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心霊スポットの嘘を暴く

2020年08月23日 20時09分01秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
雄島橋と島内案内図。
 
福井旅行2日目の8月19日は、東尋坊とその先にある雄島を訪れました。東尋坊は7年前にも訪れた事があるので短時間の滞在で済ませ、初訪問の雄島へと先を急ぎました。
 
私が雄島に行こうと思い立ったのは、そこが心霊スポットとしても有名な場所だからです。雄島は、東尋坊の先にある岬の突端にある島です。潮流の関係で東尋坊に身投げした自殺者の遺体が流れ着くと言われています。そこも東尋坊と同じ様に柱状節理の海岸線が広がっています。その為、観光地として整備されていますが、東尋坊ほど有名ではないので、訪れる人はそんなに多くはありません。
 
地元では雄島は昔から「神の島」として崇められて来ました。大湊神社が島内と島外にあり、共に地元の信仰を集めて来ました。陸とは雄島橋で繋がっていますが、その橋も赤く塗られ、如何にもイワクありげな感じがします。島内に繁るヤブニッケイの木々も奇怪で不気味な形をしています。島を取り囲む海食崖も人を寄せ付けない不気味さを漂わせています。島内には街灯も無いので夜は真っ暗闇となります。
 
そんな所から、いつしか心霊スポットと呼ばれる様になりました。「夜、橋を渡ると、海の中から自殺者の亡霊の手が伸びて来て、渡る人を海に引き摺り込もうとする」「島内探勝路を反時計回りに廻ると呪われる」と呼ばれて来ました。しかし、私は今回、現地を踏破して、それが完全に迷信であると確信しました。以下、何故そう確信したか説明します。
 
まず第一に、イワクありげな赤い橋について。橋に書かれた竣工日時を確認したら、昭和56(1981)年10月とありました。昭和も終わろうとする頃の竣工です。橋が赤く塗られたのも、神域である環境との調和を考えての事でしょう。橋には水道管も併設されています。いずれにしても、呪術とは全く無関係です。
 
雄島橋の竣工日時を記した欄干、橋から集落側を観た眺め。
 
第二に、「この橋や島には夜は誰も寄り付かない」と言われていますが、実際には橋の袂には漁港もバス停も土産物屋もあり、安島(あんとう)集落の民家が密集しています。近くには郵便局や駐在所もあります。島は地元の信仰の対象になる事はあっても、忌み嫌われる存在では決してありません。それに、漁港は日中よりも、むしろ夜間や早朝の方が出漁や水揚げで賑わいます。そんな賑やかな場所のすぐ横にある島では、幽霊も出にくいのではないでしょうか?
 
第三に、ヤブニッケイの木も、対馬海流の暖流が流れ込む事により暖地性植物の林が形成されたに過ぎません。その樹形が少々奇怪な形をしている事から、幽霊話が生まれたのでしょう。
 
ヤブニッケイの林と柱状節理の海岸線。
 
第四に、海食崖の柱状節理の一部に、磁石方位に狂いを生じさせる磁石岩が含まれている事から、この地磁気の狂いが人間の脳に何らかの影響を及ぼし、幻覚作用を生じさせ、そこから幽霊話が生まれたのでしょう。心霊スポットと呼ばれる場所には、得てしてそんな地磁気の狂いが生じる場所があります。山梨県富士山麓の青木ヶ原樹海などは、その代表例です。
 
第五に、島内の大湊神社の社務所が、手入れもされず荒廃した姿を晒していました。多分、過疎化・少子化による後継者難で、手入れが行き届かなくなったのでしょう。過疎化も少子化も後継者難も、住民の責任ではないので、社務所の荒廃について今更、住民を責めるつもりはありません。でも、本当に祟りが存在するのであれば、社務所を荒廃させた地元住民に真っ先に祟る筈です。ところが、そんな話は一向に聞きません。
 
