衆お菓子とともにあった。わたしの手元には03年1月発行された『グリコのおまけ型録』(八重洲出版、3000円)がある。
 おまけの80年史として5000点の写真が収録されている。時代を反映させあるいは先取りするおまけの企画は、子どもの大衆文化史としての価値もあるのだ。
 グリコがおまけに絵本を採用したということは、絵本が子どもの文化にとってトレンディーだということなのでもある。

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