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どうなる大阪国際児童文学館

2008-06-17 13:37:57 | 絵本と児童文学
 大阪府は5兆円の赤字財政再建策の一つとして、橋下知事が6月5日に事業見直しを発表した。現在万博公園にある大阪府立国際児童文学館を、東大阪市の府立中央図書館に併合する案が示された。財団法人大阪国際児童文学館がなくなるので、現在のような資料収集と研究機能を備えた児童文学館は事実上廃止ということだ。
 7日(土)の朝の日本テレビ系の報道番組(読売テレビ制作)では、橋下知事が「研究機能は要らない」とし、優先順位は高い印象を持った。橋下知事はテレビを最大限利用し自らの方針を逐次流しているとのこと。そして府民の支持を高く保っているそうだ。
 橋下知事の方針は、7月からの議会にかけられ、正式に決定の運びとなる。

 大阪国際児童文学館は、鳥越コレクションを母体に大阪府が誘致して始まって28年をへた。児童文学を学問として確立していく役割は、これからも大きいと思われる。財政再建事情は理解できるが、文化、学問は実利的ではないが人々に教養の種をまくことであり、公益性が高い事業である。
 大阪国際児童文学館を育てる会では、存続署名への取り組みを終え、議会への存続要請はがき運動を展開に移った。橋本知事の支持率は高いが、育てる会によれば、議会の全会派が閉鎖案に反対、万博公園に現行どおり継続という立場、ということである。
 橋下与党である自民、公明が、はたして議会に先んじてテレビ等での府民への方針浸透を図ることに対して、自党の主張に沿った議会の民主主義を貫けるか、今後の成り行きを注視することにする。

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