 
無人のお御籤販売所と私が奉納した絵馬(一番右上にぶら下がっているやつ)。
 
第六に、神社を崇拝する気持ちがあるなら、別に時計回りに参拝しようが、反時計回りに参拝しようが関係ない筈です。「時計回りに廻らなければならない」という規則なぞ、どこにもありません。私も、反時計回りに参拝した後で、無人のお賽銭受付で引いた2枚のお御籤(みくじ)を開けたら、大吉と中吉でした。
 
第七に、無人の賽銭箱でお釣りが出ないので、私は百円のお御籤2枚と800円の絵馬1枚を買い、ちょうど千円払いました。そして、絵馬にはコロナ収束、腰痛快癒と共に、安倍政権打倒の願い事を書いて来ました。もし、本当に霊験新たかで、心霊スポットの噂が本当なら、安倍政権はとっくに倒れていなければならない筈です。自殺者3万人に及ぶ格差社会を作ったのは、他ならぬ安倍政権なのですから。
 
ところが、巨悪の安倍政権はいつまで経っても倒れません。これでは、その安倍政権によって、公文書改ざんを強いられ、自殺に追い込まれた赤木俊夫さんは、一生浮かばれない事になります。もし東尋坊で身投げした自殺者の無念が本当なら、赤木俊夫さんの無念も当然理解できる筈です。広島・長崎・沖縄を始め、戦争で殺された日本人の無念や、日本の侵略によって殺された台湾・朝鮮・中国・東南アジア民衆の無念も、当然理解できる筈です。従って、その無念の上に今も胡座を描き続ける安倍晋三やその取り巻きには、とうの昔に天罰が下っていなければならない筈です。
 
しかし、安倍やその係累は、今ものうのうと、「裸の王様」宜しく、「我が世の春」を謳歌しているではあらませんか。この一事を以てしても、「雄島心霊スポット説」がデタラメである事は、火を見るよりも明らかです。何か「総理は夏休みも取れずに可哀想か」、ふざけるな。本当に可哀想なのは、安倍のコロナ無策の所為で死んで行ったコロナ患者や、戦争・格差社会の犠牲者だ。
 
その上で、幾つか提言があります。確かに地元の方々は、高齢化も進み、社務所や神域の管理も大変であろうと思われます。でも、このまま夏草の繁るままに任せていたのでは、せっかく自然探勝路を整備しても、充分な散策が楽しめなくなります。実際、磁石岩の方に向かう探勝路は、夏草とクモの巣に阻まれ、使い物にならなくなっていました。このままでは、観光客がマムシに噛まれたり蜂に襲われたりしかねません。
 
また、夜も真っ暗闇では、暴走族の溜まり場になったり、性犯罪の温床になる恐れがあります。これでは折角の神域も台無しです。どうか、探勝路、社務所の整備と街灯設置をお願いします。それが無理なら、せめて夜間は立ち入り禁止にして、柵で橋を封鎖する等の防犯措置も必要ではないでしょうか。その方が、迷信にとらわれて因習に固執するよりも、よっぽど自殺者やご先祖様の供養になると思います。
 
私が引いたお御籤、荒れ果てた神社の社務所。

最後に。前回、今回とマイナーな旅先ばかり主目的地として紹介して来ましたが、もちろん、それだけでなく、著名な観光地である永平寺と東尋坊も訪れています。しかし、2度目の訪問ともなると、余り新鮮味も無くなります。そこまでダラダラ書いてしまうと、もうブログ記事のテーマが何か分からなくなってしまいます。そこで、前回と今回の記事については、あくまで主目的地の紹介だけに止めました。悪しからずご了承下さい。

永平寺は夏でも涼しかった事、A級戦犯が祀られている高野山よりも、大庫院(だいくいん:食堂)や東司(とうす:トイレ)も参拝者に公開し、平和主義の教えを説く永平寺の方が、私にとっては庶民的で親しみやすかった事、東尋坊は海鮮丼の値段が高かった事など。これらが旅の印象に残りました。

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