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めでたい電車と雛流し

2020年03月04日 09時29分10秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 
昨日は3月3日の雛祭りでした。私はシフト休みを利用して、和歌山市の加太にある淡嶋神社の雛流しを観て来ました。「こんな時期に和歌山に行って大丈夫か?」と心配してくれる人もいましたが、流行しているのは感染源となった済生会有田病院の周辺だけです。それ以外の地域は大丈夫です。雛流しもマスク着用で参加したので多分大丈夫でしょう。伝統の雛流しすら出来ないようでは、もう日本もお終いです。
 
加太へは「加太さかな線」の「めでたい電車」に乗って行きました。南海本線紀ノ川駅から分岐して加太まで走る南海加太線を、南海電鉄では「加太さかな線」の愛称で、地元産の鯛のラッピングを施した「めでたい電車」を走らせています。
加太線の始発駅は紀ノ川駅ですが、同駅は普通電車しか止まらないので、全ての電車がターミナル駅の和歌山市駅から出ています。駅のホームには「さち」「かい」「なな」3種類の「めでたい電車」が紹介されていました。
「さち」はお母さん鯛でピンクの電車、「かい」はお父さん鯛で水色の電車、「なな」はその娘の鯛で赤い電車となります。但し、3月中は「かい」は運休で、「さち」と「なな」だけが走っています。
 
 
私はピンク色の「さち」に乗って加太に行きました。車内も鯛の宣伝一色で、つり革も鯛の形をしています。普段なら平日デイタイムはガラガラの加太線も、今日は雛流しがあるので20人ぐらいが2両編成の電車に乗っていました。例年ならもっと人出が多いらしいですが、今年は新型肺炎の流行で外出自粛要請も出ているので、これだけの人数に止まっているのだそうです。
加太駅には午前11時半ぐらいに着きました。開通当初から使われた古い駅舎の屋根には「とんぼり」という名の三角形の鬼瓦が乗っかっていましたが、建物の老朽化で取り外され、今では駅構内に展示されています。加太の街自体も古くからの漁師町で、警察署だった建物が国の有形文化財に指定されていました。
 
 
淡嶋神社の雛流し神事は正午から始まります。駅は街の東の外れにあり、西の外れにある神社までは徒歩20分ぐらいかかります。私が加太に着いたらもうギリギリの時間だったので、昼食は後回しにして、名物のよもぎ餅を1個だけ食べて神事に臨みました。
境内は既に多くの方で賑わっていました。年に一度の祭礼なので、報道関係者も大勢来られて神殿の前でカメラを構えていました。境内には多くの人形が祀られており、異様な雰囲気が漂っていました。
神殿の前には人形を乗せて海に流す白木の小舟が3隻置かれていました。やがて神事が始まり、神主が祝詞を上げた後、巫女さんの手で、その年に奉納する人形が1個ずつ小舟に乗せられて行きます。
最後の方は神職の方が小舟に乗せ、ライトバンに積まれて街外れの仮設桟橋まで運ばれます。桟橋の前では、神主や巫女さん、稚児たちが待機していました。
 
 
やがて、3艘の小舟がライトバンから降ろされ、桟橋の上に置かれます。神主が祝詞を上げ、稚児たちが「灯りをつけましょう、ぼんぼりの〜」で始まるお馴染みの雛祭りソングを唄う中で、小舟が海に流されます。
ところが、この一番肝心な場面で、私はとんだヘマをやらかしてしまいました。神事をスマホのカメラに収めようと、ズームアップで撮影を繰り返しているうちに、スマホがバーストしてしまったのです。いきなり画面が真っ暗になり、もう何も出来なくなってしまいました。
バーストで大量の電池を消耗してしまった為に、電池の残量がゼロになってしまったのです。こんな事になるとは思っていなかったので、モバイルバッテリーも持って来ませんでした。泣く泣く撮影を諦めざるを得ませんでした。
幾ら高機能のスマホと言えども、撮影については、まだまだデジカメの方が格段に優れています。スマホで撮影する際は、余り機体に負荷をかけてはいけなかったのです。頻繁にズームアップを繰り返すぐらいなら、まだそのまま撮影して、後でトリミングでサイズ調整すれば良かったのです。
 
 
私はもう何もする気がなくなり、桟橋を後にして神社に戻って来ました。そして、神社の前の出店で、遅い昼食を取りました。幸いスマホの方は、昼食中の充電により、何とか息を吹き返す事が出来ました。
昼食は650円のシラス丼にしました。シラスは鯛と並ぶ加太の名物です。シラスの上に乗った紀州梅も程良い酸っぱさで、美味しく頂けました。でも、ご飯は少なめで、味噌汁も付いていません。それで650円は、ちと高すぎるのではないかと思います。あいりん地区で、こんな食事をこんな値段で提供したら、皆怒り出しますw。
帰りは産直市場の「お魚創庫」で買い物して帰ろうとしましたが、生憎こちらも平日は閉店していました。もう仕方ないので、シラス丼を食べたお店で、350円のちりめん山椒を買って帰りました。
 
帰りの「めでたい電車」は赤色の「なな」でした。水色の「かい」は3月一杯、和歌山市駅の車庫で春休みに入っています。お土産のちりめん山椒は、その日の夕食のご飯にかけて食べました。紀州産の山椒がピリリと効いて非常に美味しかったです。これなら、もう1個買って帰れば良かった。
しかし、それでも350円は高いです。市販のスーパーなら、もっと安い値段で買えます。これではボッタクリ価格です。加太や淡嶋神社へは以前も何度か来た事がありますが、来る度に観光地化、俗化して、昔のゆったりとした街のたたずまいが失われていくように感じました。
街中のあちこちに「めでたい電車」の幟(のぼり)がはためいていましたが、肝心の加太線は今も大赤字です。やはり、国内の景気が回復しない事にはどうにもなりません。
 
それを外国人観光客頼みのインバウンド需要だけで挽回しようとしても無理です。インバウンドに寄りかかり、短期的な利益を求めようとするから、ボッタクリ商法に流れ、俗化が進むのです。今の新型肺炎の流行も、国民の命よりも利益優先で、外国人観光客の流入に歯止めをかけなかったから、ここまで事態が悪化してしまったのです。今まで散々、人気取りのために尖閣問題などで中国を叩きながら、金が絡むと途端に中国には何も言えなくなってしまう。ここに安倍政権の本質が見事に現れています。自分たちの保身しか眼中にないのです。それならむしろ、戦前の植民地支配や侵略戦争に反対しながら、今の中国の言論統制にも物申す共産党の方が、はるかに筋が通っています。
 
その挙句に、学校だけ一斉休校させても、共働き家庭をフォローする為に、学童保育や保育所は開業したままでは、今度は後者にしわ寄せが行き、後者がクルーズ船みたいになるだけです。学校は一斉休校させながら「学童保育や保育所は仕事は休むな」、そのくせ「折角の休日も外出自粛で自宅に閉じこもっておれ」では、もう国民は踏んだり蹴ったりです。

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1 コメント

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加太に行ってきました (あるみさん)
2020-03-06 19:24:53
私も28日に加太に行ってきました。
http://tatakauarumi.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-f5ae3a.html
いろいろあって、加太の街のことについては記事にしてないのですが、3月3日に雛流し神事なんかがあったのですね。それは知りませんでした。淡島神社は古い人形が供養のため沢山納められていて、それは壮観でした。
それにしても加太の街では、食べる所はないですね。神社周辺のお店ぐらいでしょう。海水浴シーズンになると違うのかも知れませんが。
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