蒼穹のぺうげおっと

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ガンダムSEED DESTINY 第22話 「蒼天の剣」 感想

2005-03-20 02:33:44 | ガンダムSEED DESTINY
前作SEED第35話「舞い降りる剣」を彷彿とさせるフリーダムの登場に超興奮のラストシーン、ファントム・ペインについてもいろいろと見えてきた第22話「蒼穹のファ(違)」、「蒼天の剣」。
先週のシンとステラの邂逅に続き、今週以降はシンとキラ、そしてアスランの戦場での邂逅、物語はどんどん進み始める予感をみせてますね。

■ファントム・ペインと記憶
第19話の感想でファントム・ペインについて「部隊の名前の由来と意味がリンクするとき、彼らの存在意義も明確になると思う」なんてことを書いたのですが、今回ネオの言葉から恐らく作中における「表の意味」と「裏の意味」がなんとなく分かった気がしました。

「記憶ってのはあった方が幸せなのか、無い方が幸せなのか、時々考えてしまうなぁ」
これって実はネオ本人にも向けられた言葉ではないかとも思えるわけですが、このシーンから振り返っていくと、

まず「表の意味」としては「彼らには記憶が無い方が幸せだと思いますよ。指示された敵をただ倒すだけの戦闘マシーンに余計な感情は邪魔なだけです。効率も悪くなる。」とあるように、実験部隊として戦場で生き残っていくために施された処置で、現時点でのファントム・ペインの意味としては記憶を持たない戦闘マシーンとしての位置づけなんですね。

「何を知っても、思っても、どうせ何にもならん、あの子たちには。」
諦めとも取れる言葉で、どこかSEEDのクルーゼの言葉を彷彿とさせるこの台詞は恐らく終盤でこの台詞がそのままひっくり返るための布石とも取れました。諦めの中に少しだけ見えるネオの優しさもやはり裏返るポイントなんではないかと。

ゆえに「裏の意味」というより「本来の作中での意味」としては、ファントム・ペイン=無くした記憶に苛まれる、もしくは無くなったはずの記憶なのにかすかに残る記憶が何かをつなぎとめる、そういう役割を作中で与えられた部隊なのかなと。
つまり「最適化」=「記憶を消す」ことで「戦闘マシーン」と化すステラたちだけれども、かすかに残る記憶がフラッシュバックすることで「戦闘マシーン」から「人間」へ変化していく、消そうとしても消せない「絆」みたいなものの大切さに気が付いていく、そういう部隊なのかなと。

そしてネオの「記憶ってのはあった方が幸せなのか、無い方が幸せなのか、時々考えてしまうなぁ」という台詞は、彼自身にも言えることで、恐らく現在の彼には2年前以前の記憶が無いのではないか、と思えたりするわけです。
だからこそ彼にもファントム・ペイン=無くした記憶に苛まれる、ということがあるんじゃないかと思うし、そこはマリューさんとの邂逅によって無くなったはずの記憶なのにかすかに残る記憶が何かをつなぎとめる、そういうことになっていくんでしょうね。

ネオ自身は「悪いオジサンになった」とか言ってますが、その中にステラたちへの配慮、優しさが見え隠れするあたりに何となく希望が見えたような、やはりファントム・ペインは連合から離脱するんじゃないかと思ったりするところなんですよね。

■守るべきものを持つものは強い
これもまたネオの言葉からでオーブへ対して言っているシーンなんですが、そのカットはスティング、アウル、ステラたんなわけですよ。
現時点では守るものなどなく、ただ敵を倒すことのみである彼らにこの言葉がかかってくる、将来的に彼ら自身も守るものが出来て、何を知ってもどうにもならんと言われた彼らが「変化」していく、そのための対比表現なんじゃないかなと思うんですよ。

ステラたんから貰ったものを小瓶に大切にしまうシンに対して、最適化前はあれほどこだわったハンカチをも忘れてしまうステラたん。
二人の道はかなり苦難を究めそうな出足ですが、やはりそれでも何かのきっかけでファントム・ペイン=無くした記憶に苛まれる、もしくは無くなったはずの記憶なのにかすかに残る記憶が何かをつなぎとめる、という展開を期待したいところです。
ステラたんがやっぱりシンとの邂逅をなんとか思い出すシナリオに1票投じたい。

