アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

夜の街にこだまする戦争法案ノーの声

2015年06月24日 22時22分46秒 | 戦争法ではなく平和保障法を


 昨日夕方18時から大阪の扇町公園で開催された戦争法案反対の集会とデモに行って来ました。今回も飛び入り参加です。普段なら朝早くから仕事なので、こんな夜の集会やデモには余り参加出来ないのですが、幸い翌日は公休日なので、参加する事にしました。
 一応、所属の地域労組の方からもお誘いのメールが来ていましたが、うちの労働組合からは誰も参加していないようでした。会社も勤務地も休日もバラバラな非正規労働者の弱小組合なので、参加者がたった一人なのも仕方ない面がありますが、やはりこういう集まりは、多くの仲間と参加する方が楽しいに決まっています。その為にも、私も、もっと頑張らねば。
 今回の集会を催したのは、大阪憲法会議や安保条約廃棄を進める団体などが集まって作った実行委員会です。いわば共産党系の集会です。そのせいか、労働組合や民主団体の旗も共産党系の物ばかりで、以前の弁護士会主催の戦争法案反対集会の時にいたSADL(民主主義と生活を守る有志)などの若者集団はどこにも見かけませんでした。(と、その時は思っていました)

 その中には、生協労連(全国生協労働組合連合会)や、私が昔勤めていた「いずみ生協」の労働組合の旗もありましたが、もう知っている顔ぶれはいそうもなかったので、私はそこにも加わらずに、完全単独行動でブログ取材に徹する事にしました。
 いや、もっと近寄って見たら、本当は知った顔ぶれもいたかも知れません。しかし、生協時代の私の思い出は、決して良い事ばかりではありませんでした。当時の仲間とも、今でこそ集会で偶然の再会を喜び合うようになりましたが、その「仲間」の中には、生協時代には、ブラック企業の管理職さながらに、部下に暴力や暴言を吐く奴もいました。言っている事とやっている事が違うのは、安倍政権だけでなく生協も同じです。その中で、生協の労働組合が「何もしなかった」とは言わないけれど、そのパワハラも止められず、過労死やサービス残業の横行を容認しておいて、何の為の労働組合や共産党かと思いますね。
 その不甲斐なさを棚に上げて、再会後も「党へのカンパだと思って赤旗取れ」とか、「ブログに写真載せるな」とか、よく言えたものだと思います。こちらは、「ブログに写真を掲載する際は氏名は決して出さないし、目隠し等の画像編集も施す」と、ちゃんと言ったにも関わらず。そんな内弁慶のオドオドした姿勢で接して来られて、「自分の足元にはびこるパワハラや不払い労働も是正できない党の機関紙を、なぜ読みたくもないのにカンパ代わりに買わされなければならないのか?アホらしい」「ブログの中でホンの少し載せられるのも嫌な位なら、最初からこんな集会になぞ参加しなければ良いのに」と思いませんか?そういう思いもあって、敢えて今回は「いずみ生協労組」には合流しませんでした。
 私が今の戦争法案に反対するのも、あくまでも、今の私の非正規労働者としての立場から、格差社会や戦争政策を推し進める自民党政治には反対だからです。だから、この集会にも、誰かに言われなくても、自分から進んで飛び入り参加したのです。別に昔、生協職員だったからとか、共産党員だったからでは全然ありません。 

 集会が始まり、参加人数が4千人を超えた事が報告されました。平日の夜でもこんなに集まるのだったら、なおさら、なぜ二日前の日曜日にこれを企画しなかったのかと思いました。京都や神戸では、日曜日に開催して、京都などでは多数の若者たちで盛り上がったらしいではないですか。
 集会では、共産党の辰巳孝太郎参院議員が、安倍政権の姿勢を次のように激しく批判していました。マイクの故障で、途中から声が聞き取りにくくなったのが残念でしたが。
 いわく、「集団的自衛権行使で、米国の肩代わりとして、他国の戦争に介入する為に、わざわざ国会の会期を大幅に延長してまで、この戦争法案をゴリ押ししようとしている。元々、与党による『数の暴力』を抑制する為に、国会で会期が定められ、一事不再議(同じ案件を同じ会期内に何度も取り上げない)などの原則が定められたのに。それを、米国に法案成立の約束をしてしまったから、という理由だけで、出来レースで強行採決をしようとしている。しかし、その事で与党は逆に追い詰められてしまった。元々、与党は、『対米公約まず先にありき』で、国民の気付かないうちに、今年の夏までに、こっそり戦争法案を成立させるつもりだった。ところが、大幅な会期延長に加え、憲法審査会でこの法案が憲法違反だと指摘されてしまった事で、その目論見が大幅に狂ってしまった。今や、与党が出来レースに走れば走るほど、その醜態が白日の下に曝け出され、戦争法案反対、安倍政権不支持に世論が傾くようになってしまった」と。

