世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

自社さ連立のデジャブ 小沢一郎は「機が熟す」を待ち過ぎたのか?

2011年04月04日 | 日記


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自社さ連立のデジャブ 小沢一郎は「機が熟す」を待ち過ぎたのか?


菅直人とオバマ大統領が3月30日に電話会談が行われ、菅首相より東日本大震災及び福島原発問題における米国の協力へのお礼と、オバマ大統領からの見舞、今後の支援等の話があった、と云う事だが、痺れを切らした菅直人が福山の尻を叩いて、ルース大使に懇願、成立の運びになった会談だったようだ。外務省の頭越しに会談が準備されたらしく、外務省HPでの菅・オバマ会談の扱いは粗雑なものである。

どうも、官邸に残る僅かの人間を除いて、菅直人と心を通じている政治家も官僚も居なくなっている状況が垣間見える。今回の火事場ドロ焼け太り連立話も、菅・谷垣会談では頓挫したにも関わらず、臨時挙国一致政権構想に多くの与野党政治家が屯し、マスメディアが笛や太鼓を鳴らし続けている。

菅総理の知らない力学で、ポスト菅のシナリオが描かれている。 震災前に、菅の首と引き換えに予算関連法案の通過を画策したと言われる仙谷の過去の流れが蘇った格好になる。正直、仙谷も相当の悪だが、これ程の寝技柳腰能力があるとはオソレイ入るばかりだ。(笑)

菅が谷垣との電話会談で、救国内閣の構築を促したのに対し、谷垣は常識の範囲で即答を避けた。しかし、菅は谷垣が救国内閣への参加に即答しなかった事を詰り、谷垣は救国内閣への参加を拒否したと公表した。一時、この報道が日本中を駆け巡り、谷垣の評判を落とした。

谷垣の常識的判断が、菅の罠に嵌った按配なのだが、菅の姑息レベルで考えつく罠ではないので、おそらく闇将軍仙谷の入れ知恵に相違ない。 しかし、この「仙谷の入れ知恵」は二重三重の罠が仕掛けてあった可能性が高い。谷垣の常識的受け答えが、国難に際し協力しない自民党と云うイメージを作る罠。その自民党イメージを早急に是正させようと慌てだす自民党の古株政治家の動きを急かせる目的。そして最後に、民主、自民、公明の大連立に繋がる救国内閣樹立が、実は「地域政党」と云う、パラダイム・シフト的政治の流れを、旧態依然の既得権益政治の枠に引き戻す目的も有していた。

この最後の目的には、当然のように小沢一郎と云う「地域政党」の流れの原動力の復活、台頭を抑え込む目的を内包していた。最近のマスメディア報道が、実は日本の将来を決定するような大政局前夜の様相を呈しているのに、あまり触れようとしない原因は、小沢一郎が何を考え、今後どのように行動するのか、まったく見えていない事に起因するのだろう。

一見、挙国一致と云う美名的烏合糾合は国民受けが良いのは事実で、早晩何らかの形で、自民・公明が内閣に入ってくる事になるのだろう。しかし、この財務省の洗脳を十二分に受けた救国内閣は、菅が去り、谷垣と仙谷が握ろうとも、現在起きている国難状況を救うなど出来ないわけである。

烏合政治屋と烏合政治屋の合体は、良い結果を生むことはない。最終的に、大恐慌的経済を生みだし、終わるであろう。 少なくとも、小沢一郎は現時点で、明確な情報を発信していないし、目立つような行動も自粛している。それだけに、乗り遅れてはマズイと亀井静香までが、民自公の仲間に入ろうと動き出してしまった。

現時点の小沢を観察する限り、「機が熟す」をぼんやりと縁側で見ている村の隠居のようでもある。“あの渋柿は、もう少しすると食べ頃になる。まだ芯まで甘くはなっていない、もうチョット先だ。そろそろ梯子くらい用意しようか…”

以上のように感じるのが、現在の小沢一郎だ。日本政治の頂点にあるべき政治家が「機が熟す」を待っているようにしか見えない状況をどう解釈すべきか、非常に難解だ。

筆者のような俗人は、「おいおい機が熟す等と言っている間に、カラスに喰われるぞ!ウッカリすると、勝手に落っこちて地面に叩き落ちる…」などと杞憂に走るのだが、事実はどうなのだろう?

多少冷静に考えると、この大災害と原発問題は半年、一年で解決するのもではない。誰がやっても、そうそう急激に極端に状況変わるものではないのも事実だ。5年10年のスパンで考えるべき事とも言える。パラダイム・シフト的「日本大改造」するに必要な、国民の切実な途端の苦しみには至っていない。

筆者もそれは思う。日本国民全体に苦しみが行き渡っている状況ではない。なにも、国民がもっと苦しめば良いと云う事ではないが、愚衆の洗脳が溶け出さない状況が続く限り、パラダイム・シフトな「日本大改造」は頓挫する確率が高いのも事実だ。

少々破壊的考えになるが、愚衆の洗脳が融けるきっかけは、民自公愚衆政治屋連中の大連立と財務省主導の経済政策の大失敗による日本発の大恐慌になる可能性は相当の確率である。疲弊に疲弊の連鎖、国際金融マフィアによる円安投機、日本国債の価格低下と金利上昇。このような事態は、ある程度予測可能なものであり、それに向かうであろう大連立ということだ。失業率15%時代の到来だ。信じがたい状況が日本国内を覆うのかもしれない。

しかし、そこまで状況が悪化しないと物事が判らない愚衆が殆どである限り、致し方ないのかもしれない。心底、南無阿弥陀仏である。

しかし、希望もあるだろう。地獄を見て我に帰るであろう国民は多いはずだ。そこまで日本人すべてが愚かなわけではない、洗脳さえ融ければ、立派な国民なのである。勤勉実直さは縄文時代からのDNAで保たれている。来年は、世界中の指導者の顔ぶれも変わるだろう。日本の真の指導者が現れるのも、来年以降かもしれないのだ。希望を捨てずに、もう少し政治をウォッチしていくしかなさそうだ。


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