蒼穹のぺうげおっと

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ハガレン 最終話 感想

2004-10-04 13:30:24 | ハガレン
ショパンの「別れの曲」をバックに進む鋼の錬金術師 最終話。
Aパートで勝負の行方を、そしてBパートでエピローグと落ち着きのある演出、そして・・・。
#以下ネタバレ含みますのでご注意を。

各キャラに対する個人的な予想なんていうのは外れちゃいましたが、最終的にこういうのを語ってくれたらいいな、というテーマは消化されていたので、個人的には満足しています。

■2つのテーマ
「等価交換」
この物語の根幹をなすキーワードであり、錬金術の基礎と考えられてきた「等価交換」ですが、50話の感想でこんなことを思ったものです。
「等価交換」とは真実の一つではあるが、全てでは無い。
エド・アルの二人には肉体を取り戻せずとも、それを求めて再び旅に出て欲しい。
この2つのテーマが消化された最終回、私はもう殆ど言うことがありません。

■世界は不完全なのだから
ホーエンハイムを通じて語られるこの言葉は、奇しくも十二国記『十二国記 黄昏の岸 暁の天』でも語られているのですが、不完全だからこそ、人が努力して埋められる隙間があると思うのです。
ダンテは逆の意味で「いつだって代価は少し足りないもの」と語りますが、裏を返せばその足りない部分を埋めることもできる、こちらも奇しくもホーエンハイムの言葉を裏付けたのではないか、そんな思いに至りました。
極めつけがエドに対してホーエンハイムが語る「お前の歩いてきた4年間がそれにあたる」的発言でダンテの言葉を完全否定する、このシーンは熱いですよ。
等価交換、それだけで世界の全てが構成されているわけではない、何故なら世界は不完全なのだから。
だからこそ、そこに人が努力する価値がある。
これを語ってくれて本当に満足です。

■そして再び旅に出る二人
ラストシーンで空に向かって手をかざす二人、このシーン良かった・・・(涙)。
やはりこの二人には道を求めて、そしてお互いを求めて旅をする姿が似合っている。
体は取り返せたけれど、大事な半身である兄・弟は離されてしまった。
それこそ本当の半身が。
お互いの体を取り戻す、これがこの物語の一貫したスタイルだし、最後にそこに帰結させるというのはいいな、そう思えた最終回。
今もどこかで彼ら二人は旅を続けている、そんな思いを胸に見納めることができました。

■細かいことを言えば
きりが無いとは思います。
ブラッドレイ亡き後、議会派が台頭、それを根回ししたのは「大義」がないマスタングなのか?、そんな伏線なかったじゃん、とか、扉の向こうにはまたホーエンハイムがいるのかよ、とかね。
でもまあ、僕個人としては上述したように完結しちゃったのでその他についてはそのままにしておきたいと思います。

■とは言え
一つだけ言いたいのです。
それはないんじゃないですか?ってのが一つ。
ウィンリィはあれでよかですか?
あんたあれで納得したでつか?
いなくなっちゃったでつよエドは。
ウィーンリィー・・・(個人的趣味に基づき絶叫中)。
ウィンリィに救いが欲しかったでつ・・・orz。

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2 コメント

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すごく詳しい感想ですね (浮島)
2004-10-06 21:45:53
はじめまして。ハガレン終わっちゃいましたね。

私も最後に手をかざす二人に感動しました。

エド、アル・・一年間ありがとう。なんて/hiyo_cry1/}

 

それにしてもとても細かな感想ですね~。十二国記は私も大好きなのですが何度か読み直したにもかかわらず、難しいところは未だに理解できてないと思います。登場人物もみんな魅力的ですし、とにかく細部まで手を抜かない設定に鳥肌がたってしまいました。燕さんの感想もじっくり読ませてもらいにまた伺います。それでは。

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恐縮です (燕(管理人))
2004-10-07 03:44:30
最後のシーンは良かったですよね。

ハガレンは終わっちゃいましたが、次はガンダムですね。

十二国記の感想も見て頂いたようでありがとうございます。

ここ数年では十二国記が自分の中ではかなりヒットです。

浮島さんのところにも遊びに行きますね。
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