今宵も劇場でお会いしましょう!

おおるりが赤裸々に綴る脱線転覆の感想記!(舞台やライブの感想です)

いつかどこかで(13)

2011年03月20日 03時09分24秒 | いつかどこかで(雑記)

こんばんは、おおるりです。

あれから一週間が過ぎましたね。
ほんとうに長い一週間でしたね。
とても怖い思いをしましたね。
心の痛い、悲しい思いをしましたね。
被災地の方達はもちろんのこと、その周辺の方、疎開している方、停電区域にお住まいの方や通勤にご苦労した方、ご家族や友人・知人をご心配する方…そうでなくても、テレビなどの報道を見て連日心を痛めてらした方々……誰もが辛く、長い一週間でしたね。
それぞれが、それぞれなりに、この一週間、一日、一日をほんとうによく耐えましたね。
今もなお、不安な日々を過ごしている方へは、心からお見舞い申し上げます。
どうか一日も早く平安な日々が戻りますようにお祈りしています。

私はこの一週間、ずっと「自分にできることは何なのか」と考えながら毎日を送っていました。
そうした方も多かったのではないかと思います。
自分にできることは何か?
自分だからできることは何か?
自分にもできること、自分しかできないこと、自分ならできること……似ているようで微妙に違いますよね。
震災の日は幸いに怪我もなく無事でしたが、東京に住んでいますから、節電することや義援金を送ることなども含め、では、この一週間に自分は実際に何をしたか、これから何をするのか……今、それを改めて考える三連休になっています。

けれども、私のできることはほんとうに小さくて、被害に会われた方たちの、そのあまりにも大きすぎる痛みに比べたら、ほとんど役にも立たなくて、無力に等しいかもしれません。
たぶん、これをご覧くださっているあなたも、きっとそうなのでしょう。
私たち、一人一人はきっと小さなことしかできません。
だからこそ、一人一人が小さなことを、ひとつひとつやっていくことが大切なんだと思います。
ひとつずつ、ひとつずつ。
ひとつでしかなくても良いんです。
今日一日、ひとつでも何かできたら嬉しい。ひとつできたら、できたこと、できることを喜んで、しっかりと生きていきましょう。
そして、いま元気な人、やがて元気になる人から順々に、日本全体を元気にしていけば良いのだと思います。

私に関して言えば、私の身の周りの節電は私にしかできないので、私が節電します。
私の健康管理は私にしかできないので、私がしなければなりません。
なのに、水曜日の夜にはうっかりと39度の高熱を出してしまいました。
屋根も暖房も布団も、食べ物もある暮らしをしていながら、我ながら情けなかったです。
反省して夜は充分に休息をとり、気合で一日も休まずに会社に行って仕事をしました。
あ、ちょっとだけカッコつけて、嘘言っちゃいました(笑)
実は半日だけ休ませてもらいました。でも、毎日行ったのは本当です。
なぜなら、考えてみると、私が今のこの事態でしなければいけないことは、なるべく平常心で冷静に、けれども心をこめて思いやりをもちながら、会社で仕事をすることだからです。
このような万一の時にこそ、社会に役に立たなければならない、そういう職場にいますので。
同じチームの大先輩は社内の災害対策本部に支援に行ってしまいました。
上司ですら大規模なローラー作戦の要員に入ったそうです。
私は微力ながら後方支援として、先輩の抜けた穴埋めを勤めます。
直接には何もできはしませんが、間接的にでもお役に立てるよう、ひとつ、ひとつを、焦らず慌てないでやっていきたいと思います。

それから、もうひとつ。
私ならできること。
それは、今までどおりに劇場に足を運ぶことです。
「こんな時に劇場だ、ライブだ、展覧会だと、チャラチャラと遊び歩くなんて不謹慎だ」と思う方もいるかもしれませんが、今の日本のあらゆる産業をこれ以上に停滞させないためにも、なるべく、できる範囲で今までどおりの生活をすることが大切なのだろうと思いますので、そこで幕が開く限り、そして帰宅の交通が動く限りは、私は買ったチケットを無駄にはしないつもりです。
…なんて、実は幸か不幸か今年に入ってチケットを買い控えてましたので、いま手持ちのチケットの数はあまりありません。
それでも、26日の文楽「曽根崎心中」は公演中止になってしまいました。
予定した幕が開かないこと…これが関係者の皆さんにとってはどんなにか辛いことか…それを思うにつけても残念でなりませんが、払い戻したチケット代は、明後日に出かける劇場の義援金箱に入れたいと思います。
いつか必ず、この斬新な一大プロジェクトと言われる杉本文楽が行われることを、首を長くして待つつもりです。