 これは私も日々感じる所です。かつては「アベノミクス」の目くらましもあって、高い支持率を誇った安倍内閣も、最新の朝日の世論調査では何と39%と、ついに3割の危険水域に突入する所まで来てしまいました。
 また、この扇町集会が開催された6月23日は、沖縄では「慰霊の日」という事で、戦没者慰霊式典が開催されましたが、そこでも安倍首相は、参加者から「帰れ!」と罵声を浴びせられたそうです。せっかく翁長(おなが)県知事が辺野古移設反対、米軍基地の県外撤去を訴えても、安倍首相はその直ぐ後で、「普天間基地を固定化させない=辺野古移設を断固進める」と、まるで喧嘩を売るような事を言ってのけたのです。安倍が読み上げた式典の答辞も、昨年の文章とほとんど同じ内容だったそうです。二言目には「御霊(みたま)」とか「哀悼(あいとう)の誠」とか、表現こそやたら仰々しいものの、全然中身がこもっていない空虚な文章でした。それを、昨年もあれだけコピペ答辞を批判されたのにも関わらず、また懲りずに同じ表現でやってのけたのです。これではブーイングを食らうのも当然です。

 夕方の集会では、参加団体の様々な横断幕や旗が掲げられていました。その中には「一本の鉛筆があれば戦争はいやだと書く」という美空ひばりの歌詞を掲げたものもありました。以前、私の地元の母親大会で、沖縄・辺野古の話をして下さった講師のおばちゃんも、その時と同じジュゴンの帽子をかぶって集会に参加されていました。




 集会が終わり、いよいよ西梅田までデモ行進です。最近では「デモ」と言わず「パレード」と言うらしいですが。その「パレード」の諸注意を、これまた当時「いずみ生協労組」の副委員長だった人が、壇上から説明されました。
 それによると、会場で配布した「戦争アカン」の赤いチラシを(これも最近はチラシやビラではなくフライヤーと言うらしい)掲げて、一斉に「戦争アカン」と唱和して欲しいとの事でした。ああ、ここでも「戦争アカ~ン、止めて~」の「お願い」デモに徹するのかと、少々興ざめしてしまいました。会場で配られた模範シュプレヒコール集の例文も、「暴走政治をストップさせよう」とか、やたら長文の物が多かったように思います。同じ言うにしても、「暴走政治ストップ!」などの形で、もっと短文にしないと、コールがバラバラの、だらけたデモになってしまうのでは・・・。

 デモに出発する頃には、すっかり陽も落ち、夜のとばりに包まれてしまいました。4千人ものデモ隊なので、なかなか扇町公園から出る事が出来ません。ようやく公園を抜け出し、夜のビル街や繁華街の中を、梅田駅の方に進んで行きました。
 それで仕方なく、私も適当に隊列に紛れ込んで、とぼとぼ歩き出したら、何と共産党大阪府委員会の隊列の中から、聞き覚えのあるサウンドデモのコールが。
 「戦争法案絶対反対!(戦争法案絶対反対!)安倍政権は9条守れ!(安倍政権は9条守れ!)命を守れ!(命を守れ!)憲法守れ!(憲法守れ!)戦争止めろ!(戦争止めろ!)9条活かせ!(9条活かせ!)」・・・。やはり、デモはこれ位、元気にやらないと。
 このコールを叫んでいたのは、この前の弁護士会主催の戦争法案反対デモの際にも、前述のSADLでサウンドデモのコールを担当した、おかっぱ頭の若い女の子でした。その子が、何とハンドマイクもなしに、地声で叫ぶたびに、周囲のオッサン連中も、それに引きずられて叫んでいました。流石に、最初から最後までその子一人だけで叫ぶのは無理で、途中で何度か隣のオッサンにコールを代わってもらっていましたが。
 コールがオッサンの「お願い」調に戻るたびに、お通夜みたいな雰囲気に一瞬落ち込んだのが、その女の子にコールが代わった途端に、デモ全体がまた活気づく。その繰り返しでした。しかし、「民主集中制」の共産党がこんな事で良いのか(笑)?いずれにせよ、これで共産党を少し見直しました。いつも、こんなデモが出来るようになり、身内の不当労働行為とも安倍政権と闘うのと同じように闘えるようになれば、その時になって初めて「ひょっとしたら、赤旗も取ってやっても良いかな」と思いました。


