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もはやこの程度の政府批判も許されないのか?

2015年04月03日 19時55分49秒 | 監視カメラよりも自由な社会に
報道ステーション 古館 古賀


報道ステーション:古舘キャスターと古賀氏のやりとりは…

 テレビ朝日の27日夜のニュース番組「報道ステーション」で、古舘伊知郎キャスターと、コメンテーターを務めた元経済産業省官僚の古賀茂明氏とが激しく応酬するハプニングがあった。古舘キャスターとコメンテーターの古賀氏とのやりとりは次の通り。

(22時16分ごろ)

古賀氏 ……今日が最後ということで、テレビ朝日の早河会長とか古舘プロダクションの佐藤会長のご意向ということで私は今日が最後なんですけど、これまで非常に多くの方から激励を受けまして、一方で菅官房長官はじめ官邸のみなさんにはものすごいバッシングを受けてきましたけれども、それを上回るみなさんの応援のおかげで非常に楽しくやらせていただいたということで、お礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

古舘氏 古賀さんちょっと待ってください。今のお話は私としては承服できません。古賀さんが金曜日に時折出てくださって、大変私も勉強させていただいている流れの中で、番組が4月から様相が変わっていく中でも、古賀さんに機会があれば、企画が合うなら出ていただきたいと、相変わらず思っていますし。

古賀氏 それは本当にありがたいことです。もし本当であれば、本当にありがたいこと。

古舘氏 古賀さんがこれで、すべて、なにかテレビ側から降ろされるということは、ちょっと古賀さん、それは違うと思うんですよ。

古賀氏 いや、でも古舘さん言われましたよね。私がこういうふうになることについて「自分はなにもできなかった、本当に申し訳ない」と。

古舘氏 はい、もちろん、それは。この前お話ししたのは、楽屋で。古賀さんにいろいろ教えていただいている中で、古賀さんの思うような意向に沿って流れができてないのであるとしたら大変申し訳ないと、思ってる今でも。それは極端過ぎる。

古賀氏 (さえぎって)いや私全部録音させていただきましたので、もしそういうふうにいわれるんだったら全部出させていただきますけれども。

古舘氏 いやこちらもそりゃ出させていただくことになっちゃいます古賀さん。

古賀氏 いやいいですよ。

古舘氏 だから、それはおいて、私は違うと思ってますが、ではイエメンのお話に戻っていただけますか。

(22時32分ごろ)

古賀氏 ……今日もですね、さっきああいうやりとりがありましたけれども、やっぱり、我々は批判されたから言っちゃいけないというふうになっちゃいけないので、そういう意味ではですね、テレビ朝日では作っていただくのは非常に申し訳ないと思ったから自分で作ってきました。(フリップを示す)「アイ アム ノット アベ(I am not ABE)」というのをですね。でこれは、単なる安倍批判じゃないです。日本人がどういう生き方をしようかということを、考えるうえでの一つの材料にしていただきたい、一つの考え方を申し上げたと。それはもちろん批判していただいてもいいですし、そういうことをみんなで議論していただきたいなと思ってましたんで、まあこれはもちろん、官邸の方からまたいろんな批判が来るかもしれませんけれども、あんまり陰で言わないでほしいなと思っているので、ぜひ直接ですね、菅官房長官でも、ごらんになっていると思いますから、私のところにどんどん文句言ってきていただきたいと思います。

古舘氏 あの、古賀さんのいろんなお考えは共鳴する部分も多々あるんですが、一方で、はっきり申し上げておきたいなという一点はですね、マスコミの至らなさ、ふがいなさももちろん認めるところはありますが、例えば私が担当させていただいているこの番組でいえば、数日前に川内原発に関する地震動に対する不安の指摘、あるいは、3.11には核のゴミがまったく行き場がない問題、あと沖縄の辺野古の問題ですね、こういうところも、北部でのアメリカの海兵隊の思惑があると、批判すべきところはやらせていただいているんです。

古賀氏 すばらしいですね。それ私も昨日ツイートしたんですよ。こんな立派なビデオを作ってますよと。(テレビ朝日の)サイトに行って特集のところをクリックしてくださいと。並んでますよ、ぜひ見てくださいとツイートしたんです。すごく反響もありました。で、あれを作っていたプロデューサーが今度更迭されるというのも事実です。

古舘氏 更迭ではないと思いますよ。私は人事のことは分かりませんが。

古賀氏 (さえぎる)いや人事のことを……

古舘氏 (さえぎる)人事異動、更迭、やめましょう古賀さん。これ、見てる方よく分からなくなってくるんで。

古賀氏 やめましょう。僕はそんなこと言いたくないので。(用意されたフリップを示して)いま安倍政権の中でどんな動きが進んでいるのかなと……。

古舘氏 ちょっと、ごめんなさい、時間が……

古賀氏 だからそういうこと言わないでほしかったんですよ。では最後にぜひこれを古舘さんにお贈りしたいんですけど(ガンジーの言葉を引用したフリップを示して読み上げ)つまり、圧力とか自粛に慣れていって、何もしない、独りでやったってしょうがない、たたかれるだけだ、ということでやっていないと、知らないうちに自分が変わってしまって、本当に大きな問題が起きているのに気がつかないってことがあるんですよと。私も今すごく自分に言い聞かせて生きているんですけど、ぜひこれはみんなが考えていただきたいと思っています。いろいろね、申し訳ない、口論みたいになっちゃって申し訳ないけれども、私が言いたかったのは、言いたいことはそのまま言おうと。自然に言って、もちろん違う意見の方は違う意見を言っていただいていいし、古舘さんだって私の考えがおかしいと思えばどんどんおかしいと言っていただいて、まったく何の問題もないんですけれども、なにか言ったことについて裏でいろいろ圧力をかけたり、官邸から電話をかけてなんだかんだと言ったりとか、そういうことはやめていただきたいと、そういうふうに思っただけです。

