5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

リモート・エンタテインメント

2021-01-15 21:23:56 |  文化・芸術

愛知県内で新たに352人(延20751人)のコロナ感染が確認された。重症患者は57人。死者は豊橋市の1名(累306人)だった。また東京都では2001人が感染確認されていて、これを筆頭に全国では合わせて7085人の感染と57人の死亡が確認されている。

新規感染は全国ほとんどの県で二桁台と春の第一波の時とはまるで違った感染パターンである。政府がどう言おうが、すでに列島全体がホットゾーン化しているということだ。

買い物によったついでにスーパーの手洗いを借りた。洗面台の手回しの水栓の横には新しいアルコール消毒剤の入ったポリ瓶がドンと置かれている。東京の地下鉄大江戸線の運転手たちが次々にコロナ陽性となったクラスター事故は、乗務員控室で使っている手洗いの水栓蛇口を手で触ったことからウイルスが伝播した結果だというニュースが報道されたことに即対応をした結果なのだろうと勝手に考えた。

毎年楽しみにPC視聴を続けているのがベルリンフィルの演奏会をアーカイブにした「デジタルコンサートホール」だ。

コロナが来る前に聞き始めていて、常任指揮者はサイモン・ラトルからキリル・ペトレンコに代ったが、このオケの超絶技巧はさらに冴えている。他の先鞭をつけたBPOのデジタル配信プログラム、パナソニックとIIJという二つの日本企業が技術支援をしていることも特徴として揚げてよかろう。おかげで旧型PCでも安定した映像と音響を楽しませてもらえる。

コロナで観客を入れたコンサートが開けなくなった今、BPOのデジタルコンサートホールを真似た配信プログラムが世界の各地で見られるようになった。今日の中日夕刊「目耳録」は「リモート鑑賞」という題で、大津のびわ湖ホールが行ったワーグナーオペラのライブ配信について書いている。

「高齢で持病があり劇場には行けなくなった両親が久々にオペラを観てすがすがしい気持ちになれたと喜んでくれた」

ネット鑑賞をしたオペラファンから運営費の寄付金とともに届いたメッセージだという。公演の中止が続いた昨年三月、滋賀県立芸術劇場は珍しいオペラの配信に挑戦し、世界三十ケ国の41万人がこれを視聴した。大成功である。この「リモート・エンタテインメント」という新しい取り組みに対しては「菊池寛賞」が与えられている。

目耳録氏も去年の大晦日にホール恒例の「ジルベスター・コンサート」を愉しんだ。「自宅で寛ぎながら聴けてリモートならではの良さを再確認した。コロナのピンチをチャンスに変えたスタッフたちは、スタンディングオベーションものである」と絶賛している。

世の中は5Gの世界。日本の優れたデジタル技術を世界中に披瀝できる絶好のチャンスではないか。その高品質のリモートライブを積極的に配信することで、クラシックのような演奏芸術のジャンルでも優れた日本人アーティストの発掘とプロモーションに大いに役立ちそうだ。頑張ってほしい。


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