今回もしみじみ面白かったエウレカセブン。
一見地味な展開のようにみえて、その実、きっちりと計算された構成に妙に嬉しくなっていたりして。
今回はやはりエウレカの心情変化に注目で、構成として非常に上手いなぁとしみじみ感心していたのが、楽しい気分の周りに集まるというスカイフィッシュと、楽しくない気分で沈んでいるエウレカの対比を二元的に表現している点で、スカイフィッシュ捕獲エピソードを通じてレントンとエウレカの新しい関係性が構築されていくんだなぁと感じさせるには十分な展開でした。
個人的には起承転結の「承」部分は各キャラの内面を描くと思っていて、そこは重要なんだけどテンポ良く行って欲しいなと思っていたので、ここでの早めの二人の関係性構築は個人的に嬉しいところ。
少しだけ距離が縮まった二人なら、この後今度は互いに意見をぶつけ合って喧嘩しちゃうよ、くらいの関係性までいけるといいなぁ。
それこそエウレカが感情をぶつけて怒る、とか初めて見たよ、なんてメンバーに言われるくらいに。
そんな二人が早く見たかったりもします。
また、何気に実は職人気質なニールのエピソードもしみじみ良くって、一抹の寂しさを感じさせる半面、現実感というか、地に足の着いたサイドストーリーみたいで、凄く丁寧に作られているなぁと改めて実感。
■エウレカの視点
前回をレントンの視点からエウレカとの関係性を描写してくれたわけで、関係性修復、というか新たな関係性を構築するファーストステップとしてレントンがエウレカに初めて自分が考えていることを伝える、というのをやってくれました。
ということで、今回はむしろ今回の方が「オボジット・ヴュー」か?と思わせるほど、反対のエウレカ視点、エウレカの心情描写がメインになってましたね。
この物語は謎部分も面白いですが、やっぱりレントンとエウレカの関係性の構築、ここが一番楽しみであり、面白い点だなぁと改めて実感しますね。
第15話「ヒューマン・ビヘイビュア」で見せた一連のエウレカの行動はやはり嫉妬で、今回特に面白いなと思ったのが、ヒルダさんの指摘で浮き上がる、「ニルバーシュと仲良くなったレントンへの嫉妬」なのか、それとも「レントンと仲良くなったニルバーシュ」への嫉妬なのか?という点ですよね。
特に後者の方は、そう来たか!って感じで、おお、レントンにも多少脈はあるんだ、なんてにやけてしまったのは内緒です(笑)。
■スカイフィッシュとエウレカ
今回の構成で上手いなぁと思って観ていたのが、楽しい気分の周りに集まるスカイフィッシュと、子供たちも遠慮して寄り付かないくらい沈んでいるエウレカの対比表現が同時進行していって、喧嘩していても?結局はエウレカの笑顔を思い浮かべちゃうレントンと、自分の気持ちに改めて気が付いたエウレカが、レントンの危機に瞬間的にシンクロするっていう展開、これって綺麗だなぁなんて、思ってました。
ニールが言うには
スカイフィッシュはコンパクドライブの傍で
楽しい気分でいる人に寄ってくるらしい
この言葉が本当に意味する、というか、メッセージとして伝えたかったのは、
楽しくなさそうな人の傍には誰も来ないって
スマイルスマイル!
ね!!