■アスランとハイネ
ハイネが何故ミネルバに派遣されたのか、それをずっと考えていたのですが、公式等でもあるようにシンとアスランの関係を取り持つというポジション以外に、もう一つあるような気がしますね。
タリアさんの言葉も引っかかってはいたんですが、議長は何故ハイネを送り込んだかというと、アスランを軍隊というカテゴリに再び定着させようとする狙いがあるんじゃないかと思ったり。

彼自身が再び「力」を手にしたのは第10話「父の呪縛」「破壊を止めるための力」を手に入れるためだったはずなんですが、シンやルナとの交流やその中でも展開されてきた戦闘を経て、彼自身オーブの(カガリの)情勢が掴めないこともあって、ミネルバに馴染んできたというか、流されてきた感じがありました。
議長としてはオーブが連合に参加した結果、こういう事態も想定していていずれアスランもオーブと刃を交えなければならなくなる、そのときに「割り切れる」ように促すためにハイネというアスランとは違った雰囲気を持つ先任隊長をミネルバへ送ったんではないですかね。

今アスランは馴染んでもきているし、揺れてもいる。そんな中で、議長サイドからはハイネ、そして今週のラストに登場したフリーダムはアークエンジェルサイドからキラ、再びアスランに苦悩の日々が訪れそうです。

■再び舞い降りる剣
そんな迷えるアスランがいるとは思いもしないと思いますが、ミネルバがタンホイザーを撃つ直前に舞い降りる白い機体、青い翼のフリーダムは前作SEEDを観ているものには第35話「舞い降りる剣」を彷彿とせずにはいられない、めちゃめちゃ熱い登場シーンでしたね。

やはりスタンスとしては「舞い降りる剣」と同様、双方銃を下ろすべきだという形で入ってきたと思われ、タンホイザーが放たれれば取り返しのつかない状況まで進んでしまうことを直前で阻止したんでしょうね。
「舞い降りる剣」ではキラ自身がこの後を語りましたが、今回はアークエンジェルも登場のようなので是非ともカガリにその役目を担って頂きたい。
トダカさんの台詞からもその伏線は張られていたし、何よりもオーブはカガリの国なのですから。
カガリ復活の第一歩となるのか、その声はアスランにはどう届くのか、そして「今のオーブ」に腹立ちを隠せない、けれども本当はオーブが好きなシンにどう届くのか、これは来週が本当に楽しみです。

■後は思ったことをちょっとだけ
デスティニーもガンプラのCMで公開するという凄いことしてたりするわけですが、僕は進んでネタバレ拾うタイプではないので、現時点のOPやEDの絵から推察すると、やはりシンとキラの新型への乗り換えは彼らの相打ちになるんではないかな。
で、名前からしてもフリーダムは改修っぽいんで、そのままキラが乗るとして、インパルスは現時点で最も被弾率が高いルナが乗るというのが順当のような気がしますね。
ルナの被弾率は計画された伏線だったということですね(えー)。

後はセイバーですが、乗り換えでアスランにも新型に乗って欲しいところなんですが、先週も考えたんですがOSの起動画面から考えるに核エンジン搭載で、フリーダムの後継機のように○○○セイバーとかになったりするんだろうか。
#OS画面がニュークリアからネットワークに反転するのはあまりにもわざとらしいし、セイバーのリリースがガイアたちよりも遅れた原因もその辺にあると思うんですが・・・。

で、OPの巨大MAっぽいガンダムには先週ステラたんが乗ったら悲劇(フォウ)になりそうで面白い?と言ったのですが、レイあたりが乗っても面白いと思うんですけどね。
彼は議長絶対ですから、それでシンやキラと最後にMSで対決するというのはありそうな展開かなと。
まあ、久しぶりの妄想なんであまり気にしないで下さい。

来週が待ちきれません。
とりあえずミリィが出てきて嬉しいです(どんなまとめですか)。