5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

外は鬼

2017-02-01 21:34:13 |  文化・芸術
今日から二月、何かなかろうかと探った夕刊の8面はその名も「絵手紙」面である。

読者から投稿(絵だから投画だろうか)されるさまざまな作品がカラーで再現されていていやでも目がゆく。

選者の先生は第一に78歳の女性の作品を「見事なぼかしで言葉も光る」と褒めている。

画材はクチナシ。病院からの帰り道で見たクチナシの鮮やかな赤い実に元気をもらったと作者は書いている。赤い実と葉っぱが巧みな色のグラデーションで描かれているが、選者が云うのはこのことだろう。

添えられたメッセージは「あなた、光っていたわよ」。クチナシの実に呼びかけたとも思えるし、絵手紙を送る友人に充てたメッセージともとれる。自分自身への励ましかもしれない。

「葉書からはみ出るほど元気な絵を」というのが選者のアドバイスだとあるから、このクチナシの実はそのアドバイスを忠実に守って描かれてもいる。

黄水仙、シクラメン、紫たまねぎ、蕗の薹、にんじん、といった身近な花や食材を描いた作品も選ばれているが、節分が近いということで「鬼」がテーマの5作品が並んでいる。そのすべてがやさしそうな鬼なのは、作者が五人ともに女性だからだろうか。

「笑って暮らせよ」という鬼が選者の一押し。やはり鬼の顔が画面いっぱいにデフォルメされている。

こちらが面白いなと思ったのは四日市の70代の女性の作品。これも紙面のほぼ全部を使った笑った鬼の顔が描かれて三文字を金棒の上に配置したデザイン。

その三文字とは「外は鬼」だ。

右から左に読めば豆まきの掛け声だが、アメリカからは金髪の赤鬼が日本に対していろんな難癖をつけてきそうな雲行き。「外は鬼」とはいかにも今日的ではないかと可笑しかった。ロシアにも中国にも怖い鬼はいそうだ。

日本の首相は10日に鬼ヶ島に乗り込むのだそうだが、勝算はあってのことだろうか。「炒り大豆」は持ったかな、安倍さん。








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