(by ギジェット)
という対人関係構築の基本の部分なんですよね。
作中テーマやメッセージを浮かび上がらせるには、その対極表現や対象を極端にすることでその効果が得られると思うのですが、この場合、エウレカという極端に感情の起伏がないヒロインがいることで、こういう大事なポイントを描くことができるというのが面白いですね。
だからこそ、感情の起伏が豊かな、そして最も視聴者サイドに近い?レントンとの関係性の構築っていうのが楽しみなんですよね。
冷たくされても、思い出すのはエウレカの笑顔ばっかりというレントンに癒されます(笑)。
#そして人の感情に左右する、もしくは語りかけるというトラパー、そしてそれを見分けるスカイフィッシュはしっかりレントンに反応。
#この辺も伏線なんだろうなぁきっと。
#ミーシャが呟いた人の心に語りかけるトラパー、その逆があるなら・・・というのをレントンが実証しそうですよね。
ということで、笑顔の戻ってきたエウレカと、また新しい関係性を構築する第一歩を踏み出した二人に、視聴後、妙に爽やかな気分になってみたり。
やっぱり次は喧嘩だな(笑)。
■おまけ
今回のエウレカの戸惑いは、嫉妬だけじゃなくて、レントンの告白も少なからず影響していたんじゃないかなと。
閉ざしている自分の心に入ってくるレントンに対して、どうしていいのか分からない、つかビックリしていて自分の気持ちを持て余している、そんな心情もあったのかな、なんて。
だから、その自分の気持ちについてヒルダの指摘を受けて嫉妬を含めてそれが「普通」なんだ、と納得できたのも、最後の笑顔につながっていたりするのかな。
結局、その笑顔に癒されるのは自分なんですが(笑)。
■ケンゴウとニール
エウレカセブンって表現的には人それぞれ受け取り方があるとは思いますが、僕個人としては大人キャラたちがいるってことが結構重要だな、と思うんですね。
それも完璧タイプじゃなくて、結構こういうタイプの人たちいるよ(笑)みたいなタイプの人が。
ゆえに今回のケンゴウとニールのやり取りなんかはしみじみ面白かったし、そこからプロとしてのプライドを覗かせる、そしてプロとしての実力をきちんと見せる、そして何より自分の父親もちゃんと彼なりに尊敬してるんだ、みたいな表現が凄く良くて、こういうサイドストーリーを綺麗に入れてくれるって凄いなと。
またプロとしての矜持、そして技術はあっても、時代に迎合できなかった等、実際に仕事を持っている身としてはしみじみ切ない話だったりもするんですよね。
時々思うんですが、エウレカセブンって子供向けというより、大人のほうがノスタルジーを感じたり、また違う部分で共感したり、時に切なかったりする、そういうストーリーだよなぁ、なんて思ってみちゃったりしますね。
またニールの職人気質なところを見せて、おじいちゃんを思い出させるあたり、次週への引きとしてもめっちゃ上手いよ、みたいな(笑)。
■レントンとアドロック
第2クールのもう一つの焦点は僕個人としてはレントンが父親であるアドロックの存在とどう折り合いをつけるか?にあるかな、と思っているので、今回ホランドが呟いた「発掘屋」が、次週登場して、そこでおじいちゃんやアドロックなんかの面影を重ねちゃうんだろうなぁ、なんて思ったり。
やっぱりこの作品って、こういうところを丁寧に描いてくれているというのが、僕個人としては凄く好きなんだなと改めて実感です。
次回はなんと2週空き(泣)。
2週も待てないっす!!ぎゃー。
一見地味な展開のようにみえて、その実、きっちりと計算された構成に妙に嬉しくなっていたりして。
今回はやはりエウレカの心情変化に注目で、構成として非常に上手いなぁとしみじみ感心していたのが、楽しい気分の周りに集まるというスカイフィッシュと、楽しくない気分で沈んでいるエウレカの対比を二元的に表現している点で、スカイフィッシュ捕獲エピソードを通じてレントンとエウレカの新しい関係性が構築されていくんだなぁと感じさせるには十分な展開でした。
個人的には起承転結の「承」部分は各キャラの内面を描くと思っていて、そこは重要なんだけどテンポ良く行って欲しいなと思っていたので、ここでの早めの二人の関係性構築は個人的に嬉しいところ。
少しだけ距離が縮まった二人なら、この後今度は互いに意見をぶつけ合って喧嘩しちゃうよ、くらいの関係性までいけるといいなぁ。
それこそエウレカが感情をぶつけて怒る、とか初めて見たよ、なんてメンバーに言われるくらいに。
そんな二人が早く見たかったりもします。
また、何気に実は職人気質なニールのエピソードもしみじみ良くって、一抹の寂しさを感じさせる半面、現実感というか、地に足の着いたサイドストーリーみたいで、凄く丁寧に作られているなぁと改めて実感。
■エウレカの視点
前回をレントンの視点からエウレカとの関係性を描写してくれたわけで、関係性修復、というか新たな関係性を構築するファーストステップとしてレントンがエウレカに初めて自分が考えていることを伝える、というのをやってくれました。
ということで、今回はむしろ今回の方が「オボジット・ヴュー」か?と思わせるほど、反対のエウレカ視点、エウレカの心情描写がメインになってましたね。
この物語は謎部分も面白いですが、やっぱりレントンとエウレカの関係性の構築、ここが一番楽しみであり、面白い点だなぁと改めて実感しますね。
第15話「ヒューマン・ビヘイビュア」で見せた一連のエウレカの行動はやはり嫉妬で、今回特に面白いなと思ったのが、ヒルダさんの指摘で浮き上がる、「ニルバーシュと仲良くなったレントンへの嫉妬」なのか、それとも「レントンと仲良くなったニルバーシュ」への嫉妬なのか?という点ですよね。
特に後者の方は、そう来たか!って感じで、おお、レントンにも多少脈はあるんだ、なんてにやけてしまったのは内緒です(笑)。
■スカイフィッシュとエウレカ
今回の構成で上手いなぁと思って観ていたのが、楽しい気分の周りに集まるスカイフィッシュと、子供たちも遠慮して寄り付かないくらい沈んでいるエウレカの対比表現が同時進行していって、喧嘩していても?結局はエウレカの笑顔を思い浮かべちゃうレントンと、自分の気持ちに改めて気が付いたエウレカが、レントンの危機に瞬間的にシンクロするっていう展開、これって綺麗だなぁなんて、思ってました。
ニールが言うには
スカイフィッシュはコンパクドライブの傍で
楽しい気分でいる人に寄ってくるらしい
この言葉が本当に意味する、というか、メッセージとして伝えたかったのは、
楽しくなさそうな人の傍には誰も来ないって
スマイルスマイル!