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デモ参加 (あるみさん)
2015-06-25 21:13:19
おつかれさまです(^^)
やっぱり、「デモコール」は短く、分かりやすいのでないとイカんですね。
沖縄・県庁前で「中谷防衛大臣来沖」弾劾デモに参加しましたが、沖縄の「活動家」のデモコールの長いこと…言いたいことが沢山あるのは良くわかりますが…
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あるみさん (バッジ@ネオ・トロツキスト)
2015-06-26 11:31:37
多くの人に物事の事実関係や主張を理解してもらい、一緒に運動に立ち上がってもらうためには、伝達表現の「わかりやすさ」は重要でしょう。しかし、それも程度問題でありケースバイケースではないでしょうか。
マルクスやアインシュタインも、無理に「むずかしく」書いたのではないハズです。小学校一年生に大学教育で使うテキストが難しいのも当たり前です。「わかりやすさ」には自ずと限界があるということでしょう。

というよりも、民族的劣化が指摘されて久しい今の日本社会では、本当の問題は、そういう過度の「わかりやすさ」至上主義にあるようにも思われます。

知り合いの外国人女性(20代のポルトガル留学生)も批判していました。「日本人は『かわいい』とか『やさしい』を重要視し過ぎる国民ですね」云々と。

不破哲三から池上彰まで、「わかりやすさ」を「売り」にしている人間が目立つ昨今の日本社会では、「わかりやすさ」の影に潜む危険性にもしっかりと目を向けるべきだと思います。
「わかりやすさ」とは、物事の過度の単純化や一面化、常識内の保守的思考などでもあるわけですから、警戒が必要でしょう。

(と、書いても、デモのシュプレヒコールなどでは、やはり、簡潔で音的、意味的に「わかりやすい」ことが最重要でしょうねw)
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舌足らずを補足(>あるみさん) (バッジ@ネオ・トロツキスト)
2015-06-26 19:44:50
ポルトガルギャルちゃんが批判していた日本人の「やさしさ崇拝」は、優しさ(英語で言うsweet)と、易しさの両方を指しているそうですから、この場合も我田引水的な一面化は禁物でしたw
日本人男性は結婚前だけ「優しい」そうですwww

なお、易しさ崇拝に対する左派内からの警戒や批判は、左の有井行夫氏から右の松尾匡氏まで、多くの人に共通していますから、少なくとも左派学者の間では共通認識のようですよ(故・加藤周一氏なども指摘していたハズです)。
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そうそう (バッジ@ネオ・トロツキスト)
2015-06-29 12:47:13
最近、若者が街頭デモに参加しはじめたのは歓迎すべきことなんだけど、彼らのプラカやシュプって、英語が多いよねw 
「No War」や「Peace」ぐらいなら、高卒程度の日本人は誰でもが意味了解出来るだろうけど、「War is over. If you want」とか「Fight for Liberty」とかになると、どうなんだろう???
こういうのも、けっして「わかりやすく」はないと思うよねぇ。でも、若者デモでは、こういう英語がいっぱい使われているwww

ま、「わかりやすい」表現の是非ということそれ自体も、けっこう難しい問題みたいだよなぁwww
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はははは (バッジ@ネオ・トロツキスト)
2015-06-29 19:23:50
上記「高卒」は、「中卒」に訂正します。
なお、「War is over. If you want it」も「Fight for Liberty」も、正確には中学英語でしたね。

ただし、中学3年間程度の英語との付き合いだけじゃ、この程度の英語も、多分忘れちゃうだろうという意味があって上記のように書きました。
「War is over. If you want it」とか「Fight for Liberty」のような英語水準が身につくのは、中学英語優等生以外は、やはり高校の3年間が中学学力にプラスされないと、凡百生徒には無理でしょうねw(もっとも、若者デモには、もっと難しい英語表記もあったので、やはり件の問題は残るwww)
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