夏と言えば、受験の天王山です。
2年前、マリリンと登った山を今年はティガーと登ります。
高く険しい山を前に、母はメラメラと燃えておりました。
「さあ、登るわよっ!!」
……
あれっ???受験生本人はっ???
母だけ張り切っても意味ないじゃん。
本人がいなくてどうするよ?
早く来いっ!!
「はーい…」
なんなのよ、そのくぐもった声は?
おまえ、やる気あんのか?
これから山登りだってのに、なぜその格好だい?
そしてなぜクレンを連れているんだい?
おーい、ここに来て逃げ出すなんて許さんぞ。
2年前にこの苦しい山を登ったマリリン。
ティガーにも是非とも登りきってほしいと願っています。
やっと山登りの格好になったわね。
さあ、少しずつ登っていくわよ。
ようやく登り始めて、まだまだふもとにたどりついたばかりなのに、気付いたら立ちはだかる壁「夏期講習」はもう半分終わっていました…。
この「夏期講習」という名の絶壁を登ることができるでしょうか。
その壁をよじ登ってもそこから先はさらに険しく厳しい道が続くでしょう。
前が見えないくらいの濃霧で一歩も進めなくなるかもしれないし、引き返したくなることもあるかもしれない。
酸欠で倒れちゃうかもしれない。
突然の嵐や崖崩れ、もしかしたら遭難の危機もあるかもしれません。
小学6年生の男子にはあまりにも過酷な山登りだと思います。
でも、それでもあきらめずに登り続ければ、その先にはきっと、見たこともないような素晴らしい景色が広がっていることでしょう。
その夢に見る景色を見るために、今は一歩ずつ少しずつ登って行くのです。
頑張れ、ティガー!!