アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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搾取されたがる人たち

2007年02月16日 08時54分17秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
 以前、ある所で、こんな人を見かけました。TV国会中継か何かで、野党議員が青年の就職難・結婚難の問題で政府を追及しているシーンを前にして、やにわに「××党は何言っとんじゃあ、こんな奴らは中国・北朝鮮へでも行ってしまえ」という事を言った人を。

 後でその人に話をよくよく聞いて見ると、その人は、休みの日にまた別のフルタイムの仕事を掛け持ちしているダブルワーカーでした。ダブルワークの理由は、二人の子どもの教育費を稼ぎ出す為です。それで「自分はこうやって結婚も仕事もしているのだ、人間その気になれば何でも出来るのだ、文句いう奴は世間に甘えている」という結論になるのでしょう、この人の場合は。

 しかしそんな生活は、はっきり言って「人間の暮らし」ではありません。ただただ生存の為、食いつなぐ為だけに、365日休み無しの働き尽くめで生きて行かなければならないと言うのは、それはもう「動物の暮らし」と同じです。

 そういう風に、何でも「自己責任」で受け入れて「個人が受忍すべき試練」と思うのは、それは当人の勝手ですが、誰もがそんな暮らしが出来る訳ではないし、それで以って「怠け者」だとか「甘え」だとか言われる筋合いもありません。少なくとも私はそんな「奴隷労働」など真っ平ゴメンです。そういう価値観を人にまで押付けられたら堪ったものではありません。

 「最低限度の健康で文化的な生活を送る権利」は、単に日本国憲法25条に書かれているだけに止まらず、どんな国の人であれ人間ならば誰もが持っている当然の権利であると、私は考えます。
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拉致問題を言い募りつつ、実際は北朝鮮解放に敵対するという自己撞着

2007年02月16日 08時29分52秒 | 北朝鮮・中国人権問題
 こういう人が未だによくいます。TVが北朝鮮や拉致問題のニュースを流す度に、「北朝鮮なんかやっつけてしまえ」とか「このチョンが」とか、そういう言葉を平気で吐く人が。そんな場面に何度も出くわすと、もういい加減ウンザリきます。「戦後日本の60年の歩みは一体何だったのか」と、つくづく思います。

 この発言の裏には、「北朝鮮の恫喝、瀬戸際政策に屈するな」という想いがあるのは確かでしょう。しかし、この手の人がこういう発言をすればするほど、北朝鮮・拉致問題の実際の解決は逆に遠のいてしまうのです。
 これは何故かと言うと、この手の人たちというのは得てして、北朝鮮問題を、単に「日本人拉致の問題」「日本vs韓国・北朝鮮・中国の、民族・国家対立の問題」としてしか理解出来ないからです。だから、金正日や北朝鮮の事をクソミソには言うが、その当事国の犠牲者である在日コリアン・帰国者・脱北者の救援の問題には逆に事の外無関心で冷淡なのです。中には「在日の北朝鮮帰国者は自分の意志で北朝鮮に行ったのだ、たとえ騙されて行ったとしてもそれは当人の自己責任であって、日本人拉致被害者と同じには扱えない」、もっと酷いのになると「朝鮮人がどうなろうと知ったこっちゃ無い、日本人の拉致被害者だけ助かれば良いのだ」と言わんばかりの人までいます。

 確かに、「救う会」系や右翼の中にも、脱北者・帰国者救援や在日コリアンの地位向上の問題に取り組まれている人は少なくありません。また、「拉致被害者家族会」の方々の多くが脱北者・帰国者救援や在日の問題にも心を寄せてくれている事も確かです。実際、横田さんなどは民族学校への心無いバッシングに対して非難の声を挙げました。
 しかしその裾野(拉致問題支援者)はどうかというと、まるで「親の心子知らず」ともいうべき心理で、相も変わらず朝鮮人・在日コリアンバッシングに奔走しているだけなのです。

 よく脱北者救援と言うと、何か北朝鮮国内に潜入して意図的に脱北や内乱を扇動する運動であるかのように捉えられる向きもあるようですが、実際は違います。脱北の手助けもしますが、それはあくまで脱北者本人の意志によるものです。そして、脱北の危険も然る事ながら、寧ろ本当の困難は脱北後の定住にあるのです。言葉も喋れず、日本での勤労の経験も技能も無い脱北者の方に、日本語を教え住居や勤務先を斡旋する、そういう地味で苦労も多い地道な運動なのです。また、在日コリアン社会との協力・連携も不可欠です。
 それに対して最大の壁として立ちはだかっているのが、何かといえば自国本位の歪んだナショナリズムを振り回し、在日の人たちを「チョーセン」と蔑み、事あるごとに外国人バッシングに走る、この手の人たちなのです。

 中国・韓国などの北朝鮮周辺諸国が何故北朝鮮を持て余しているかといえば、金体制崩壊を機に脱北者・北朝鮮難民が自国に大挙して押し寄せてくるのを怖れているからです。この難民問題について、いきなり全員救出とまでは行かなくても、その道筋(難民受入れの国際的枠組み構築と各国での一定程度の受入れ・生活支援)さえつける事が出来れば、冷戦の仇花である金正日体制など自然に瓦解し、北朝鮮問題は基本的に全て解決するのです。北朝鮮問題の基本はあくまで人権問題です。核放棄や安全保障などは全て二次的な問題です。況してや民族・国家対立や「自国本位の国益」の問題なんかでは決してありません。

 しかし安倍政権は、自身の有力な支持基盤でもある「この手の人たち」を敵に回すようなことなどは絶対にしません。それでも一国の政権担当者ともなれば、流石に「この手の人たち」の価値観だけでは実際の政治は回らない事も、薄々は分ってきたようではありますが。それでも、これだけ支持率が低落している中にあっては、ただひたすら「この手の人たち」に阿り排外主義を煽り立てて、それを自身の内閣と自民党政治の安定に利用しようとしているだけなのです。
コメント (1)
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