アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

この期に及んで何を今さら

2011年07月14日 20時15分38秒 | 福島の犠牲の上に胡坐をかくな
・菅首相:「脱原発」を明言…将来、なくてもいい社会実現(毎日新聞)
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110714k0000m010080000c.html
・菅内閣総理大臣記者会見(平成23年7月13日、首相官邸HP)
 http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201107/13kaiken.html

 菅首相も、今頃になって脱原発表明する位なら、もっと前に幾らでもやれる事があった筈。浜岡だけでなく玄海や美浜の老朽原発も廃炉にするとか、福島での年間20ミリシーベルトへの放射線量規制緩和を撤回し、もっと実効ある措置を取るとか、電力企業と行政との癒着を改めるべく、経産省・保安院・原子力安全委の機構改革に着手し、斑目(まだらめ)などの原発利権官僚の排除に乗り出すとか。
 それに何ら手をつけずに、逆に安全宣言や原発再稼動などの「後ろ向き」の政策を閣僚にさせておいて、今頃こんな事を言っても、全然説得力がありません。これが数年前の政権交代直後なら、まだしも多少は大目に見られたでしょうが、もう交代して内閣も二代目となり、震災・原発事故からも早数ヶ月の今となっては、「何を今頃になって」としか思えない。

 そう言えば、かつて自民党政権時代に麻生という首相がいました。自らも小泉改革のお先棒を担ぎ、散々格差拡大を進めておきながら、その究極の犠牲者たる世界同時不況の失業者に対し、まるで他人事のように「いい加減な気持ちで職探しするな」と、視察先のハローワークで暴言を吐いた御仁です。その麻生首相が、自民党政権崩壊が誰の目にも明らかになってから、アリバイ的に「格差社会批判」めいた事を口にした故事を思い出しました。

 今の民主党・菅首相の「脱原発」表明も、全くこれと同じでしょう。ひたすら人気挽回の為だけに、取って付けたような事を言って、少しでも世間の耳目を引こうとしているだけ。今まで脱原発に実際に取り組んで来られた小出裕章さん辺りがこれを言うならまだしも、具体的に何もして来ず、寧ろ逆行するような事も多かった菅内閣が、幾ら今頃になって口先だけ「脱原発」を言った所で、全然説得力がありません。
 問題なのは、その菅政権・民主党の大衆迎合パフォーマンスを批判する野党第一党たる自民党も、原発利権擁護という点では現与党とも「同じ穴のムジナ」でしかないので、「後ろ向きで消極的な批判」しか出来ないという事です。
 こんな奴らの「身内の喧嘩」に、いちいち付き合っていられるほど庶民は暇ではない。たとえ民主党や自民党がどうあろうとも、そんな事には振り回されずに、ひたすら「脱原発」と「脱格差社会」にむかって歩むのみです。

・「お墓に避難します」…南相馬の93歳女性自殺(読売新聞)
 「足手まといになる」「お墓に避難します」と遺書に残し。原発事故さえ無ければ。
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110709-OYT1T00649.htm
・子どもの尿からセシウム 福島の10人全員検出 5月採取(河北新報)
 体内に取り込まれた放射性物質による内部被曝。今後どんな影響が出てくるか心配。
 http://www.kahoku.co.jp/news/2011/07/20110701t63029.htm
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