ね!!
(by ギジェット)
という対人関係構築の基本の部分なんですよね。
作中テーマやメッセージを浮かび上がらせるには、その対極表現や対象を極端にすることでその効果が得られると思うのですが、この場合、エウレカという極端に感情の起伏がないヒロインがいることで、こういう大事なポイントを描くことができるというのが面白いですね。
だからこそ、感情の起伏が豊かな、そして最も視聴者サイドに近い?レントンとの関係性の構築っていうのが楽しみなんですよね。
冷たくされても、思い出すのはエウレカの笑顔ばっかりというレントンに癒されます(笑)。
#そして人の感情に左右する、もしくは語りかけるというトラパー、そしてそれを見分けるスカイフィッシュはしっかりレントンに反応。
#この辺も伏線なんだろうなぁきっと。
#ミーシャが呟いた人の心に語りかけるトラパー、その逆があるなら・・・というのをレントンが実証しそうですよね。
ということで、笑顔の戻ってきたエウレカと、また新しい関係性を構築する第一歩を踏み出した二人に、視聴後、妙に爽やかな気分になってみたり。
やっぱり次は喧嘩だな(笑)。
■おまけ
今回のエウレカの戸惑いは、嫉妬だけじゃなくて、レントンの告白も少なからず影響していたんじゃないかなと。
閉ざしている自分の心に入ってくるレントンに対して、どうしていいのか分からない、つかビックリしていて自分の気持ちを持て余している、そんな心情もあったのかな、なんて。
だから、その自分の気持ちについてヒルダの指摘を受けて嫉妬を含めてそれが「普通」なんだ、と納得できたのも、最後の笑顔につながっていたりするのかな。
結局、その笑顔に癒されるのは自分なんですが(笑)。
■ケンゴウとニール
エウレカセブンって表現的には人それぞれ受け取り方があるとは思いますが、僕個人としては大人キャラたちがいるってことが結構重要だな、と思うんですね。
それも完璧タイプじゃなくて、結構こういうタイプの人たちいるよ(笑)みたいなタイプの人が。
ゆえに今回のケンゴウとニールのやり取りなんかはしみじみ面白かったし、そこからプロとしてのプライドを覗かせる、そしてプロとしての実力をきちんと見せる、そして何より自分の父親もちゃんと彼なりに尊敬してるんだ、みたいな表現が凄く良くて、こういうサイドストーリーを綺麗に入れてくれるって凄いなと。
またプロとしての矜持、そして技術はあっても、時代に迎合できなかった等、実際に仕事を持っている身としてはしみじみ切ない話だったりもするんですよね。
時々思うんですが、エウレカセブンって子供向けというより、大人のほうがノスタルジーを感じたり、また違う部分で共感したり、時に切なかったりする、そういうストーリーだよなぁ、なんて思ってみちゃったりしますね。
またニールの職人気質なところを見せて、おじいちゃんを思い出させるあたり、次週への引きとしてもめっちゃ上手いよ、みたいな(笑)。
■レントンとアドロック
第2クールのもう一つの焦点は僕個人としてはレントンが父親であるアドロックの存在とどう折り合いをつけるか?にあるかな、と思っているので、今回ホランドが呟いた「発掘屋」が、次週登場して、そこでおじいちゃんやアドロックなんかの面影を重ねちゃうんだろうなぁ、なんて思ったり。
やっぱりこの作品って、こういうところを丁寧に描いてくれているというのが、僕個人としては凄く好きなんだなと改めて実感です。
次回はなんと2週空き(泣)。
2週も待てないっす!!ぎゃー。
交響詩篇エウレカセブン DVD第2巻 2005/8/26発売 第3話~第6話を収録 |