これを待っていたんだよ!と言わんばかりの熱い展開に大満足の第42話「自由と正義と」。
前半をシンとキラのリベンジバトルで熱くエンタメ作品万歳と言わんばかりに盛り上げ、後半にはアスランの決意の瞬間を前作、そしてザフト復隊の回想を交えつつ物語のテーマ部分を大いに盛り上げてくれました。
またアスランだけでなく、随所に「自分で考え、決断する」というメッセージが盛り込まれていて、終盤へ向けてこのあたりのテーマも一気に収斂していきそうな予感です。
とにかくエンタメとしてもメッセージとしても熱かった今回、かなり楽しませて頂きました。
■ラクスから渡されるジャスティス
今回アスランがジャスティスに搭乗するまでに個人的に2つのポイントに触れてくれないかなと、もしそれに触れてくれたら個人的に大満足なんだけどな、と思っていた点、その2つが綺麗に描かれて、僕個人としては今回のアスランのジャスティス出撃、大満足、つか感激しました。
2つのうち、1つめは前作SEEDではアスランは第36話「正義の名のもとに」でジャスティスを父親のパトリックから受領していたのですが、DESTINYでは是非ともラクスから受け取る、それを是非やって欲しかったのです。
ここまで落とされて、全てを失いながらも、自分で立ち上がるところまで到達したアスランに、最後に手渡される正義という名の剣はラクスから渡されるというのがぐっと来る、しかも今回自分の期待を大きく超えていったのが、実はそれはキラ経由であったというところでしたね。
キラは自分が力を失ったときに守るための力を発揮できないことの辛さを自ら経験しているし、そして何よりきっとアスランが立ち直るであろうと信頼してジャスティスを届けようとするところが何気に熱かったですよ。
2つは目は、これも前作SEED第36話「正義の名のもとに」でアスランはラクスに「なら私を撃ちますか?
ザフトのアスラン・ザラ」という問い掛けをしているのですが、このときのアスランはラクスに答えられなかったんですよね(それが次の行動のきっかけになったのですが)。
是非ともこの問い掛けを今作DESTINYではジャスティスに搭乗する際にやって欲しいとかなり強く思っていたんです。
君も俺はただ戦士でしかないと・・・そう言いたいのか?
それを決めるのも あなたですわ
恐いのは 閉ざされてしまう事
こうなのだ・・・ここまでだと・・・終えてしまう事です
傷ついた今のあなたにこれは残酷でしょう・・・
力はただ力です
そしてあなたは確かに戦士なのかもしれませんが・・・アスランでしょう?
ジャスティスという「力」を手渡そうとするラクスに対して、それは議長のように自分にただ戦士になれということか?と問うアスラン。
それに対して、確かにあなたは戦士としての「役割」を持っているかもしれない、「役割」に甘んじるのも、自分の意志で決めるのも、それは自分次第。
しかしその戦士という「役割」の前に、あなたはアスランという人間でしょう?と答えるラクス。
勝手に僕の脳内で補完してしまったのですが(笑)、こういう問い掛けをやってくれて本当に満足。
テーマとしてもDESTINYでは最終的には「自立・自律」みたいなところにスポットがあたるんじゃないか?と思っていたので、ここに来てその流れ、作中テーマとして暗示するストーリーが加速してきたようにも思えて、今回はこの辺、個人的にかなり満足です。
しかも、今回のアスランのジャスティス初出撃は、前作の迷いながらの初出撃ではなく、明確な答えを胸に出撃していったというのが何より熱いぜって感じです。
■そしてシン
キラ、そしてアスランと新たな決意を胸に主人公二人が続けて立ち上がり、残るシンに最後にスポットが当たる準備が整ったという感じでしょうか。
僕は当初は物語中盤くらいでシンの覚醒みたいなのをやるのかな?なんて思っていたのですが、キラにしてもアスランにしても再始動までここまでタメがあったわけで、それを描いてから最後にシンに収斂させていく、そういうことなのかもしれません。
ここまで来ると最後の覚醒というのは、後回しにされたというよりも、大事にタメられたという印象すら抱いてきました。
そういう意味では(僕が思っているだけですが)3人主人公制というのは今更ながら納得で、シンという前作の主人公たちでは描けなかった部分を担うIFストーリーの主人公が、物語中盤で同じ方向を向いてしまったのではどうかな(早すぎるな)?とも思いますし、「自立・自律」というテーマだけでなくいろんなテーマが最後に収斂されていく、そんな予感さえしてきます。
アプローチの仕方は全く違っていたけれども、たどり着きたい場所は同じだったんだ、みたいなのがあると個人的には満足かも。
僕の個人的な感覚なんだけれども、このDETINYという作品は全て観終わった後に、DVDなんかでまた一気に観直していくと、今は分かりづらく見える部分もすっきりと見えてきて、二度目に受ける印象は大分違って見えるんじゃないかなと思ったりしています。
