絵本と児童文学

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絵本の扉を開く-その3

2004-10-10 20:18:30 | 絵本と児童文学
[184] 絵本の扉を開く-その3 (2004年10月10日 (日) 20時18分)

始めは、絵本を記憶にとどめることから

②読み聞かせのし合をする

 作品の内容を味わうには、絵本を自分で見るだけでは客観的に深く理解するのは困難です。とかく大人は、すばやく絵本の文字を読んでしますからです。よほど絵本をたくさん読みこなしている人でなければ、読むだけでは自分の理解だけにとどめてしまいます。
 絵本は、絵と音声を伴った言葉、つまり語りが同時に味わうことが生命と言ってもよいものです。ですから文字を読めても、他人から読んでもらうことが重要です。
 そのために大人どうしで読み聞かせをし合う機会をつくるようにしたいものです。読み聞かせをしてもらうと、自分で読むとは違ったことに気づき、絵本を対象化してみることができます。絵と言葉の兼ね合いは、制作技法はどうなっているか、テーマ性読み取る、子どもはどのように味わうだろう、といったことへも思いをはせることができ、大いに役立ちます。
 改めて強調しておきたいのは、読み聞かせは文字の読めない人(子ども)への代読ではない、ということです。文字を読めるか読めないにかかわらず、絵本を深く味わいあるいは読み解くために読み聞かせをしてもらうことは必要なことなのです。また何歳であっても読み聞かせをしてもらうことは心地よいことはいうまでもありません。絵本は語りというコミュニケーションと同時にあるものだからです。
 絵本にふれる経験が多くなり、好き嫌いを中心にしなくとも絵本に接近ができるぐらいだと、ひとりで絵本を読み解くことも可能です。その場合、絵から読み解いていくこともやって見ましょう。絵自体で物語を語っている絵本の多いことにも、気づくことでしょう。

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