ところで話はガラッと変わるようですが、元宇宙飛行士で一月に訪れた日本科学未来館の館長さんでもある毛利衛さんの話が、どこかの雑誌で興味深く書かれていました。
うろ覚えのうえに、詳しいことをあえてすっとばして、私の興味深く感じたことだけを書かせてもらえるならば…ということで、引用のルールから外れていて申し訳ないのですが…
地球の歴史からすると、人類の歴史というのはまだごく短いもので、一つの星が変化する長い年月の中で、あらゆる種族がそうであるように、人類もまた滅びに向かっているというんですね。
もちろん、今すぐではありません。何千万年だか億だか、すっかり単位は忘れてしまいましたが、そういった遠い遠い先のことなのだと思います。
けれども、人類そのものが星を変化させてしまったりもしていますよね。温暖化とか。
だから、人類の滅びを招く要因のひとつとしても人類がある。

って、あれ? そんなこと、書いてあったかなぁ~? 
…なんて、「おい、こら!」ってな、だから、これは頭の悪いおおるりの学習ノートだと思ってくださって結構なんですが(汗)
最終的に何をその「見えないノート」に私が書いたかというと、毛利氏は、地球というものを宇宙からマクロで捉えた見方をするならば、「あらゆる文化は、人類の滅びを止めるために向かっている」というんです。
私が、とても驚いたのは、人類の滅びを止めるのは医学や科学、地学などの学問とか技術の進歩だけではなく、「あらゆる文化」と毛利さんが語ったということなんです。
あらゆる文化……それには、もちろん音楽や美術、文芸や演劇なども含まれますよね?

もしそれが本当ならば、私たちは、「あらゆる文化」を尊重して、大切に育ていくべきなんじゃないか。
音楽も美術も、詩や小説や演劇も、そこには人の想いが必ずあって、だから人のために作られているはずです。
人を救うはずなんです。

私がいつも覗いているブログのアーティスト達の誰もが、名も知れない役者さんや演劇関係者の方たちのみんなが、こんな時だからこそ、何かをしよう、幕を開けよう、チャリティーをしようと口々に言っています。
人に愛や希望を与えてくれる、それら全ての方々に心から応援したいと思います。
そして、いま被災地で生きるのが精一杯の方々が、いつかどこかで彼らの作品を目にして心を癒したり、元気になるような日が一日でも早く来るように、私はいつもどおり、たくさん仕事をして、その分をよく遊ぶことで、彼らを支えたいと思います。

とか言うと、「それって、ただ自分が遊びたいから言い訳してるんじゃ?」と思われるかもしれませんが、
そうですよ、「いっぱい仕事して、いっぱい遊ぶ」というのが私の理想なんです。
遊んできたら、また感想記を書きますので、よろしければぜひまた見に来てください。
そして、これを読んでくださっているあなたがもし元気で、状況が許すならば、「心苦しい」などと遠慮せずに、どんどん劇場に行きましょう! 音楽を聴きましょう! 絵を鑑賞したり本を読みましょう。
そのためにも、健康で、元気で、日本を元気にしましょう!
日本を止めたら、それだけ復興が遅くなってしまいます。
私はこんな時だからこそ、心豊かに、元気でいて、人に優しく仕事や生活を続けたいと思います。

そして、良い舞台を観たらたくさん拍手して、観客として役者さん達や制作側の方たちを支えて、いつか彼らには東北の方たちのために幕を開けて、磨き続けたステージを見せてほしいと思います。


一週間分の想いを書いたので、つい長くなってしまいました。
最後まで読んでくださって、ほんとうにありがとうございます。

では、いつかどこかの劇場で、お互いに元気で、きっとお会いいたしまししょう!


おおるり



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