■カガリ
シンとの対峙、個人的に非常に期待していたのですが、この展開は有り、というかこの方が良かったなと正直思いました。
というのも次回が「反撃の声」というタイトルでカガリの演説があるとすれば、やはりアカツキというMSはカガリが迷いながらも「力」を取ることも必要だと悟る象徴として使われたと思っていたので、カガリの見せ場はやはり今回は為政者としての演説部分になってくるんだ、というので非常に納得、つか、ずっとそれをやって欲しいと思っていたので、個人的にはシンに負けちゃうというのは当然だし、ここで何らかの決着が付かなくて良かったなと。
ユウナとの会話部分はやはり面白くて、
第40話「黄金の意志」の感想で「責任」を放棄したユウナと、「責任」を果たすべく戻ってきたカガリの対比が面白いなんて書いていたのですが、今回はそれをカガリの言葉の中で明示してくれた、そんな感じで嬉しかったですね。
だからこそ、次回の「反撃の声」が楽しみで、どうやって停戦に持ち込むのか?為政者としてどう責任を果たしていくのか?この辺に期待しちゃいます。
またここでカガリの演説が入るとするならば、残るはラクス。
バトル面での主人公が前述の3人ならば、物語の重要部分のヒロインはこの二人で、是非ともこの二人から作中テーマに関わる演説が聞きたいと、たぶん放送当初あたりからずっと言ってきたことなので、そろそろ実現しそうな予感にかなりドキドキしそうです。
最終的には議長とラクスの演説があるともう大満足なんですけどね。
■自分で考えて、自分で決める
今回は「自立・自律」(と僕が勝手に呼んでいる)テーマをアスランを中心に、他のキャラでもさりげなく描いてくれていたのが熱かったです。
髪を下ろしてからずっと、僕の心を掴んで離さないメイリンたんですが、彼女の場合、脱出時にアスランの手をとったところで最初の決断をしているのですが、あの時は勢いもあったかもしれません。
しかし、今回改めて彼女自身に道を選択させたというのは面白いなと思うのです。
ミネルバや姉のルナと敵対ポジションに入るかもしれない、それでも選んだ、自分で決めたことだから、みたいな。
またネオについても同様。
彼自身も(フラガの記憶は無いとしても)色々と考えた末に戻ることを決断する、しかも登場の仕方がいかにもフラガちっくなエンタメでまた熱い。
あの「名言」まで出されたら、マリューさんじゃなくとも泣きたくなるってもんです(涙)。
DESTINYのマリューさんはほんと、イイ感じですな。
■レイとルナ
見方を間違えると、シンを巡る三角関係で駆け引きを展開中、みたいにも思えるんですが(笑)、レイがシンをどう見ているか?が終盤ポイントになったりしないかな。
議長の駒としての「役割」を果たさせるための先導者みたいな位置づけが強調されたかな?という描写でしたね。
個人的には、レイを自分の理解者だと信じているシンが、議長サイドからの離反を契機にレイと対峙するけれど、そこには議長絶対のレイがいて、「役割」を果たせないなら不要とか言ってシンとレイが対決する、みたいのを希望です。
邪魔者扱いされたヒロインが頑張ってしまうのは定石ですが、この作品の場合はそういう風に頑張っちゃうと危険なので、今からドキドキしてます。
彼女にも「自分で考えて 自分で決める」イベントが来ると信じているのですが、そのときは是非メイリンたんとの和解も描いて欲しいなぁ。
#つか、このままで終わらないよね(いろんな意味で)?
■ジェットストリームアタック
宇宙から降下してくるドム、何気にカッコいい!と思いました。
#モノアイ、動きすぎだ(笑)。
やっぱりドムは3機ですな。
で、ジェットストリームアタック!!
す、凄ぇ(笑)。
プリキュア・マーブルスクリュー並みに凄いです。
#つか、進化したジェットストリームアタックだから、例えるならプリキュア・マーブルスクリュー・スパークルか?
あのお姉さんはヒルダさんという名前なんですが、ヒルダだけどC.V.はタルホ姉さん、みたいな(笑)。
#日曜日作品ネタ増量中です。
■猫
うお、ジブやん、猫もきっちり持って(つか、人に持たせて)逃げてるよ(笑)。
■てぇー!!
今回の「vestige」をバックに展開されるバトルはエンタメ度満点でしたね。
特にアーサーとアマギさんの発射号令シンクロ、何気にカッコよかったっす。
#つか、新鮮でした。
■Sフリーダム
やっぱカッコいいっす。
ライフル連結、胸部ビーム、おまけに二刀流で登場、ドラグーンが使えないのは残念だけど、やっぱ燃えますね。
これは本当にMGが楽しみです。
#1/100も手を出しちゃいそう。
#いや、今回はIジャスティス、デスティニーもMG出たら買ってしまいそうです。
#買うことは買いますが、いつ作るか?ということについては、
それはそれ、これはこれ、です。
いやー、今週面白かったです。
ラストまでこの勢いで楽しめるといいなぁ。