古舘氏 ……はい。それではいったんコマーシャルを挟みます。(以上、下記サイトから転載)

http://www.msn.com/ja-jp/news/entertainment/%e5%a0%b1%e9%81%93%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e5%8f%a4%e8%88%98%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%81%a8%e5%8f%a4%e8%b3%80%e6%b0%8f%e3%81%ae%e3%82%84%e3%82%8a%e3%81%a8%e3%82%8a%e3%81%af%e2%80%a6/ar-AAa7hAO#page=2

 私はもう何年も前から「報道ステーション」は観ていません。今の仕事は朝7時から始業なので、「報道ステーション」の始まる夜10時にはもう寝なければなりませんから。それに、テレビ自体もほとんど観ません。別にテレビなんか観なくても、時事ニュースはネットで観る事ができますから。ただ、毎朝出勤時の時報と天気予想の確認だけは欠かせないので、その時だけ早朝のNHKニュースを観るようにしています。本当はNHKなんて観たくはないのですが、天気予想はNHKが一番充実していますので。
 だから、3月27日放送の「報道ステーション」で、古舘伊知郎と古賀茂明が口論になった事も、ニュースでおぼろげながら知っていただけで、何が何だかよく分からないままでした。でも、本当に古賀が言うように、安倍政権からの圧力により、番組の中で自由に物が言えなくなっているとしたら一大事です。一人の視聴者や国民としても見過ごす訳には行きません。そこで急遽、上記のニュースと動画で、その時の二人のやり取りを確認しました。

 観た後、何とも言えない後味の悪さを感じました。過去の従軍慰安婦報道番組への介入劇からも明らかなように、安倍政権が裏でマスコミに圧力をかけている事は、私も間違いないと思いますが、それを告発したのが古賀さんだけで、後に続く人が誰もいない現状では、上記の動画だけでは、他の人に説得力ある説明ができません。確たる証拠がないのですから。
 いや、分かってますよ。それは当事者の安倍首相や菅官房長官が一番よく知っているはずです。本当は裏から圧力を掛けまくっているのに、当人は頑として「やっていない」とシラを切るのみ。そのくせ、これ見よがしに放送法まで引き合いに出して、暗に放送免許の剥奪をほのめかす体たらく。当事者がここまで図に乗っていると言うのに、本来はそれを一番先に追求しなければならないマスコミが、政権寄りの読売・産経だけでなく、表向き「リベラル」を任じる毎日や当事者の朝日に至るまで、ことごとく官邸の言い分ばかりをそのまま垂れ流し、後はもう、二人の個人的対立に話を矮小化して、面白おかしく書き立てるだけで。「もはや、ウィキリークスにでも頼まなければ、真実を知る事はできないのだろうか?」と、暗澹たる気分になります。

 だからと言って、「コメンテーターがニュースの話題からも離れて個人的な事情を一方的にまくし立てて良いのか?」という批判があります。確かに、あの放送時は中東イエメンにおけるテロの脅威について解説している場面でした。そこでいきなり古賀が、イエメン情勢とは何の関係もない放送番組の舞台裏を暴露し始めたものだから、視聴者の中には何が何だか分からなくなった人も少なくないでしょう。そういう意味では、古賀のやった事は「マナー違反」です。でも、誰も最初から好き好んで「マナー違反」をやるつもりの人間なぞいません。古賀も、表向きは番組コメンテーターとして遇されながら、官邸の圧力によって言論の自由が日に日に狭められてきたからこそ、最後の手段として、あのような非常識な行動に出たのでしょう。彼が何故そのような非常識な行動に出ざるを得なかったのか。そこを問わずに、彼の非常識だけを非難してそれで幕引きとするなら、それはもう「臭い物に蓋」以外の何物でもないでしょう。

 それにしても、昨今、朝日の「報道ステーション」やTBSの「ニュース23」、NHKの「クローズアップ現代」と言った番組が、政権寄りの視聴者から盛んに「反日」だの「偏向」だのと叩かれていますが、私はむしろそちらの方が怖いですね。今や、その程度の政府批判もできないのか。今の「報道ステーション」は余り観ないのでよく分かりませんが、昔の久米宏が司会をやっていた頃の「ニュースステーション」はよく観ました。今の「報道ステーション」も、この「ニュースステーション」の後継番組だそうですが、別に偏っているとか、そんな事、全然感じませんでしたけどね。
 古賀にしても、あの人、別にバリバリの反体制人士ではないでしょう。元・経済産業省の官僚で、政治的にも、左翼と言うよりもむしろ「みんなの党」に近い人じゃないですか。「安倍のような露骨な右傾化・軍国主義化には反対だけど、小泉元首相がやったような公務員改革や市場開放には大賛成」みたいな。そんな人だから、橋下徹も一時、古賀を自身のブレーンとして重用したのでしょう。そんな「新自由主義者」の古賀ですら「反日・サヨク」認定される今の世相の方が、よっぽど異常だと思いますけどね。
 もはや、その程度の政府批判も許されないとなると、戦前の大本営発表ともそう変わらないではないですか。やっている事は戦前と同じなのに、表向き「民主主義」を装っている分、昔よりも更に性質(たち)が悪い。正に、古賀が番組の中で紹介したガンジーの下記の言葉にもある通り、「国民は安倍政権によって、ここまで飼い馴らされてしまったのか」と言う思いで一杯です。

「あなたのすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、世界によって自分が変えられないようにするためである」(マハトマ・ガンジー)
コメント (1)
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